英会話学習の強い味方! NHKラジオ「ラジオ英会話」が、いま支持されている理由とは?

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2020年07月13日 06:41  ダ・ヴィンチニュース

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 NHKラジオ第2で放送中の「ラジオ英会話」は、同局の語学番組の中でもとりわけ人気の高いコンテンツ。ダジャレを交えた軽快なトークで人気の英会話講師・大西泰斗先生をはじめ、ポール・クリス・マクベイさん、秋乃ろーざさんたちのかけ合いも楽しいと好評です。

 自宅や通勤中でも手軽に学べるのがラジオ講座ならではのメリットですが、今年は新型コロナウイルスによる“巣ごもり需要”の影響もあり、例年以上に注目されていたようにもみえます。では、実際にどのような方々が学び、役立てているのか。人気の理由や実際の読者層はどうなっているのか。テキスト制作を手がける、NHK出版の小沼智子さんにお話を伺いました。

中高生から中高年層まで幅広く支持



――本年度は、定期購読の予約者数が過去最速で1万人に達したと伺いました。その理由をどうみていますか?

小沼智子さん(以下、小沼):基本は年度ごとに大枠のテーマが決められているため、最長で1年かけて勉強される方は定期購読者としておおよそ4月からテキストを購入されます。2018年度に大西先生が講師をつとめてから新たな番組として人気を集め、本年度は前もっての予約者数が過去最速で1万人の大台に達しました。

 理由としては、2018年度から継続されている読者の方が多いことが考えられます。ときにはジョークも飛ばすような大西先生の独特な語り口も人気ですね。ラジオならではの手軽さもあり、一度聴き始めると続けてくださる方は少なくありません。

――現在、どのような方々が番組を通して英語の勉強をしているのでしょうか?

小沼:リスナー層としては、中高年層が中心です。NHKラジオで放送している講座全体の傾向でもあるのですが、英会話でいえば、昔の学校教育などで学んだ内容が何となく頭に残っていて簡単な挨拶や文章などであれば「読めるかな?」と思い、一念発起して勉強してみようという方からの声もあります。

 一方で、中学生や高校生のリスナーが学校の先生にすすめられて、日頃の勉強に役立てているケースもあります。NHKラジオでは、他にも「基礎英語」と呼ばれる中学生向けの講座があるのですが、そこから少しレベルアップした内容として、学校とは異なる勉強の場として活用していただいていることも多いです。

――読者の方々からはどういった反響が届いていますか?

小沼:感想は読者から本の巻末にあるハガキで寄せられる機会が多いのですが、目的としては、留学や英検などの資格試験に備えてという声が目立ちます。実際に「ラジオ英会話での勉強が役立ち、無事に試験に合格できました」という意見も寄せられます。

 なかには「中学生の息子と一緒に勉強しています」と親子2代で勉強しているという声が来ることもあり、先日も、家族そろっての学習で「母親と英語でコミュニケーションを取るのがよい刺激になっています」という意見をいただきました。また、今年度は新型コロナウイルスの影響で自粛も続いていましたが、自宅で英会話の勉強に励みながら「毎日のリズムを作ってくれるのが『ラジオ英会話』でした」という声もありました。

――コロナ禍で勉強に励んでいた方も、やはりいらっしゃったんですね。ただ、ラジオなどメディアはリモート収録などを強いられる状況でもありましたが、この「ラジオ英会話」はいかがでしたか?

小沼:外出自粛が求められる中でも、番組自体は新作を常に放送するよう努めていました。大西先生やクリスさん、ろーざさんもみなさんそれぞれ自宅で、自分でマイクの音量を調節したりして、リモート録音し、収録されていました。

 スタッフも含めて作り手側の「困難な状況であっても新作を届けたい」という熱意の結晶といいますか、読者にも伝わったのか、番組には「コロナ禍で外へ出られずの毎日でしたけど、新しい講義を聴いてすごく励まされました」という声も寄せられていました。

英語を学習したい人たちの背中を押したい



――オンライン英会話も選択肢にある時代で、ラジオでの英会話学習が支持されている理由をどうお考えですか?

小沼:講座にかかわる者として想像する部分ではあるのですが、まずはやはり、ラジオという始めるハードルの低さはひとつの理由になっていると考えています。そして、もうひとつは、すべての英会話学習の基礎としても役立つということですね。

 ネイティブスピーカーの先生と一対一で学ぶような場面でも勉強してみたいけど、コミュニケーションを図れる自信がない。そうした方々にとって、基礎的なところから学べるカリキュラムが組まれているのは、ひとつのメリットではないかと思います。実際、これから勉強する方々の背中を押したいという気持ちもあります。

――番組のカリキュラムについては、どのように構成されていますか?

小沼:年度ごとに大枠のテーマを設けているものの、厳密に「ここからここまでを絶対に学ばなければいけない」と区切っているわけではありません。ここ最近では、2018年度は「英文法」をテーマとして、2019年度は「単語の使い分け」を中心に、今年度は「英会話の構造」を意識して学べるような内容を構成しました。

――講座と連動したテキストの内容は、どのように工夫されていますか?

 テキスト自体は、年度ごとの放送がはじまる3〜4カ月ほど前から制作を開始します。大西先生が執筆されているテキストにあわせて、番組の内容を検討して、ラジオでの分かりやすさという意味では「読むだけではなく、耳からもすんなり入るように」と意識していて、目から入る情報としては和文と英文の流れなどは、工夫して作るよう心がけています。

――実際、受講されている方はどのように勉強されているのでしょうか?

小沼:本放送はNHKラジオ第2で朝の6時45分から放送していますが、サイト上の「NHKゴガク」のストリーミングやNHKラジオのアプリ「らじる★らじる」を使い、好きな時間に聴いている読者の方も少なくありません。

 英語は「毎日ふれる」というのも大切なのですが、通勤中や家事の合間などに「ながら」で勉強されているケースや、繰り返し聴いて反復学習をしている方もいます。講師の大西先生が記憶に残るようにとオヤジギャグを交えたりもされるのですが、それも「堅くかまえる必要はないんだよ」という思いを込めた学習のための工夫で、気軽さもみなさんに支持されている理由かと思います。

――最後に、勉強しようか迷っているという読者の方に向けて、メッセージをお願いします。

小沼:挫折してしまうのではないかと不安を感じる方もいるかもしれませんが、途中で満足できたようであれば途中でやめるのも選択肢で、とにかくまずは気楽に聴き始めてほしいと思います。

 番組自体はテキストと一体になっていますが、ラジオで耳から聴いただけでは分からなかった内容をテキストで確認するなど、日毎の学習で活かしてもらえればうれしいです。

取材・文=青山悠、写真=小沼智子さん提供


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