JR九州、豪雨で計345件の被害を把握 - 災害発生箇所の現地写真公開

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2020年07月13日 22:12  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
JR九州は13日、「令和2年7月豪雨」による現時点の被災状況について発表した。久大本線・肥薩線・鹿児島本線をはじめ、複数の線区で橋りょう流失や線路災害などの被害が発生し、「復旧にはかなりの時間を要する見込み」としている。

同社の発表によれば、7月12日時点で合計345件の被害を把握しており、内訳は久大本線が145件、肥薩線が65件、鹿児島本線が26件、その他の線区が109件とのこと。とくに被害の大きかった久大本線・肥薩線・鹿児島本線に関して、おもな災害発生箇所の現地写真が公開された。

久大本線は豊後中村〜野矢間の第二野上川橋りょうが流失したほか、橋脚の傾斜、トンネル・線路への土砂流入、盛土流出といった線路災害が多数発生。現在、日田〜向之原間で復旧の見通しが立たず、当分の間、運転見合わせとなる。由布院〜向之原間では、7月14日からバスによる代行輸送を開始する予定。向之原〜大分間において、7月14日は始発から列車の本数を減らしての運転となる。

肥薩線は鎌瀬〜瀬戸石間の球磨川第1橋りょう、那良口〜渡間の第二球磨川橋りょうが流出。盛土・路盤・道床流出などの被害も多数発生し、八代〜真幸間で復旧の見通しが立っていない。この影響で、八代〜吉松間にて列車の運転を当面見合わせる。

鹿児島本線は熊本地区の玉名〜肥後伊倉間、鹿児島地区の木場茶屋〜串木野間と上伊集院〜広木間で大規模な土砂流入が発生。現在は熊本地区の長洲〜植木間、鹿児島地区の川内〜鹿児島中央間で運転見合わせとなっているが、両地区とも早期の運転再開をめざし、復旧に向けた工事が進められている。なお、鳥栖〜長洲間と植木〜八代間において、7月14日は始発から列車の本数を減らしての運転となる。

土砂流入等の被害により、運転見合わせとなっていた日南線南郷〜志布志間は、7月13日午後から列車の運転を再開した。その他の線区も倒木や土砂流入、線路浸水、盛土流出などの被害が発生し、7月3〜10日の8日間で「九州内の計20路線で運休が発生し、約19万人のお客さまに影響がございました」とJR九州。加えて、「今後の気象状況や調査の進捗により被災箇所は増加することが見込まれます」とも説明している。
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