家事でモメない収納にはコツがある。ゴロゴロ夫を変える部屋の作り方

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2020年07月14日 15:51  女子SPA!

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女子SPA!

写真イラストは『家事でモメない家づくり』より。以下同
イラストは『家事でモメない家づくり』より。以下同
「ダンナが家事を全然しない、みんな私任せなの!」
 そんな怒りがあちこちで噴火しています。新型コロナウイルスでリモートワークなどが増えた結果、家事分担でモメる家庭が増えているようなのです。

◆家事シェアをするには、部屋の「モヨウ替え」が効く

 そんな中、10年も前から「家事シェア」を研究・提唱し続けている稀有な男性がいます。NPO法人「tadaima!」代表理事で一児のパパ、三木智有(みき・ともあり)さんです。
 三木さんは元インテリアコーディネーターで、この7月に著書『家事でモメない家づくり』を上梓。家事でモメないためには、家具の配置や収納の仕方など「仕組みづくり」も重要だというのです。

「家族をチームとして運営していくには、どちらか一方が手伝うのではなく、家事育児を協力しあう『家事シェア』というスタンスが必要です。
 どのような家族のカタチをイメージするのか。それによって自分たちに必要な環境も違ってきますが、もっとも有効な家事シェアの手段のひとつが、家の、部屋の『モヨウ替え』です。モヨウ替えをすることで、家族のチーム化が一気に実現します。

 モヨウ替えの過程で、家族が抱える暮らしの課題や理想を“見える化”し、課題を解決してもっと暮らしやすくするルールと環境を作り出していくのです。きれいごとに聞こえますか? でも実際、モヨウ替えをきっかけに夫婦で暮らしを見直し、いままでウヤムヤにしていた気持ちを伝えあい、信頼関係がより深まっていったご夫婦を、僕はたくさん見てきました」(三木さん)

 では、どうモヨウ替えすれば、夫や子供が家事をするようになるのでしょうか? 同書にも出てくる実例を、いくつか挙げてもらいました。

◆1)収納スペースは「人別」に作る

「夫や子供は、物を出したら出しっぱなし!」とボヤく妻は多いもの。
 そこで三木さんが提案するのは、収納スペースを「パパ用」「ママ用」「子供用」のように人別に分けることです。

「家事シェアをするためには、何よりもまず、家族それぞれが『自己管理』できるようになること。家族それぞれが、自分の物は自分で片づける。そのための収納のコツはたったひとつ。
『収納は人別につくる』ことです。

 個人の所有物…たとえば衣類や趣味用品・仕事や勉強の道具などは、すべて自分用の収納スペースに、自分でしまうようにするのです」(三木さん、以下同)

 たしかに、私たちはつい「種類別」に収納しがち。例えば、家族のハンカチはみな同じ引き出しに、子供2人のおもちゃは一つの箱に…。

「収納を人別にすると、物の管理は所有者よりも場所単位でおこなわれます。ちょっと極端に言うと、『パパのハンカチだからパパが自分でしまう』のではなく、『パパしか開け閉めしない引き出しにハンカチをしまうから、パパが自分でしまう』のです。
 いったん個人別に場所を分けたあと、それぞれが、自分で使いやすくするために分類すればいい。これが家族の自律につながります」

 なるほど!
 では反面教師として、「家事でモメやすい収納」とはどんな特徴があるでしょうか?

◆「しまう場所がママしかわからない」はNG

「家事シェアが上手にできない部屋は、ほとんどの収納が“ママの管理”などになってしまっている場合です。ママに最適化された収納などはママにとっては使いやすいですが、家事シェアには向いていないことがあります。
 たとえば衣類収納などは、書籍でも触れている通り、個々が自己管理できるようにしておかないと家事シェアは難しいです」

 また、共有の物(洗剤や食器など)は共有スペースに収納するわけですが、その場合、「ひと目でしまい方がわからない状態はモメるもとです。『この食器は引き出しなのに、どうしてここにしまってるの?』というように。ラベリングなどで、見た目ですぐわかるようにするなどの工夫が必要です」

◆2)ファミリーワードローブ=衣装部屋を作ろう 

 個人別スペースとはいえ、いろんな部屋に分散させると、かえって使いにくいことがあるそう。

「特に衣類は、『ママの服は洋室、子供の服は子供部屋』のように分散してしまっているケースが多いのです。ですが、それぞれの部屋に洗濯物をしまいにいったり、子供とお風呂に入る前にあちこちから肌着とパジャマを集めたりするのも、毎日のことなら手間になります。

 この問題を一気に解消してくれるのが、ファミリーワードローブです。一部屋をまるごとワードローブに見立てて、衣類を一元管理してしまう方法。つまり衣装部屋です」

 もちろん、使える部屋がない場合は無理ですが、もし活用できてないムダ部屋があるなら「衣類は一部屋にまとめ、そのなかで個人別スペースに分ける」のがいいそうです(その部屋に、掃除道具や本棚などをまとめるのもアリ)。

 そこで役に立つのが「突っ張りパイプハンガー」です。

「突っ張りパイプハンガーで、壁面が大容量のクローゼットに変身!出し入れも簡単で、たくさん収容できますよ。
 メタルラックやエレクターでもかまいませんが、サイズを調整できる突っ張りパイプハンガーがイチオシ。お引越しするときも汎用性が高く便利です」

 衣類をまとめることで、生活ストレスも減るそう。

「以前お会いした家族は、パパが仕事から帰ってくる時間に、ママとお子さんはもう寝室で眠っていました。パパは着替えたくても、服は寝室のウォークインクローゼットの中。物音がしたら起こしちゃうかもと気を遣って、着ていたジャケットなどは仕方なくリビングに。そのうち、リビングがパパの衣類だらけになってしまいました。
『そこにクローゼットがあるから、服を入れる』という発想ではなく、『どこに衣類を置いたら暮らしやすいか』という発想で衣類置き場を決めれば、洗濯も着替えもずっと楽になりますよ」

◆3)キッチンに作業スペースを作る

 夫や子供に料理を手伝ってもらおうにも、作業スペースが狭くて無理、という家庭も多いでしょう。

「そんな場合は、キッチンに作業台を置いてみましょう。常設が難しいなら、可動式のカウンターを近くに待機させておくのもおすすめです。
 盛り付けまで終わった料理や切った材料を置いておいたり、レシピ本を広げたり、子どもたちに野菜をちぎってもらったり。作業台が広くなるだけで、ぐっと快適になります」

 作業台を置くスペースを作るために、「あまり使わない食器は別の部屋に」「調理家電は、高さを活かした棚で上下に並べる」などの工夫も必要だそう。

 以上はほんの一例で、三木さんの著書『家事でモメない家づくり』にはもっと様々なアイデアが提唱されています。

◆そもそも家事する気がない夫はどうすればいい?

 でも…ここで根本的な疑問が浮かびませんか?

 部屋のモヨウ替え以前に、「そもそも家事シェアなんかしたくない」という夫もいるはず。そんな時はどうすればいいでしょう?

「これはなかなか難しいですよね(苦笑)。
『シェアなんかしたくない』という、頑(かたく)なな意思を持っている夫であれば、仕組みでどうにかすることは難しい。仕組みはあくまでも『やろう』という意思を行動へと促すための潤滑剤のようなもの。なので、そうした夫に対しては時間をかけて対話をして関係を構築し直すところからのスタート、というのが本音です」

 やっぱりそうですか…。とはいえ、「ただ家事が面倒くさい」というレベルの夫なら、望みはあるそうです。

「『家事シェアしてもいいけどどうしたらいいかわからないし、なんか面倒くさい』というところまで譲歩できる相手なら、仕組みで充分解消できます。
 たとえば、家事の中でも書類の処理はかなり面倒な部類に入ります。届いた書類を人別に『タスクボックス』に振り分けて、夫宛の書類は夫が処理するルールにするとか。夫が世帯主になっている家庭が多いと思うので、これだけでもかなり面倒を減らせます。
 もう少しルールを加えて、土日などに夫婦で一緒に書類整理の時間を設けるなども、リマインドになっておすすめです」

◆“頼る”ことで、やる気を引き出せるかも

 また、夫や子供に「“頼る”ことで、家庭における有用感を高めるのも有効です。しっかりと”責任”を担ってもらうことが有用感につながります」と三木さん。「有用感」とは、「人の役に立ててよかった」「自分は必要とされている」というような感覚のことです。

「そのぐらいやるのは当たり前でしょ」とキリキリするよりは、「あ〜、助かったわ」と言ったほうがうまく回るってもんです。「なんでそんなお世辞を言わなきゃいけないの?」と思う気持ちもわかりますが、会社の部下だって感謝してみせたほうがよく働きますもんね。

 というわけで、家事分担でモメている家族は、家のモヨウ替えを検討してみてはどうでしょう。
<文/女子SPA!編集部>

【三木智有(みき・ともあり)さん】
2006年よりフリーランスのインテリアコーディネーターとして活動。 2010年、「住みやすい家を創る」ために、任意団体tadaima!を立ち上げる。翌年、NPO法人化して代表理事に。日本で唯一の家事シェアコンサルタント。著書に『家事でモメない家づくり』

このニュースに関するつぶやき

  • 夫がしなくても良い片付けや動線諸々無視した模様替えをしてくれて物が紛失するのはどうしたら良いかな。やらないよりは全然良いのだけど物の置き場所が勝手に変わるのがね。 https://mixi.at/abwtOa1
    • イイネ!1
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  • せめて、靴を揃えるとか、ポケットの中身を出した衣類と靴下を伸ばして洗濯かごに入れるとか、使ったちり紙をゴミ箱に入れるとか、食べた後の食器を流しに持って行くとか……子供のお手伝いレベルの事を自分でやるだけでも、違うと思うよ。
    • イイネ!2
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