ケリー・ローランド、ビヨンセの“引き立て役”に「10年間悩み続けた」

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2020年07月15日 13:02  Techinsight Japan

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「デスティニーズ・チャイルド」の“グループ内格差”を告白したケリー・ローランド
「デスティニーズ・チャイルド」のメンバーだったケリー・ローランドが自ら審査員を務める豪オーディション番組のなかで、華やかなビヨンセの影に隠れて“引き立て役”だった経験に触れる場面があった。自らのアイデンティティーに「10年もの間思い悩んだ」という発言が注目を集めている。

未来のスターを発掘する人気オーディション番組『The Voice』のオーストラリア版で審査員を務めるケリー・ローランド。13日の放送回で、ある出演者が華やかな兄の影でアイデンティティーに思い悩んでいることを告白すると、ケリーは自らの経験を明かした。

このたびケリーに悩みを告白したのは、クリス・セバスチャンさんという出演者だ。彼の兄は『オーストラリアンアイドル』の初代優勝者で、現在『The Voice』でケリーとともに審査員を務めるポップスターのガイ・セバスチャンである。そんな兄がレギュラー出演するオーディション番組に“挑戦者”として参加した弟のクリスさんは、

「自分自身のアイデンティティーには、いつも悩まされてきました。ガイのことは愛していますが、自分の存在すら真面目に受け止めてもらえず、常に自分の価値を認めてもらえるよう努力しなければなりません。」

と優秀な兄の影に隠れて自らの存在意義に悩んでいることを激白するのだった。

これを受けてケリーは開口一番、

「私にはその気持ちがわかるわ。ビヨンセと同じグループにいるってどんな感じか想像できる?」

と「デスティニーズ・チャイルド」時代に言及、さらにこう続けた。

「『ビヨンセみたい』って言われちゃうからこれは着られない。『ビヨンセの歌に似すぎ』って言われるだろうからこんな歌は歌えない。そうやって私は絶えず頭の中で自分自身を苦しめ、もがいていたわ。」

当時爆発的人気を誇った「デスティニーズ・チャイルド」、その中心に君臨していたのはビヨンセである。そんなグループの華であるビヨンセの影に隠れ、ケリーは常に“引き立て役”に回らなければならなかったという。

「人はいつだって比べたがるものよ。私がもし『比べられても全然気にならなかった』なんて言ったら、それは全くのデタラメね。」
「正直に言ってしまうと、これはあえて触れてはいけない、話題にできない悩みだった。丸10年もの間ね。私はこのことを常に背負ってきたの。」

ケリーはこうして、クリスさんの思い悩む“兄弟間格差”に、自らが経験した「デスティニーズ・チャイルド」の“グループ内格差”を重ね、リアルな気持ちを共有することでクリスさんを励ますのだった。

1990年、テキサス州ヒューストンを拠点に「Girls Tyme」というグループ名でビヨンセとキャリアをスタートさせたケリー。その後は「デスティニーズ・チャイルド」の一員として1990年代後半から次々とヒット曲を飛ばした。2006年に解散後はそれぞれにソロ活動をスタートさせ、ケリーは2013年にリリースした『Dirty Laundry』でビヨンセへの嫉妬や苦悩を歌い、その切ない歌詞と渾身のパフォーマンスで世間を驚かせた。

時に複雑な気持ちを抱えながらも、ビヨンセとはかれこれ30年の長きにわたり友情を育んできたケリー・ローランド。そんな彼女のリアルな告白や生き様には、クリスさんだけでなく多くの人が共感し励まされたことだろう。
(TechinsightJapan編集部 c.emma)
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