MotoGP第3戦:FP2で中上がトップタイムをマーク。前戦2位のビニャーレスは総合1番手

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2020年07月24日 22:31  AUTOSPORT web

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2020年MotoGP第3戦アンダルシアGP フリー走行2回目でトップタイムをマークした中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)
ファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)の歓喜の初優勝から5日後。スペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトでMotoGP第3戦アンダルシアGPが始まった。初日を制したのはマーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)はフリー走行2回目でトップタイムをマークした。

 新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年シーズンのMotoGPカレンダーは大幅に変更された。そのため第3戦アンダルシアGPは、第2戦スペインGPに続きスペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで開催される。

 アンダルシアGPのレースウイーク、木曜日にはビッグニュースが飛び込んできた。既報のとおり、スペインGPで負傷したアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)、カル・クラッチロー(LCRホンダ・カストロール)、そしてマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が木曜日のメディカルチェックにより、アンダルシアGPに参戦が可能であるという結果を受けたのである。ただし、マルケスはチームの意向を受け、金曜日の走行はキャンセル。土曜日に走行し、その状態によって参戦の最終決定を下すことになった。

 フリー走行1回目は気温26度、路面温度27度のドライコンディションで始まった。開始5分を過ぎたころ、ポル・エスパルガロ(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)が早くも1分37秒台のトップタイムを記録。ポル・エスパルガロはその翌周にもタイムを更新し、1分37秒497で1番手をキープする。

 序盤はポル・エスパルガロに続きクアルタラロ、マーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が1分37秒台のタイムをマークすると、2番手、3番手につける。残り時間20分、フランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)が2番手に浮上。さらに、ヨハン・ザルコ(レアーレ・アビンティア・レーシング)が5番手タイムを記録する。

 残り時間5分になると、各ライダーが続々とタイムを更新。1番手にモルビデリが浮上し、さらにルーキーのブラッド・ビンダー(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)が、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)、さらにルーキーのイケル・レクオーナ(レッドブルKTMテック3)、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)が5番手以内に浮上しては、ポジションがめまぐるしく変わっていく。

 そして、前戦スペインGPから苦しい戦いが続いていたバレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が、ここでトップに浮上、1分37秒205を記録した。しかしアタックで、2番手につけていたチームメイトのビニャーレスがタイムを更新。1分37秒063を記録して、このセッションを制した。

 ロッシは2番手で、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPのふたりがアンダルシアGPのフリー走行1回目をワン・ツーで終えている。3番手にはルーキーのビンダー、4番手のモルビデリを挟み、5番手にポル・エスパルガロが続き、KTMファクトリーライダーのふたりがトップ5以内に入った。さらに6番手にはKTMサテライトチーム、レッドブルKTMテック3のミゲール・オリベイラが着けている点も注目したいところ。

 スペインGPウイナーのクアルタラロはトップから0.829秒差の13番手。同じく3位フィニッシュだったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)は10番手だった。中上は最終的に、トップから0.529秒差の8番手で終えている。

 負傷を抱えながらの走行となったクラッチローは20番手、リンスは21番手のアンダルシアGPスタートとなった。

■FP2:中上が自身初のフリー走行トップタイム
 フリー走行2回目は気温33度、路面温度53度というコンディション。気温、路面温度ともに前戦スペインGPのそれとほぼ同じという状況である。序盤、ザルコがトップタイムをマークしたが、開始10分後に6コーナーで転倒。ザルコはマシンを起こしてピットに戻った。

 その後、クアルタラロがザルコのトップタイムを更新。このセッションでは最初からフロントにハード、リヤにソフトタイヤを選択しているのは興味深い。前戦スペインGPからとおして、クアルタラロがこのタイヤの組み合わせを選択したのは初。一方、前戦スペインGPの決勝レースでフロント、リヤともにソフトを選択したビニャーレスもセッション序盤、同様のタイヤで走行している。前戦スペインGPから、特に午後のセッションでは大多数のライダーがフロントにハード、リヤにソフトを選択していた。

 1分38秒132を記録する。さらに2番手にはポル・エスパルガロが浮上。3番手のザルコに続き、4番手にビニャーレス、5番手にフランセスコ・バニャイア(プラマック・レーシング)がつける。

 残り時間20分、ポル・エスパルガロが1分37秒889を記録。トップに立つ。しかしその直後、2コーナーで転倒。ポル・エスパルガロはコーナー進入のブレーキングでバランスを崩し、コントロールを失ったまま前を走ザルコをぎりぎりで避け、そのままグラベルに向け直進。転倒した。その数分後には、同じ2コーナーでイケル・レクオーナ(レッドブルKTMテック3)が転倒している。

 セッション終盤の残り時間5分、モルビデリが2番手に浮上。残り時間2分を切って、ザルコがモルビデリのタイムを更新して2番手につける。ザルコはさらにその翌周にもタイムを更新して1番手タイムをマークしたが、その直後、中上が1分37秒736を記録。トップタイムを更新。中上はそのままフリー走行2回目のセッションをトップで終えた。

 中上がMotoGPクラスのフリー走行セッションでトップタイムを記録するのは自身初。前戦スペインGPの苦戦から一転、アンダルシアGPは好調な滑り出しを見せた。中上は初日総合としても8番手につけている。

 セッション2番手にはザルコ、3番手にはポル・エスパルガロがつけ、モルビデリが4番手。ここまで前戦表彰台獲得が不在で、5番手にようやくビニャーレスが顔を出している。クアルタラロは続く6番手だった。ビニャーレスはフリー走行1回目のタイムで、初日総合トップで終えた。総合2番手はロッシ、3番手にはビンダーが続いている。クアルタラロは総合14番で初日を終えた。

 また、終盤には半分ほどのライダーが、リヤにミディアムタイヤを選択してアタックを行っていた。このセッションのタイヤ選択が、どのように明日以降の戦略に影響することになるだろうか。

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