TCRジャパン第1戦SUGO:サタデーシリーズは篠原が制す。サンデーシリーズは濃霧でキャンセルに

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2020年07月26日 18:31  AUTOSPORT web

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篠原拓朗(アウディRS3 LMS)
2020年TCRジャパンシリーズの第1戦がスポーツランドSUGOにて行われ、7月25日(土)に行われたサタデーシリーズは最後尾スタートの篠原拓朗が優勝。26日(日)に予定されていたサンデーシリーズは濃霧により決勝がキャンセルとなった。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、2カ月遅れの開幕となった2020年TCRジャパンシリーズ。開幕SUGOラウンドでは、日本初上陸となるクプラTCRが参戦したほか、4名のルーキードライバーが参戦。ブロンズクラス7台を含む全9台で2年目のシーズン開幕を迎えた。

 待望の開幕戦、予選とサンデーシリーズ決勝が行われる25日のスポーツランドSUGOは朝から濃霧に包まれた。この霧による視界不良により、午前8時から予定されていたサタデーシリーズ、サンデーシリーズの予選は中止。同日12時20分から行われるサタデーシリーズの決勝スターティンググリッドは抽選(くじ引き)により決定されることとなり、抽選の結果、今回がデビュー戦となるブロンズクラスの大蔵峰樹(アルファロメオ・ジュリエッタTCR)がポールポジションを獲得。

 2番手グリッドは塩谷烈州(ホンダ・シビック・タイプR・TCR)、3番手グリッドはからMototino(アルファロメオ・ジュリエッタTCR)とブロンズクラスのドライバーが上位グリッドを獲得した。

 2019年のサンデーシリーズのチャンピオン松本武士(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)は7番手グリッド。2019年のサタデーシリーズを2位で終えた篠原拓朗(アウディRS3 LMS TCR)は最後尾9番手グリッドと、24日の公式練習で好タイムを記録したふたりは厳しいスタートポジションとなった。

■第1戦 サタデーシリーズ

 午後になっても霧が立ち込め視界は回復せず、サタデーシリーズの決勝スタート進行も約55分ディレイ。23分+1周の決勝レースは13時16分にスタートを迎えた。

 TCRジャパン唯一の女性ドライバー下野璃央(ホンダ・シビック・タイプR・TCR)、梅本淳一(アルファロメオ・ジュリエッタTCR)、そしてポールポジションスタートの大蔵の3台はレインタイヤを装着。そのほかのドライバーはドライタイヤで決勝をスタート。

 ホールショットを奪ったのは2番手グリッドからスタートした塩谷。2番手には5番手グリッドからスタートを決めたHIROBON(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)。そして7番手グリッドの松本が抜群のスタートを決めて3番手にジャンプアップ。デビューレースで、ポールポジションスタートの大蔵はレインタイヤということもあり、スタートで5番手までポジションを落としてしまった。

 2台のゴルフGTI TCRを率いて首位を走る塩谷だったが、1周目の馬の背コーナーでバランスを崩した際に、HIROBON、松本にかわされて3番手にポジションダウン。

 塩谷をかわし、ポジションを2位に上げた松本だったが、馬の背コーナーの立ち上がりでHIROBONとわずかに接触。このアクシデントで左フロントのアームが曲がってしまう。まっすぐ走らない手負いの状態となった松本だが、2周目の3コーナーでHIROBONをパスしてトップに浮上した。

 最後尾スタートの篠原は2周目には4番手に浮上し、3周目の1コーナーで塩谷を、4周目の1コーナーでHIROBONをパスして2番手に浮上。これで後方スタートとなった松本、篠原の2名がレースをリードする形となった。

 3番手争いはHIROBONとルーキーの一條拳吾(クプラTCR)がチームメイト争いを繰り広げたが、5周目の4コーナーで一條がHIROBONをオーバーテイクし3番手に浮上。日本初上陸となったクプラTCRのポテンシャルの高さを見せつける。

 6周目、2番手篠原が自己ベストタイムを記録し、手負いの状態ながら首位を走る松本に迫る。8周目には松本の背後に付くが、松本は巧みに篠原の猛追からポジションを守り続ける。2台がバトルを続けるなか、総合3番手、ブロンズクラストップの一條が徐々に篠原との差を縮めて接近。 
 12周目の4コーナーで、篠原が松本をオーバーテイク。2番手にポジンションを落とした松本の背後には一條が迫り、トップ3台は団子状態に。

 篠原はアウディRS3 LMS TCRのストレートスピードの速さを活かし、松本とのギャップを広げる。11周目まで首位を守った松本だったが、手負いの状態ではペースアップは難しく、篠原とのギャップが徐々に広がる。

 そんななか、SPアウトコーナーで篠原がグリップを失ったか、縁石をまたぐ形で若干のオーバーラン。その隙に篠原を攻略に出た松本だったが、篠原にブロックされてポジションアップとはならず。その間に一條が松本、さらには篠原を最終コーナーの進入でアウト側からオーバーテイクしトップに浮上した。

 これでクプラTCRと一條のデビューウインかと思われたが、翌13周目のS字コーナーで篠原が一條をオーバーテイク。ふたたび、篠原が首位の座を取り戻した。

 そんななか、レインタイヤでスタートし周回遅れとなった梅本がトップ集団を先行させようと走行ラインを譲った際、濡れた路面に足元をすくわれコースオフ。一時はグラベル上でストップしてしまったが、ピットまで自走で戻ることができた。

 ファイナルラップとなった16周目、一條がファステストラップを刻んで篠原を追うも、篠原がトップを守りきりチェッカー。最後尾9番手からスタートし、落ち着いたレース運びを見せTCRジャパンシリーズ通算3勝目を飾った。2位はブロンズクラス最上位の一條、3位は松本が獲得した。 
 ブロンズクラスは今回がデビュー戦となった一條がデビューウイン。2位はHIROBON、3番手は塩谷が獲得している。

 翌26日に行われるサンデーシリーズのスターティンググリッドは、濃霧で予選がキャンセルとなったため、サタデーシリーズの決勝レース中のベストタイム順となる。サタデーシリーズのベストタイムは一條がファイナルラップで記録した1分31秒299となり、一條がサンデーシリーズのポールポジションを獲得した。

TCRジャパンシリーズ第1戦スポーツランドSUGO サタデーシリーズ決勝結果
Pos.No.DriverTeamCarLaps121篠原拓朗Audi Team HitotsuyamaアウディRS3 LMS TCR162190一條拳吾バースレーシングプロジェクト【BRP】クプラTCR16325松本武士VolkswagenRT with TEAM WAKAYAMAフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR16419HIROBONバースレーシングプロジェクト【BRP】フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR16562塩谷烈州全薬工業 with TEAM G/MOTION’ホンダ・シビック・タイプR・TCR16634下野璃央Drago CORSEホンダ・シビック・タイプR・TCR16755Mototino55MOTO with J'S RACINGアルファロメオ・ジュリエッタTCR15873大蔵峰樹M-PROTOTYPING Team STILE CORSEアルファロメオ・ジュリエッタTCR15969梅本淳一55MOTO with J'S RACINGアルファロメオ・ジュリエッタTCR13

*ファステストラップ:
一條拳吾(クプラTCR) 1分31秒299(16/16)

■第1戦 サンデーシリーズ

 明けて7月26日の13時55分からスタートを予定していたサンデーシリーズの決勝。しかしながら前日から引き続き、スポーツランドSUGOは濃霧に包まれており、午前10時45分スタート予定だった併催イベントのポルシェカレラカップジャパン第4戦が中止。TCRジャパンシリーズのサンデーシリーズ決勝もスタート進行が約1時間がディレイ。そして15時15分にサンデーシリーズ第1戦のキャンセルが発表された。 
 TCRジャパンシリーズ、次戦はツインリンクもてぎで8月29日(土)にサタデーシリーズ、30日(日)にサンデーシリーズが開催される。

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