ダイエット指導していた同僚を暴行、恐喝　容疑の福井県警20代巡査を書類送検

写真 福井県警本部＝福井市大手3で2019年2月20日、塚本恒撮影

　福井県警は31日、同僚の男性警察官を殴り現金14万円を脅し取るなどしたとして、県警本部所属の20代男性巡査を暴行や恐喝容疑などで書類送検し、停職6カ月の懲戒処分とした。男性巡査は同日付で依願退職した。

　県警によると、2人は同期で、被害者が3月下旬、「最近太ってきた」と巡査に相談し、巡査はトレーニング100回分の指導料20万円を要求。その後、8万円を受け取り、指導していたが、5月上旬に被害者からトレーニングについていけないと言われ、残りの指導料を受け取れなくなると思い、恐喝や暴行に及ぶようになったという。

　巡査は5月8〜20日、同県敦賀市の空き地で被害者の顔を殴り、同21日に若狭町で未払いの指導料として12万円を脅し取った。25日には食事の約束をキャンセルされたことに腹を立て2万円を脅し取った。さらに、敦賀市と同県美浜町の往復約二十数キロのランニングを強要したが、片道しか走らなかったため被害者の顔を殴ったという。「遊ぶ金がほしくて恐喝した」と送検容疑を認めているという。

　巡査は同20日の暴行をスマートフォンで撮影し、会員制交流サイト（SNS）に投稿。知人が動画を見たことから発覚した。

　田崎仁一警務部長は「県民の安全・安心を守るべき警察官がこのような事案を起こしたことは誠に遺憾。今後職員への指導を徹底し信頼回復に努める」とコメントした。【大原翔】