再生数13億回のママYouTuber「その動画、お金を払っても見たいですか?」

0

2020年08月07日 07:00  AERA dot.

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AERA dot.

写真なーちゃん/二児のママ兼YouTuber。2014年にチャンネルを開設。長男・こうちゃんと出演する動画は子どもから親まで幅広い層から人気を集め、”ファミリー系YouTuber”としてカリスマ的存在に。登録者数は221万人(2020年5月時点)を誇る。
なーちゃん/二児のママ兼YouTuber。2014年にチャンネルを開設。長男・こうちゃんと出演する動画は子どもから親まで幅広い層から人気を集め、”ファミリー系YouTuber”としてカリスマ的存在に。登録者数は221万人(2020年5月時点)を誇る。
 YouTubeの機能に「YouTubeメンバーシップ」が加わりました。視聴者が月額料金を支払うことにより、チャンネルのメンバーとなり、アイテムや限定動画などのメンバー限定の特典を得られる制度です。

 いわば、YouTuberごとのサブスクリプション(定額利用料を支払う仕組み)もしくはファンクラブとも呼べる機能です。この機能は2年以上前から存在していて、当時はスポンサーシップ制度と呼ばれていました。条件が変更されたりしましたが、概要は同じです。今回は、有料の情報と無料の情報の違いについてです。

 皆さんもご存じの通り、YouTubeは無料で視聴できるコンテンツです。誰でも、ネット環境があれば世界中のどこからでもアクセスできます。今では、多くの芸能人や有名人が参入しましたが、まだまだ「素人が活躍している動画」が幅を利かせているのが現状です(素人感は、ある種のYouTubeらしさであり、プロに駆逐されないと思います)。そんな「素人が作った動画を有料コンテンツにするなんて、メンバーシップを導入するYouTuberは銭ゲバだ!」という意見もあります。無料で見られていたものが有料になると不満を抱く人々がいますが、コンテンツを発信する側からすると、どのジャンルでも、無料と有料の情報には大きな差があります。

 私はYouTubeだけでなく、Twitterや、コラムでもYouTubeについて発信しています。これらは全て無料なので、皆さんは見るのも読むのも無料です。そして有料コンテンツとして、YouTubeの戦略のnoteも発売しています。無料の情報は、全くYouTubeについて知らない人や、少し興味がある方々に向けての発信です。暇つぶしに読めるように、面白くユーモアに、読んで楽しめるように、YouTubeというものや、YouTubeと関連する時事問題なども含めて幅広く発信します。スポーツで言えば、解説者の仕事です。

 有料の情報は、YouTubeを始めようとする人やすでに取り組んでいる人に向けて、運営に役立つ知識や戦略、プロ向けの情報も盛り込んでいます。いわば、トレーナーやコーチや監督の仕事です。

 スポーツを観戦する人に向けての情報と、選手に向けての情報は違います。受け手の立場によって、必要な情報のレベルや種類や質も大きく異なります。専門家は、それぞれのニーズに合わせた情報を発信します。特に専門的な情報には価値があります。ただし、その情報を使いこなせる人にとっては、です。

 例えば「160kmの球を投げるフォームの見つけ方」のような情報は、「150kmくらいの球を投げる人」にはありがたい情報ですが、野球を見てるだけの人や、野球を始めたばかりの人にとっては使いこなせない情報です。その情報の価値すらわからない場合が多いです。そのため、情報の種類や深さに合わせて価格をつけ、無料と有料と段階をつくることにより、情報のレベルに合った人に届くように調整します。

 YouTubeは無料で見られるので、入り口やスタートやきっかけとなります。専門的なことや実践的なことよりも、初歩的なことや簡単なルールの説明などが適しています。Twitterなども同様です。無料で手軽に見られるコンテンツだからです。

 さらに踏み込んだ情報や知識については、有料コンテンツに移行した方が、情報の伝達はスムーズです。よりコアな情報の発信ができますし、お金を払っても情報が必要な人々は、限られます。

 ここで、冒頭に登場したメンバーシップの制度が生きます。メンバーシップに加入するメンバーは、より深い情報を知りたい人々だからです。発信する側も、情報を使いこなせる人々に、情報を提供しやすくなります。

 エンタメ系のYouTuberにとっても、メンバーシップ制度の導入はメリットがあります。コアなファンに深い情報を発信できるからです。マニアックな情報や、ファンだからこそ楽しめるようなコンテンツを提供することができます。

 ファンクラブのような付加価値をもたらせば、コミュニティーの一体感が出せます。限定公開動画は、コアなファンには非常に価値のあるものです。メンバーシップの使い方は、YouTuber次第です。

 いずれにしても、メンバーシップの金額以上の情報や価値を提供する必要があります。もし視聴者が価値を見いだせない場合、メンバーシップを解除できるからです。有料にする分、情報の充実度は重要です。

 メンバーシップ制度が導入されても、多くの動画は無料で視聴することができます。そのYouTuberやコンテンツについて「さらに深く知りたい」と思ったら、メンバーになるとより楽しめるオプションの制度です。

 メンバーシップ制度は、YouTubeに発信する情報の多様化や、YouTubeでの発信の仕方の可能性を広げる機能だと思います。

【おすすめ記事】ヒカキンより再生される”美人YouTuber”なーちゃんに聞いた年収、戦略、夫婦仲


    あなたにおすすめ

    ランキングIT・インターネット

    前日のランキングへ

    ニュース設定