ジム・ロジャーズ「コロナで不倫もできない監視社会が加速」

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2020年08月07日 08:00  AERA dot.

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写真ジム・ロジャーズ・投資家
ジム・ロジャーズ・投資家
「世界3大投資家」の一人とされるジム・ロジャーズ氏の本誌連載「世界3大投資家 ジム・ロジャーズがズバリ予言 2020年、お金と世界はこう動く」。今回は、新型コロナで強まる監視社会について。

*  *  *
 新型コロナウイルスによって、すでに世の中で起きていた出来事は、さらに加速していく。

 その一つが、人間の行動監視の強化だ。

 どこの国の政府も、国民を監視することが大好きだ。政府は、私たちを自らのコントロール下に置きたがる。監視カメラだけではなく、携帯電話を通じた位置情報、クレジットカードや電子マネーの使用履歴など、その情報量は近い将来にとてつもない量になる。

 たしかに、国民を監視すれば、犯罪者を早く逮捕できるだろう。ウイルスの感染防止に役立つかもしれない。だからといって、政府が国民を監視することはいいことなのか。答えは「No」である。

 監視社会を良いと考えるのは、政府の人間と、他人をコントロールしようと考えている人間だ。それ以外の大多数にとって、良いことはない。

 しかし、現実には監視はどんどん強化されている。現在、私はシンガポールに住んでいる。この国の人たちは、外に出かけた時、どこに行ったのかをまったく知られずに移動することはできない。

 監視する人たちは、いつ、どれほどの期間にわたってどこに滞在したかを知っている。例え話をするなら、誰にも知られることなく不倫することも不可能だ。タクシーに乗った時点で、あなたが通った場所はすべて把握されている。

 もちろん、私は監視されることは嫌いだ。私はバーに行くことが好きだが、そこでお酒を飲んで、転んで頭を打って家に帰ったことなんて誰にも知られたくない。しかし、彼らは近い将来に私のすべてを知ることになる。

 過去の歴史を見ても、人々は権力者からの監視に挑戦してきた。法律や制度の運用で過度な監視を抑えようともした。

 今の世界なら議会に行って「監視社会は世界に悪い影響を及ぼす」と訴えることはできるだろう。しかし、最終的には、警察が政治指導者のところへ行って、「これは素晴らしい技術です。道を歩いているすべての人々を監視することができます」と言う。そして、事実そのとおりなのだ。

 しかし彼らは、誰が酔っ払って頭を打ち、あるいは誰にガールフレンドができたかまですべてわかるということは言わない。それでも、警察から「人間も物事もすべてをコントロールすることに使えます」と言われたら、政治家は言うことを聞く。政治家は、国民をコントロールすることは良いことだと考えているからだ。

 仮に、暗号通貨のように政府が監視できないシステムが確立されたとしよう。そのシステムを使用した人間は、いずれ処刑されることになる。政府はそのお金の動きを監視できないからだ。

 監視について私たちは、まだ知らないことが多すぎる。いずれ、どこかの国の政治家が、国民のすべての行動を把握しようと考えるだろう。その時、国民の一部から「政府が自分たちの行動を特定できるIDを保持しているのは、素晴らしいことです」と言い始める人も出る。だが、結局は彼らは銃で脅してでも、監視しようとするだろう。おそらく、「監視カメラに見られたくない」と言う人が投獄されるにしたがって、その数は増えていく。

 これまで想像できなかった未来がいずれやってくる。それでも私は言う。私は監視が嫌いだ。

(取材/朝日新聞シンガポール支局長・西村宏治、構成/本誌・西岡千史、監修/小里博栄)

ジム・ロジャーズ/1942年、米国アラバマ州出身の世界的投資家。ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並び「世界3大投資家」と称される。2007年に「アジアの世紀」の到来を予測して家族でシンガポールに移住。現在も投資活動および啓蒙活動をおこなう

※週刊朝日  2020年8月14日‐21日合併号

【おすすめ記事】6割近くの企業が「監視している」と回答 あなたのパソコンも見られている


このニュースに関するつぶやき

  • コロナ禍で在宅勤務が家族にうっとうしがられ、これを口実に格安になっているホテルで不倫は既にいくらでも流行っていることでしょう(笑)。女は自己都合に合わせた嘘が大好きだから。
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  • 北朝鮮や支那共産党はどう説明するんだ。香港なんか非常に厳しいんだが、何か言ってみろよ白豚。
    • イイネ!13
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