ニューメキシコ州立大学、スマホと3Dプリンターで土壌調査を簡易化する方法を発明!

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2020年08月07日 09:31  Techable

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写真
[caption id="attachment_133759" align="alignright" width="300"] Credit: Colby Brungard[/caption]スマホカメラの性能向上と3Dプリンターの普及は、意外な研究領域にも恩恵をもたらしているようだ。

ニューメキシコ州立大学の研究者は、土壌科学の講義の中でサンプルの密度を測定するための新しい方法を思いついた。さっそく生徒に提案したところ、1人の生徒が志願してアイデアを形にしたのだという。

その方法こそがスマホと3Dプリンターを活用したもので、従来よりも低コスト、高速な研究を実現するに至った。
土壌サンプルの3D模型から体積を測定[caption id="attachment_133760" align="alignright" width="300"] Credit: Colby Brungard[/caption]土壌サンプルの密度を割り出すには、質量のほかに体積を得る必要がある。従来はワックスによるコーディングかレーザースキャンで体積を測定していたようだが、これらの方法は手間や時間がかかっていた。おまけに、3Dレーザースキャナーは高価なものだ。

これらの課題を解決しようと思い悩んでいたところ、スマホと3Dプリンターの活用を思いついたという。

昨今のスマホのカメラは、土壌サンプルを写すのに十分な解像度を備えているし、市販3Dプリンターは安価で入手できる。研究者は、土壌サンプルの正確な模型を3Dプリントするために、生徒にスマホアプリとターンテーブルの開発を依頼した。
シンプルな操作で測定完了[caption id="attachment_133761" align="alignright" width="300"] Credit: Colby Brungard[/caption]土壌サンプルの正確な外観を取得するために、まず3Dプリンターでターンテーブルを制作。土壌サンプルをこの上に載せて回しながらスマホカメラで写真を撮る。

写真を3D画像に変換するプログラムに写真をアップロードし、3Dプリントする。この方法は複雑な操作なしで完了し、1サンプルあたりたった15分しかかからない。一方レーザースキャンなら、作業完了まで約1時間半かかることもあるという。

従来の方法と測定値を比較したところ、その正確さが証明された。テストは5つのタイプの土壌で実施されたようだ。

このシンプルな方法の発明により、スマホと3Dプリンタを用意すれば誰でも土壌サンプルの体積を測ることが可能となり、土壌科学の研究促進に貢献しそうだ。

参照元:Smartphones prove to be time-saving analytical tools/ News Wise

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