スピリチュアル界で流行「再生するだけ」動画を体験! 小林麻耶の夫・國光吟氏の“生まれ持った力”を試してみた

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2020年08月08日 22:12  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にするような、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが眼光鋭く分析!

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 新型コロナウイルスの感染拡大は、落ち着く気配がありませんね。この状況では、やはり信ぴょう性を度外視しても“癒やし”が求められるのでしょうか? 「これを見るだけで○○が治る」「これを見れば運気が上がる」なんて動画を出しているスピリチュアル系YouTuberが山ほど出てくると、そう思わざるを得ません。

 そんな「再生するだけ」動画の発信を積極的にしているのが、この連載でもたびたび名前が出てくる、タレント・小林麻耶さんの夫で、「あきら。」こと國光吟氏。Amebaブログでは「元ダンサー 現在は整体、小顔矯正、O脚矯正などの施術をしています」、自身のYouTubeチャンネルでは「遠隔施術の仕事をしています」と自己紹介している人物です。

 麻耶さんと結婚した当初、一部週刊誌に「宇宙ヨガインストラクター」などと取り上げられ、今年4月にも「週刊文春」(文藝春秋)で「遠隔施術」の開始を報じられた國光氏。ネット上ではかねてより「胡散臭い」と言われていましたが、國光氏は4月10日に自身のブログで「僕は結局『胡散臭い』という言葉はついてきてしまうかもしれませんが、普通の人とは違う方法で施術ができます。施術という言葉も無理矢理施術という表現をしているだけで、なんという言葉で表したら良いかわからないのです」と説明。「生まれ持った事をおもしろおかしく胡散臭く書かれるのはとても悲しい」とまで嘆いていました。

 このコロナ禍にあって、自宅で動画を見るだけで施術が受けられるなら、そんなに素晴らしいことはありません。ということで私も、國光氏が6月10日に投稿した「再生するだけで肩こりの緩和」動画を見てみました。「疑いの気持ちがあると効かない」と教祖様たちに言われそうなので、「信じる者は救われる」こともあるか、國光氏を100%信頼しつつ検証してみます。

16分半流れる“不気味で不思議”な動画

 國光氏はこの「再生するだけで○○緩和」動画を多数アップしていて、その構成は全て同じ。「これから始めます」という國光氏の短いアナウンスがあり、手書き文字が書かれた紙がずっと映し出され、それが上下左右に動きます。とても不気味な、もとい、不思議な映像です。「肩こり緩和」動画の場合、黒いペンで「肩こりの緩和 Stiff shoulder relief AKIRA」と書かれた紙が、テレビの砂嵐のような音が聞こえる中、ひたすら上下左右に動き続けます。

 私は学生時代に両肩を痛めており、肩こりも長年の切実な悩み。左肩にはボルトが入っていますが、それでも効果はあるのでしょうか? いや、あってほしい! わらにもすがる思いで、國光氏のパワーを感じるために、じっと画面を見つめます。

 ……そういえば、國光氏と麻耶さんは「子宮系女子」の交流会で出会ったと報じられましたが、麻耶さんは18年10月12日に自身のブログで「夫との出会いが2年前?の子宮系イベントということになっている記事があるそうなのですが… 事実無根です」「子宮系のイベントには 夫婦共々、参加していません」と強く否定。

 なんだか、「子宮系界隈とは全く関わりがない」と言いたそうな感じですが、麻耶さんは「子宮系」生みの親・子宮委員長はる(現・八木さや)や、スピリチュアル界隈で支持を集める心屋仁之助氏と会食をした時の写真も出回っていますし、彼らと仲の良いスピリチュアリスト・happy主催のイベントに、奇抜なドレスを着て参加していました。麻耶さんが何を「子宮系のイベント」と認識しているのかはわかりませんが、個人的には「夫婦共々、参加していません」は間違いで、「私は参加したことがあるけど、夫はありません」が正解じゃないかと思っています。

 いかんいかん。余計なことを考えているうちに、動画の再生時間16分半が経過していました。肩を回してみると、じっとしていた分、逆に痛くなったような気も……。結果、全く緩和しませんでした。途中で邪念が入ったからでしょうか? 「國光吟」ではなく、「小林吟」という名前でYouTubeを発信しているのが気になり、ちょっとだけ集中が途切れたことも認めます。それにしても、16分半この動画を見続けるのはキツイです。せめて5分で「効果なし」と判断できるようにしてください!

 國光氏はなぜ、こんな動画を上げるに至ったのでしょうか? ブログを追ってみると、18年12月、妻の威光もあってか、開設まもなく「Amebaオフィシャルブロガー」になっています。ブログを始めてから最初の1年は、夫婦で仲良く料理教室に通う様子や、ゴルフレッスン、旅行の風景など、新婚さんらしいほのぼのとした、当たり障りのない内容がつづられていました。

 そんな中、19年12月19日になんの前触れもなく、ブログに「新メニュー【ココロのストレスケア】」の案内が掲載され、面食らってしまいました。「日常の些細な悩みから、これまで誰にも言えなかったことなどを話すことで、少しでもスッキリしていただきたい」とあるので、國光氏が相手の話を聞いてくれるのでしょう。「医療行為ではありません」「専門医の意見をお求めの方はご遠慮ください」との注意書きもありますが、費用は「60分16500円(税込)」とのこと。一も二もなく「専門医の意見」を求めたほうがいいと思うのは、私だけでしょうか?

 そして、コロナ禍のせいか、「遠隔施術」の募集を今年4月に開始。続けざまに、5月にはYouTubeチャンネルを開設して「再生するだけ動画」の配信を始め、最近はもはや整体ですらない「再生するだけで部屋・空間の浄化」「再生するだけでチャクラの調整」という動画をアップしています。「チャクラ」の概要欄には、「チャクラの調整をすることで痛みが緩和されたり、カラダが軽くなったり、カラダやココロがスッキリしたりなど、いろいろと良い」と雑な説明がありましたが、だったら部分的な緩和は必要なく、全てチャクラ調整で済みそうですけどね。

 YouTubeは公開した動画で収益化を図ることもできますが、國光氏の所属事務所は、医学的根拠の薄い「再生するだけで緩和」という発信で収入を得ることを「OK」とするでしょうか? 昨年6月に麻耶さんとともに生島企画室入りしたはずの國光氏ですが、いまだに同社のタレント紹介ページに名前がないのはなぜなのか、ずっと気になってるんですよね。

「子宮系」から離れる妻と、批判に抗う夫

 妻の麻耶さんも、スピ系書籍を多数刊行しているサンマーク出版から『しなくていいがまん』という本を出しています。以前からファンだという心屋氏の“自己啓発エッセンス”が詰まったもので、18年12月10日のブログでは、心屋氏からの著書の紹介に感謝しつつ「心屋仁之助さんに出逢い試行錯誤し、挑戦を繰り返し、頑張ることをやめられましたーーー!!無理をすることをやめられましたーーー!!いい子でいることをやめられましたーー!!」と大喜びしていました。

 しかし、麻耶さんはもうしばらく、心屋の「こ」の字どころか、子宮系界隈との関わりについて言及していません。最近は「小林麻耶の幸せ数秘」なるサイトを立ち上げ、本格的にスピリチュアル界に進出しようとしているようですが、子宮系界隈と手を組むかどうか注目しています。

 当コラムでも紹介してきたように、人を騙すことに罪悪感を覚えない人が生き残る、怪しいスピリチュアルの世界は確かにあります。心が弱った人は「動画を再生するだけ」では済まずに、信奉してしまうかもしれません。それを利用する稼ぎ方をする“信者様”がたくさんいることも、毎回コラムでお伝えしています。

 最近、週刊誌でも、こうした商法の是非を問うような記事が目立つようになりました。「遠隔施術」への批評を受けた國光氏は、「僕が面白おかしく書かれると、麻耶ちゃんがとても悲しみます」などと、麻耶さんを盾にして批判的な報道に抗う姿勢を示していましたが、このまま世間的に拒否反応が強い道を進めば、2人とも悲しみ続けることになるかもしれません。今後も“生まれ持ったパワー”を使って商売するのなら、世間から何を言われても気にしないことが肝心だと思いますよ。

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