レッドブル・ホンダが戦略でメルセデス勢を逆転。フェルスタッペンが今季初優勝【決勝詳報/F1第5戦70周年記念GP】

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2020年08月10日 00:21  AUTOSPORT web

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2020年F1第5戦70周年記念GP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
8月9日現地時間午後2時10分、F1第5戦70周年GPの決勝が行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが逆転で2020年シーズン初優勝を飾った。

 気温は24度、路面温度は42度というコンディション。Q3進出組は各車ともミディアムタイヤ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)だけがハードタイヤでスタートし、11番グリッド以下はセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)とカルロス・サインツJr.(マクラーレン)、ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)、キミ・ライコネン(アルファロメオ)がハードタイヤを選び、それ以外はミディアムタイヤでのスタートを選んだ。

 エステバン・オコン(ルノー)は予選Q1でのジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)に対する妨害で3グリッド降格ペナルティが科され14番グリッドからのスタートとなっている。

 スタートでポールポジションのバルテリ・ボッタス(メルセデス)が首位を守り、2番手ルイス・ハミルトンはターン6でアウトに並びかけるもここは譲る。後方ではフェルスタッペンが好発進を決めてターン1までにニコ・ヒュルケンベルグ(レーシングポイント)をかわして3番手へ浮上。ターン4ではヒュルケンベルグとのバトルで行き場をなくしたダニエル・リカルド(ルノー)のインを突いてランス・ストロール(レーシングポイント)が5番手に上がった。

 6番手リカルド、7番手ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)、8番手ランド・ノリス(マクラーレン)、9番手アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)、10番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)という上位勢。スタート直後のターン1でアルボンのインに飛び込んだものの行き場をなくしたベッテルはバランスを崩してハーフスピンを喫して最後尾まで後退してしまった。

 メルセデスAMGの2台はそれほどハイペースでは飛ばさず、フェルスタッペンもほぼ同じペースでこれに付いていく。4番手ヒュルケンベルグは0.6秒ほど遅いペースで徐々に引き離され、中団勢も1.5〜2秒の等間隔で続く。

 ミディアムタイヤのデグラデーションは想像以上に速く、フェルスタッペンのペースがミディアムのメルセデスAMG勢を上回り始める。フェルスタッペンはタイヤを労りながらもメルセデスAMG勢とのギャップを1秒以内に縮めていく。アルボンは6周目に早々にピットインしてハードタイヤに交換。7周目にはガスリーもピットインしてカバーしアルボンの前でコースに戻った。

 12周目にはノリスがピットインしてハードタイヤへ。13周目には首位ボッタスがピットイン。フェルスタッペンはハミルトンのDRS圏内に入って攻め立てるが、抜ききるところまでは行かない。そして14周目にハミルトンがピットインしボッタスの後方でコースに戻った。14周目にリカルド、15周目にはヒュルケンベルグもピットインを済ませ、18周目にはストロールとルクレールがピットイン。

 これで首位フェルスタッペン、2番手ボッタスは13秒後方、3番手ハミルトンはそこから3秒後ろ。メルセデスAMG勢は早い段階からフロントタイヤにブリスターが出始め、すぐにフェルスタッペンよりも遅いペースになってしまう。4番手にハードでステイアウトするサインツJr.、5番手ヒュルケンベルグ。6番手ストロール、7番手オコン、8番手リカルド。22周目にサインツJr.とオコンがピットインし、サインツJr.はタイムロスを喫してオコンに逆転を許す。4番手はヒュルケンベルグ、5番手はストロールに戻る。

 フェルスタッペンはハードタイヤで26周目まで引っ張ってピットイン。新品のミディアムに交換し、ボッタスの背後でコースに戻ったが、ターン6でインに飛び込んでターン7のアウトからボッタスを抜いて首位を奪い返した。後方ではストウでコースオフして危険なコース復帰をしニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)と接触したケビン・マグヌッセン(ハース)に5秒加算ペナルティが科された。

 タイヤのデグラデーションは想定よりも早く、28周目には中団勢では速くも2回目のタイヤ交換を迎え、リカルド、ノリス、ヒュルケンベルグ、アルボンが続々とピットイン。リカルドは31周目のターン3の立ち上がりでサインツと交錯してスピンを喫してしまった。

 32周目にはフェルスタッペンとボッタスがピットインしてミディアムを捨て、ハードタイヤに履き替える。一時的に首位に立ったハミルトンは、セーフティカーが出ることに望みをかけてフェルスタッペンらと同じペースで11秒前方を走りつづける。

 アルボンは35周目のターン15でオコンをパスして7番手に浮上。それと同時にリカルドは3度目のピットインを強いられ16番手まで後退する。首位ハミルトン、10秒後方に2番手フェルスタッペン、そこから3秒後方に3番手ボッタス。4番手に1ストップでステイアウトのルクレール、そこから15秒後方に5番手ヒュルケンベルグ、6番手ストロール、7番手アルボン、8番手オコン、9番手ノリス、10番手クビアト、11番手ガスリーという展開。

 41周目にハミルトンがピットイン。ピットイン時に入口で大きくロックさせて止まりきれず、あわやという場面もあった。ルクレールの6秒後方でコースに復帰しプッシュしていく。首位フェルスタッペンまでは11.5秒のギャップがあるが、残り10周で1分28秒451のファステストラップを記録し、フェルスタッペンよりも1.7秒速いペースで追いかけていく。これに対してフェルスタッペンもペースアップして対抗していく。

 44周目のターン15でハミルトンはルクレールをパスして3番手へ。しかしこの間にペースは落ち、ペースアップしたフェルスタッペンとのギャップは10秒のまま。ここからクリーンエアになったミルトンは1周1秒速いペースで追い上げていく。

 50周目、ハミルトンはボッタスに追い付きターン6でDRSを使ってパスし2番手に浮上した。しかしハミルトンのペースはフェルスタッペンより0.6秒速いものでしかなく、フェルスタッペンはハミルトンを11.326秒引き離したままでトップでチェッカードフラッグを受け、2020年初優勝を掴み取った。2番手ハミルトン、3番手ボッタス、4番手ルクレール、5番手アルボン、6番手ストロール、7番手ヒュルケンベルグ、8番手オコン、9番手ノリス、10番手クビアト。11番手ガスリーは0.973秒差で11番手という結果になった。

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