そんなことある…?ソフトバンク・千賀が6回6失点(自責0)で勝利投手に

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2020年08月11日 22:01  ベースボールキング

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ベースボールキング

写真ソフトバンクの千賀滉大 (C) Kyodo News
ソフトバンクの千賀滉大 (C) Kyodo News
◆ 満塁弾浴びても「自責0」?

 ソフトバンクの千賀滉大投手(27)は11日、本拠地で行われたオリックス戦に先発登板。6回6失点という結果も、味方打線が奮起して白星が転がり込んできた。


 この日は山本由伸との投げ合いとあって、「球界のエース対決」として大きな注目を集めた一戦。千賀は3回まで毎回の5奪三振、最速159キロをマークするノーヒットピッチングを披露。順調にゼロの文字を刻んでいく。

 すると、打線も初回から山本由伸に襲い掛かり、中村晃の2ランなどでいきなり3点を先取すると、2回には二死から周東佑京が安打と盗塁でチャンスをつくり、柳田悠岐が右中間へ叩き込む2ラン。昨季のパ・リーグ最優秀防御率投手から、2イニングで5点を挙げた。


 援護にも恵まれた千賀は4回に初安打からピンチを迎えるも、ここぞの場面ではギアを上げて連続三振。ピンチを脱出してみせ、このあとも快調に歩み進めていく…と思われた。

 ところが5回、先頭の安達了一を二塁手・川瀬晃の失策により出すと、若月健矢にはセンターへの安打でつながれて無死一・二塁。ここでトップに返って山足達也はショート正面へのゴロに打ち取るも、周東の二塁送球が少し逸れ気味になったところ、これを川瀬が落球。ゲッツーが一変、無死満塁となり、千賀も思わず苦笑いを浮かべる。

 ひと呼吸置いて福田周平の打球はまたもセカンドへ。これは4→6と送られてアウトを取るも、一塁は福田の足が速く併殺崩れ。この間に走者が還り、1点を失う。

 一死一・三塁となり、3番の吉田正尚にはレフト前に運ばれる適時打で2点目。つづくアダム・ジョーンズには追い込みながらもフルカウントから四球を与え、一死満塁で打席にはT−岡田。カウント1ボールからの2球目、これもボール気味の高さの投球だったが、叩くようなスイングから放たれた打球は、そのままライトのテラス席へ。痛恨の満塁弾により、5−6と試合をひっくり返されてしまった。


 それでも、そのまま6回もマウンドへ向かうと、下位打線を意地の三者凡退。カード初戦からリリーフを使うことはできない…。まさにエースの気迫で114球を投げ抜くと、またも打線がこれに応える。

 オリックスの2番手・吉田凌から二死ながら一・二塁という状況をつくり、ここで柳田が登場。オリックスも左腕の齋藤綱記にスイッチして万全を期したが、外に逃げるスライダーに体勢を崩しながら、ヘルメットも脱げながら対応すると、引っ張った打球はそのままライトのテラスへ。右手一本で運んだ衝撃の一打は、この日2本目となる今季14号の逆転3ラン。この瞬間、千賀に勝利投手の権利が転がり込んだ。


 その後、7回からは継投。高橋礼が先陣を切るも、アダム・ジョーンズに適時打を浴びて8−7と1点差。工藤公康監督はここから左の嘉弥真新也、さらに泉圭輔とつないでリードを死守すると、8回はリバン・モイネロが走者を背負いながらもなんとか抑え、9回はストッパーの森唯斗。危なげなく最終回を無失点で締め、ソフトバンクが8−7で勝利を収めた。

 なお、千賀は6回を投げて114球、被安打5、うち1本がT−岡田に浴びた満塁弾で、与四球3つ、9奪三振の6失点。降板後は、「初回から感じは悪くなかったですが、5回のピンチで粘る事が出来ず悔しいです。その5回のピンチの後に、四球を出してしまったのは反省ですし、野手のみんなが初回から援護してくれたのに情けないです」と反省しきり。それでも、打線とリリーフ陣の踏ん張りにより、8月初勝利を得た。


 また、この日は千賀の“珍記録”が話題に。

 ここまで触れてきたように今日の千賀は6回6失点も、なんと自責点は0。防御率は3.53まで回復している。5回は味方の失策が絡んだとはいえ、T−岡田には本塁打を打たれているにも関わらず、「自責0」とは…?という疑問がネット上で話題になった。

 今回のケースでは、6失点した5回表に“2つの失策”が絡んでいる、というのがポイント。本来であれば、福田の内野ゴロ併殺崩れの時点で3アウトチェンジとなっているはずで、それ以降の失点に関してはもう投手の責任にはならない、というのがルールとしてあるのだ。

 そのため、T−岡田に浴びた満塁弾も、「本来投げているはずではない状況で打たれた本塁打」ということで、千賀に責任はなし。極論を言うと、その後の打者に何本の本塁打を打たれても、千賀の防御率に傷はつかない、ということだ。


 試合前は“極上の投手戦”が予想された試合が、フタを開けて見ればまさかの大乱戦…。「エースが6失点を喫しながらも自責0で勝利投手」という、珍記録も生まれる不思議なゲームとなった。


文=尾崎直也

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  • 自責点、ひいては防御率が全くあてにならないと言われる最大の理由の一つはこれだ。
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  • ギータの逆転スリーランは、ラッキーゾーン様々(笑)
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