楽天・涌井が止まらない!史上初の「3球団最多勝投手」へ、トップ独走の8勝目

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2020年08月19日 21:54  ベースボールキング

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8勝目を挙げた楽天・涌井秀章 (C) Kyodo News
◆ これで今季は9戦8勝負けなし

 楽天の涌井秀章投手(34)は19日、札幌ドームで行われた日本ハム戦に先発登板。味方の大量援護にも守られ、8回を110球、4安打・1失点の好投で8勝目(0敗)を挙げた。


 今季から楽天に移籍したプロ16年目のベテラン右腕は、開幕から負けなしで勝ち進んで6・7月の月間MVPを受賞。8月に入ってもその勢いに陰りは見られず、開幕からの連勝を「7」に伸ばした状態でこの日のマウンドを迎える。

 初回は一死から四球を与え、2回は先頭の大田泰示に安打を浴びるも、この日もテンポ良く打たせて取る投球を展開して2イニング連続の無失点。3回は二死走者なしから甘く入った変化球を西川遥輝に痛打され、これがスタンドまで届いてしまったものの、序盤から味方の援護もあって3回終了時点で6−1。余裕をもってイニングを消化していく。


 パンチ一発に動揺することなく、それどころか被弾を機に目を覚ましたかのようにピッチを上げ、3回最後のアウトから6回終了まで圧巻の10人連続斬り。7回先頭の近藤健介に安打を浴びるまで、中盤は完璧な投球を見せる。

 その7回も近藤を一塁に置いて中軸へ…というところだったが、パ・リーグ二冠の絶好調・中田翔は中飛に仕留め、序盤に安打を浴びた大田も変化球で空振り三振。王柏融も内角の強いボールで二飛に斬り、久々の走者にも動じることなく無失点。マイペースは不変、淡々とスコアボードにゼロを刻んでいった。


 球数が100球に到達した8回も、二死から中島卓也にセンターへの二塁打を浴びたものの、守備から途中出場の松本剛は外の変化球を振らせて空振り三振。ベテランらしくピンチも冷静に切り抜ける。

 すると、12−1と大量リードで迎えた9回裏は、2番手の宋家豪がマウンドへ。8回終了時点での球数が110球、今季は開幕から全試合で100球以上投げてきたことも考慮してか、涌井は8回まででお役御免。宋は二死から連打を浴びて1点を失うも、3つのアウトを取って試合を締めくくり、楽天が12−2の大勝。8回1失点の涌井が今季8勝目をゲットした。


◆ 札幌では5年ぶりの勝利

 西武からロッテ、そして今季から楽天とキャリアのすべてをパ・リーグで過ごしている涌井だが、実はここ札幌では白星から遠ざかっており、昨季は1戦1敗、一昨年は登板なし、その前も登板なし、2016年は1戦1敗と、過去4シーズンは勝利なし。最後に勝ったのは、最多勝に輝いたロッテ移籍2年目の2015年・10月1日までさかのぼる。ということで、この勝利が実に5年ぶりとなる札幌ドームでの白星となった。

 また、これで今季8勝目を掴み、パ・リーグのハーラーダービートップを快走中。2位が石川柊太(ソフトバンク)の「5勝」ということで、まだ折り返し地点を迎える前ではあるが、早くも最多勝に向けた期待も膨らんでくる。

 もしこのまま突っ走ってタイトル獲得となれば、ロッテ時代の2015年以来で5年ぶり自身4度目。西武・ロッテ・楽天と異なる3球団での最多勝となると、長いプロ野球の歴史のなかでも史上初という快挙となる。

 偉業に向けてこのまま勝ち星を重ねていくことができるか、楽天を引っ張るベテラン右腕から目が離せない。


文=尾崎直也


▼ 涌井秀章・きょうの投球内容
・投球回:8回
・投球数:110球
・打 者:28人
・被安打:4本
・与四球:1個
・奪三振:3個
・失 点:1点

このニュースに関するつぶやき

  • 涌井が投げると打つものね、打線も。今年はそんな感じがする。その後取られると意味ないけど今年はそれがないから安心してまた打てる、てのもあるのかなあ。
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