9歳少年が人生初のヘアカット「がんの治療で髪を失った子をハッピーにしたい」と決断(英)

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2020年08月21日 06:51  Techinsight Japan

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9年間一度も髪を切ったことがない少年(画像は『Mirror 2020年8月18日付「Boy, 9, with ‘Rapunzel locks’ has first ever haircut to make wigs for cancer patients」(Image: PA)』のスクリーンショット)
サッカーウェールズ代表でスペインの強豪レアル・マドリードに所属するFWガレス・ベイルに憧れ、9年間一度も髪を切ったことがなかった少年が今月18日、長く伸ばした髪をバッサリと切った。「病気で髪を失ってしまった子供たちをハッピーにしたい」と少年自ら決断したという。心温まるニュースを『Mirror』『Bridgwater Mercury News』などが伝えた。

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英エセックス州リトル・クラクトン在住のレイリー・スタンコム君(Reilly Stancombe、9)が今月18日、同州ホーランド・オン・シーにある理容店「Masters and Misters」でトレードマークでもあった長髪をバッサリと切った。がん治療などで髪を失った子供たちのために、本物の髪の毛で作られたウィッグを無料で提供する慈善団体「リトル・プリンセス・トラスト」に寄付するためである。

レイリー君の母デイジー・カニーさん(Daisy Canny、30)によると、レイリー君は生まれつき腸に疾患があり、小児科医療では有名なロンドンの「グレート・オーモンド・ストリート病院」に通院しているそうだ。そしてそこで出会った子供たちを見て、自分の髪を寄付することを思いついたのだという。

レイリー君は髪を寄付することについて、次のように語っている。

「病院で病気で苦しんでいる人をたくさん見て、とてもつらかったんだ。病気で髪がない子供たちをいじめる人がいるのも知ってるよ。それで『僕の長い髪を寄付して、髪がない子たちをハッピーにしたい』って思ったんだ。僕の髪で作ったウィッグを付けて『自分は他の子と変わらない』と思ってくれると嬉しいな。」

散髪当日の朝、レイリー君は「本当のことを言うと、ちょっと怖いんだ」と漏らしていたが、ウエストよりも長かった美しい金髪がカットされると、にこやかな笑顔を見せた。そしてきれいにまとめられた自分の髪を見せられたレイリー君は「こんなに長いとは思わなかったよ。すごいね! 自分の髪を手にしてるって不思議な気分だよ」とコメント。新しいヘアスタイルについて聞かれると「とっても気に入っているよ」と明かした。


母のデイジーさんは地元メディアのインタビューに「長い髪は言わば息子のアイデンティティだったの。『長い髪と言えばレイリー』と言われるくらいにね」と話しており、息子の大きな決断には「とても誇りに思うわ」と述べている。

なおデイジーさんは今月3日、「小児がんの治療研究に充てて欲しい」と約1万4000円(100ポンド)を目標にクラウドファンディングサイト「GoFundMe」を立ち上げた。サイトには日本時間20日の時点で約78万円(5600ポンド)以上の寄付が集まっており、「よくやったね。レイリー君」「短い髪も良く似合うよ」「素晴らしい決断。君を誇りに思う」といったメッセージが多数寄せられている。

ちなみに「リトル・プリンセス・トラスト」には2018年、英王室のキャサリン妃も、約18センチの髪を寄付して話題となった。髪の長さは少なくとも17センチあることが必要で、日本からの寄付も可能だそうだ。

画像は『Mirror 2020年8月18日付「Boy, 9, with ‘Rapunzel locks’ has first ever haircut to make wigs for cancer patients」(Image: PA)』『The Little Princess Trust 2020年8月19日付Instagram「Remember Reilly?」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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