妊娠高血圧症候群は更年期障害の症状を重くする

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2020年08月27日 10:01  妊活・卵活ニュース

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妊娠高血圧症候群がもたらすリスク
北米更年期学会(NAMS)は、学会誌「Menopause」にて、妊娠高血圧症候群(HDP)により、ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)など更年期障害リスクが高まると発表した。

妊娠高血圧、子癇前症をはじめとした妊娠高血圧症候群は、心血管疾患における女性特有の予測因子といわれ、症状によっては死に至る場合もある。

今回、妊娠高血圧症候群の病歴がある女性は、慢性的な高血圧、糖尿病、冠動脈疾患、脳卒中、早期の心血管死リスクが増加すると報告された。また、妊娠期の血圧が正常値であった女性と比べ、更年期障害が深刻化する傾向が認められた。

妊娠高血圧症候群の病歴と更年期障害における関連性
更年期障害において、ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり)は代表的な症状であり、例えば、急に顔が熱くなり、汗が止まらなくなる。自律神経の調節が乱れ、血管収縮・拡張のコントロールが不能になることが要因であるが、循環器疾患・心血管疾患リスク指標として見なされている。

更年期障害およびホットフラッシュが循環器疾患と密接な関連性があるにも関わらず、これまで関係性に着目した研究は行われなかった。研究チームは、妊娠高血圧症候群の病歴と更年期障害における関連性の調査を目的として、約2700人の女性を対象に妊娠高血圧症候群とホットフラッシュにおける関連性を検証した。

調査を通して、妊娠高血圧症候群の病歴がある女性は、妊娠期の血圧が正常範囲であった女性に比べ、更年期障害の症状が深刻化する傾向にあると認められた。また、妊娠高血圧症候群でホルモン療法が施された女性は、更年期障害の総症状が顕著に表出した。

研究チームは、今回の調査によって、医療従事者が、これまで以上に循環器疾患リスクが高い女性を特定でき、効果的な治療による医療介入が可能になると考える。

(画像はTHE NORTH AMERICAN MENOPAUSE SOCIETYより)

THE NORTH AMERICAN MENOPAUSE SOCIETY

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