西武が連敗を「5」でストップ!頼れる主砲・山川、チームと弟分を救うサヨナラ打

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2020年08月27日 22:34  ベースボールキング

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逆転サヨナラ打を放った山川穂高 (C) Kyodo News
◆ チームを救う4打点

 西武が劇的サヨナラ勝ち。連敗を「5」でストップした。


 7連敗ストップからの3連勝で勢いに乗るかと思いきや、そこから再び5連敗…。いまひとつ勢いに乗り切れないリーグ2連覇王者。この日は昨季の首位打者にしてリーグMVP男・森友哉をスタメンから外すなど、試行錯誤をして連敗ストップに挑んだ。

 ところが、先発の本田圭佑は初回、かんたんに二死を奪いながら3番・西川遥輝に二塁打を浴び、好調・中田翔に手痛い一発を被弾。21号2ランを浴びてしまうと、2回は先頭の四球から犠打でピンチを迎え、三振で二死二塁としながら、大田泰示にライトスタンドまで運ばれて再びの2失点。序盤で0−4と劣勢に立たされてしまう。


 それでも、打線は4回に4番・山川穂高が意地のひと振り。18号2ランで反撃の狼煙を上げると、5回は相手のミスで1点を返し、なおもチャンスで頼れるベテラン・栗山巧が逆転の2点適時打。5−4と試合をひっくり返す。

 さらに6回裏には、森に代わってプロ初のスタメンマスクを被ったルーキー・柘植世那がプロ初アーチ。連敗脱出を手繰り寄せる大きな一本が飛び出し、試合は西武がリードして終盤戦へと突入した。


 7回からは森にマスクを託し、勝利の方程式で逃げ切り体制。平良海馬が2つの三振を奪う好リリーフで良いスタートを切るも、8回にまさかの落とし穴。

 ここまで安定した投球を続けていたリード・ギャレットが制球に苦しみ、2つの四球でピンチを招いた後、代打の王柏融に適時打を浴びて1失点。一死一・三塁からの内野ゴロは三塁手の中村剛也が軽快な守備を見せて同点のホームインを阻止するも、二死一・二塁から大田にライトへの適時打を浴び、これで6−6の同点。試合を振り出しに戻されてしまう。

 さらに松本剛を死球で出して二死ながら満塁とすると、西川にレフトへの適時打を浴びてこの回3失点。6−7、一気に試合をひっくり返されてしまった。


 1点差のまま試合は9回裏。諦めない西武は先頭の金子侑司がこの日4本目の安打となる内野安打で出ると、木村文紀が犠打で送った後、連続四球で一死満塁。8回からイニング跨ぎでの投球となった左腕の堀瑞輝を攻め立て、一打同点〜逆転サヨナラというチャンスを作る。

 打席には一発を放っている4番の山川。2ボール・2ストライクから外寄りの真っすぐをコンパクトに振り抜くと、弾丸ライナーがレフト線へ。フェアゾーンに落ち、悠々と二者が生還した。

 終わってみれば8−7の“ルーズヴェルトゲーム”。西武が劇的な逆転サヨナラ勝利で連敗を「5」でストップ。4番のひと振りがチームを救った。


◆ 「今後に大きく生きてくる」

 試合後、サヨナラに沸く歓喜の中、カメラが捉えていたのは、人目をはばからずに涙を流す背番号10の姿。この日スタメンから外れていた、捕手の森友哉だった。

 森の途中出場について、辻発彦監督は「リリーフ陣と組んでいる経験」を買っての決断だったと明かしたが、8回にまさかの3失点。逃げ切り失敗の責任を感じていた部分が、最後の最後であふれ出した。


 指揮官はその涙についても問われ、「気持ちは分かります。野球の怖さを知ったと思う。今後に大きく生きてくる」とコメント。

 兄貴分に救われる格好となったレオの正捕手は、この一勝を糧にまたひとつ成長した姿を見せることができるか。あす以降の森友哉に期待したい。


文=尾崎直也

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  • もう何やったって遅いんだから足掻くな。 少しでも良い選手を獲得出来るように最下位になれ。
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