旅人マリーシャの世界一周紀行:第283回「アイスランドの真面目な秘宝館『ペ○ス博物館』の驚愕コレクション」

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2020年09月17日 15:11  週プレNEWS

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写真館内で一番大きい170cmのマッコウクジラのそれ。私の身長超えちゃってる?
館内で一番大きい170cmのマッコウクジラのそれ。私の身長超えちゃってる?

引き続き「#おうちたび」と言うことで、昨年の旅の続きをお届けしたいと思います。

* * *

アイスランド一周! とまではいかなかったけれど、南西部の有名なゴールデンサークル周辺を車で旅した私たち(イドリス、クマ、ナオミちゃん、私)。

無事に首都レイキャビクへ戻り精算を終えると、イドリスの「またいつか大切な人とも絶対に来たい!」という感想に皆うなずきながら、それぞれの生活へと帰っていった。

翌日、アイスランドで残り1泊となった私とナオミちゃん(日本から来た友人)はふたりで街歩き。すると、たくさんの猫に遭遇した。世の中には猫を追って旅する旅人もいるが、この街はそんな猫好きにもオススメしたい。

【写真】「ペ○ス博物館」の驚きの展示物

ほのぼのした気持ちで何か観光スポットはないかと見つけた先は、アイスランドの秘宝館こと「ペニス博物館」。残り少ない旅時間の中、宿の近くにあってちょうど良かったからよ?

博物館は1997年オープン。創設者シグルズール・ハーターソンが、幼少期に田舎で雄牛の陰茎から作られた鞭を手にしたことがコレクションのきっかけだったとか。

オープン時には62の標本が集まり、今やアイスランドで見つかる陸と海の哺乳類の200を超える陰茎を収蔵する、真面目なペニス博物館である(正式名称は「Icelandic Phallological Museum/アイスランド陰茎学博物館」。現在は息子が運営)。

館内に入ると、ずらり。ホルマリン漬けにされたそれらは、おおよそそれとは思えないような見たことのない物体であった。たけのこの水煮のようだったり、チキンを食べた後の残骸みたいだったり......。

館内は全て、それやそれにまつわるもので埋め尽くされており、私の身長152cmよりも大きな170cmもあるマッコウクジラのそれや(それでも全体の3分の1らしい!)、極小の2mm程度のハムスターのそれ。北欧神話に登場する巨人やトロールなどのそれも展示されていた。

またそれの骨でできたピアス、ゴルフ道具、電話、それの形をした野菜の写真、館長が趣味で作ったそれの形の木彫りのテーブルウェアの展示もあり、館内のトイレの扉の取手さえもその形と徹底している。

しかし、あらゆる哺乳類のそれが揃っているこの博物館でも、唯一なかったものがあった。それは、ヒトのそれだ。同館は長年、ヒト(ホモ・サピエンス)の陰茎標本を手に入れることを目標としていたそうで、2011年ついに取得。その努力はドキュメンタリー映画『The Final Member(最後の1本)』にもなったそうだ。

4人いた標本ドナー申請者のひとりはトム・ミッチェルというアメリカ人(当時60歳)。彼は、自分のそれに「エルモ」と名づけ、自分とは別の一人格だと考えていたそうな。彼はエルモに世界一有名な陰茎としてセレブになってほしいと考えていたって...。く、くれいじー!

ミッチェルは生きているうちに自分の陰茎が展示されたいとさえ考えていたが、それは難しく、実際に寄贈されるまでは自分の陰茎の模型にコスチュームを着せたり、アメリカ国旗のタトゥーを入れたり、自作漫画本『エルモ:スーパーヒーロー・ペニスの冒険』の主人公にしたり......。なんてぶっ飛んだ発想!

結局、標本となったのは別のドナー申請者、アイスランド人のパゥットル・アラソン(当時95歳)。彼は若い頃300名以上の女性と関係を持ったプレイボーイ。「永遠の名声」のために陰茎を寄贈したいと考えたそう。これまた......。

彼は加齢で収縮してきた陰茎の展示を懸念していたそうで、医師との話し合いでは遺体が温かいうちに陰茎を切除し、その後、血液を抜いて空気を入れ、品位ある扱いでの保存を望んでいたそう。

しかし2011年、彼が死去すると、切除された陰茎は「縮こまった物体」になってしまう。博物館を訪れる男性客はこの標本を見て「自分がこうなりませんように」と反応するのだそう。

シグルズールは、「より若く、より大きく、より状態の良い標本をすぐに入手できるでしょう」と自信を持っているそうだが、もしドナー希望者おりましたら挙手を......。

ちなみに、応募資格には「法的な長さの12.7cmに達する証明」が必要。かつて、夫のそれに満足できないという理由で離婚請求した女性がいたことで、満足する長さとしてその数値が民間伝承となったそう。なんて話だ。

想像していたよりもずっと学びのある博物館であったが、気付けば私たちは空腹だ。この街には、クリントン元大統領も食べたという宇宙一ウマいホットドッグ屋があると聞いて、店の前までやってきた。が、なんだかそんな気分じゃないのはおわかりだろうか(笑)。しかも1本450円もする。

結局、私たちは別の店でアイスランド名物ラムスープをいただくことにした。パンを器にした熱々スープが体に染みる染みる。獣臭のする野生的な味が美味であった。アイスランドはご飯が高いが、この店のスープはお代わりし放題なのでしっかりもう1杯頂き、腹パン。

ほのぼの散歩を続けていると、私たちの目の前に現れたのは、少人数だが仰々しい護衛を付けて道を闊歩する一団。道にぼーっと突っ立っている私のほうへズンズンとやってくると、メンインブラックのような黒服が私を手で押しのけた!

「え。私のほうが先に道にいたのに......」

なんだなんだ、何者なんだ。見た感じ、中心にいるのは少し年配の西洋人女性。有名女優だろうか。すると周りにいる人がヒソヒソと、

「メルケル......」

え! ドイツのメルケル首相!? 護衛がいるとはいえ、普通に街を歩くドイツの首相。まさかこんな所で目撃するなんて。

最後はそんな珍体験にも恵まれ、アイスランド旅、無事終了しました!

★旅人マリーシャの世界一周紀行:第284回「世界の仲間がふるまう手料理は、大体"丸くて平たいもの"だった!」

●旅人マリーシャ(旅人まりーしゃ)
平川真梨子。旅のコラムニスト。バックパッカー歴12年、125ヵ国訪問。地球5周分くらいの旅。コラム連載は5年間半を超える。Twitter【marysha98】 instagram【marysha9898】女子2人組ユニット「地球ワクワク探検隊」としても活動。YouTube配信や国内外各地のPR活動、旅先のお酒やお話を提供するイベント「旅するスナック」を月2回、東京・虎ノ門で開催。【https://www.youtube.com/channel/UCJnaZGs8hyfttN9Q2HtVJdg】

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  • 陰茎の博物館なんて卑猥だわ!
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