一人暮らしの生活費はいくらかかる? 1カ月の平均値と節約方法を紹介

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2020年09月18日 10:11  マイナビニュース

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初めて一人暮らしをする方や、「いつかは一人暮らしを」と考えている方にとって、生活費がどのくらいかかるかは気になるポイントでしょう。毎月の生活費がわかると、自分の収入で無理なく一人暮らしができるのかどうかもわかります。

本稿では、一人暮らしを始めるときにかかるお金や生活費について、相場や節約方法を紹介します。
一人暮らしの生活費の平均は約18万円

一人暮らしの方の生活費の平均は18万1,784円で、具体的な内訳は下記のとおりとなっています。

■1世帯あたりの1カ月間の収入と支出(単身世帯のうち勤労者世帯)

※総務省「家計調査報告(家計収支編)」2019年

上記を見て、「住居費が安い」と感じた方もいるでしょう。これは、あくまでも平均値なので、実家住まいや家を持っていて家賃がかからない方なども含まれているために、金額が低く出ています。

総務省の「平成30年住宅・土地統計調査」によると、家賃の平均額は5万5,695円です。家賃は、地域差や選ぶ家によって大きく異なりますが、都心を避ければ、5万〜6万円程度でも平均的な一人暮らし用の住まいを借りることができるでしょう。

また、項目の中にある「自動車関連費用」は、自動車を持っていなければ必要のない費用であり、たばこなどの嗜好品に、どのくらいお金をかけるかによっても個人差が大きいでしょう。
賃貸物件の初期費用と、節約するためのポイント

新たに一人暮らしを始める際には、ほとんどの場合、賃貸物件を探すことになります。初期費用として敷金や礼金など、まとまったお金が必要になるため、事前にどのくらいの費用がかかるのかを知っておきましょう。
○賃貸契約にかかる初期費用の目安

賃貸契約にかかる初期費用は物件や仲介会社によって異なりますが、およそ家賃の4〜5カ月分程度といわれています。内訳は下記のとおりです。

・敷金 : 1カ月
・礼金 : 1カ月
・仲介手数料 : 1カ月
・前家賃 : 1カ月
・その他(鍵の交換代、火災保険料、保証会社使用料等) : 1カ月

仮に家賃が6万円程度の物件を探す場合の初期費用は30万円程度と考えておきましょう。
○敷金・礼金とは?

敷金とは、オーナーに対して、家賃の滞納分や部屋の修理代の担保として、先に預けておくお金のことです。家賃の滞納がなく、キズやにおいなどの損傷が借り主に責任のないものであれば、退去時に返還されます。

ただし、これまでの民法では明確な規定がなく、通常生活する上で起こる部屋の破損・設置後の跡などの修理にも敷金は充てられ、オーナーとのあいだでトラブルになることがしばしばありました。2020年4月の民法改正によって、家賃の滞納やペットやたばこのにおいなど、借り主の責任で起こる損傷を差し引いて、敷金は原則として返ってきます。

一方の礼金とは、大家さんに「部屋を貸してくれてありがとう」というお礼の意味で払うものです。お礼でお渡ししているため、返還はされません。
○賃貸契約にかかる初期費用を安く抑える方法

東京など都心エリアは人気のため、敷金・礼金は1カ月分ずつかかることが多いのが現状です。しかし、千葉県など都心に近いエリアでは、敷金・礼金なしの「ゼロゼロ物件」という条件が増えてきています。

ゼロゼロ物件は初期費用が抑えられるためお得に見えますが、敷金の代わりに原状回復代としてクリーニング代を請求される場合があります。

民法改正により、敷金は基本的には返還することになったため、お部屋の原状回復代を敷金ではなく、クリーニング代として別で請求しようという動きがあります。初期費用が抑えられるのはうれしい反面、どんな費用が請求されるのかは事前に確認しておきましょう。

また、ゼロゼロ物件はまだ少ないため、お部屋の選択肢が減ってしまいます。初期費用がかからない代わりに、家賃が少し高めの設定になっている場合もありますので注意しましょう。

関西では敷金ではなく、保証金などという名目で名称が異なる場合があります。どういった項目なのかは必ず確認することをおすすめします。

そのほか、仲介手数料がかからない不動産会社を通して契約をすることで、初期費用を抑えることができます。また、契約後、一定期間家賃が無料になる「フリーレント」というシステムのある物件を選べば、前家賃も必要ありません。

ただし、初期費用を抑えることだけに注目していると、住みづらい物件や、交通の便が良くない物件などを契約してしまう可能性もあります。再度引越しとなると、二重に初期費用や引越し費用がかかりますから、長く住めるかどうかについても検討しましょう。
○無理なく払える家賃は収入の3分の1程度が目安

無理なく支払える家賃の目安は、おおよそ手取り収入の3分の1程度までといわれています。

ただし、これはあくまでも目安です。家賃を低く抑えることができれば、それだけ余裕のある暮らしを送ることができます。

駅からの距離や居住エリア、築年数、設備など、理想の住まいを追求していくと、どうしても家賃は高くなってしまいます。自分の中の譲れない条件とは何かを考えた上で、現実的に無理のない範囲の住まいを探すことが大切です。
一人暮らしの費用と必要な家具・家電は?

一人暮らしの月の生活費の平均値は、約18万円/月です。敷金・礼金や引越しにまつわる初期費用が約30万円、そのほか最低限の家具・家電を用意するとなると、10万円程かかります。総額として58万円です。

総額として58万円、一般的には40万〜60万円 が必要と言いわれています。
○一人暮らしで揃そろえておきたい家具・家電

一人暮らしに必要な家具・家電には、主に以下のようなものが挙げられます。

・テーブルと椅子
・タンス
・ベッド、寝具
・カーテン
・冷蔵庫
・洗濯機
・電子レンジ
・オーブントースター
・湯沸かしポット
・炊飯器
・掃除機
・ドライヤー
・テレビ

このほか、食器類や調理器具、スリッパ、ゴミ箱など、細かい日用品類も必要です。

なお、一人暮らし用の賃貸物件の中には、基本的な家具・家電がついている物件もあります。短期的な一人暮らしの場合や、試しに家を出てみたい場合は、このような物件を検討してもいいでしょう。また、家具・家電のサブスクリプションサービスを利用するという方法もあります。
引越し費用を抑えるには?

一人暮らしを始めるときは、引越し費用を用意する必要があります。

引越しにかかる費用は、運ぶ荷物の量と移動距離、引越し日、引越し先の状況等によって変わります。できるだけ引越し費用を抑えるためのポイントをまとめました。
○新たに購入する物はお店から直接新居に搬入してもらう

家具や家電のうち、新たに買い揃える物は、購入した店舗から直接新居宛に送ってもらいましょう。旧居に運んでもらって引越しで再度運ぶとなると、二度手間になりますし、その分引越し費用も高くなります。
○引越し日時を指定しない

引越し費用は、時間帯や曜日によっても変わります。特別な理由がないのであれば、日時指定や曜日指定をせずに、なるべく料金が安いタイミングを選びましょう。
○インターネット割引等を活用する

引越し業者の中には、インターネットから見積もりを申し込むことで、割引を適用してくれるところもあります。また、不動産仲介業者が提携している引越し業者でも、割引を利用できるケースがあります。

こうした割引を活用することで、正規料金よりも安く引越しができます。
○複数の引越し業者から見積もりを取る

引越し料金は、業者によってかなり幅があります。いくら割引が適用されても、元々の金額が高ければ引越し費用は高くなってしまうでしょう。

引越し料金は、いくつかの業者で見積もりを取って比較することをおすすめします。
○自力での引越しを検討する

家電や家具をすべて新たに買い揃える場合、衣類や雑貨程度しか荷物がないこともあるでしょう。このような場合は、友人等に依頼して自力で引越し作業をすることも不可能ではありません。

ただし、手伝ってくれた友人へのお礼や軽トラックのレンタル代で、結局費用がかさんでしまうこともあります。本当にメリットがあるかどうかについては、事前に考えておく必要があります。

生活費を見直しするポイント

念願の一人暮らしを始めた後、思っていたよりもお金がかかると感じることがあるかもしれません。そういうときは、生活費に削れるところがないか考えてみましょう。

また、特に生活に困っていない場合でも、不要な支出を減らせば、それだけ余裕のある生活を送れますし、貯金もできるようになります。
○自炊をする

労力をかけずにすぐに行うことができて、節約の効果も高いのが自炊です。外食やデリバリーは、どうしても自炊よりお金がかかります。節約レシピなどを参考に、自炊をする習慣をつけましょう。3食外食という方は、お米を自分で炊くようにするだけでも節約につながります。
○固定費の見直しをする

携帯電話料金や光熱費、ジムの会費、動画配信サイトの月額料金、保険料など、毎月固定で支払っている費用の中に削れるところはないでしょうか。あまり利用していないサービスの解約や、携帯電話の料金プラン見直し、電気会社の乗り換えなど、節約できるところを探してみてください。
○フリマアプリなどを活用する

フリマアプリや不用品譲渡サイトなど、個人間で不用品のやりとりができるアプリやサイトもたくさんあります。このようなサービスを活用することで、安く日用品や家具・家電などを手に入れることができます。

また、自宅の不用品を必要な方に譲れば、お小遣い稼ぎにもなります。
○サブスクリプションやレンタルサービスを活用する

家具や家電、衣類、車、化粧品など、月々定額でリースできるサブスクリプションサービスがあります。生活スタイルや好みに合う場合は、買うよりもメリットが大きいケースもあるので利用を検討してみましょう。ただし、サービスを使わなくなったときは、忘れずに解約してください。

また、結婚式に参列するときのドレスや旅行用のカメラなど、決まった日にしか使わないものは、レンタルを利用すると便利です。買うよりも安く利用できますし、収納場所が限られる一人暮らしの場合、保管しなくていいことは大きなメリットになります。
一人暮らしに必要なお金の種類を知ろう

一人暮らしには、家賃や食費といった生活費以外にもさまざまなお金がかかります。資金計画を立てるときは、家具・家電、冠婚葬祭といった臨時支出についても考えておかなければいけません。

また、賃貸で一人暮らしを始めるときは、まとまった初期費用も必要です。お金の不安を解消するためにも、自分の場合はいくら必要なのか、リストアップしておきましょう。(Emi.H)

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