プロ初完封はおあずけも…ロッテ・岩下が今季3度目の“連敗ストッパー”に

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2020年09月18日 12:14  ベースボールキング

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5勝目を挙げ、笑顔でポーズをとるロッテ・岩下=メットライフドーム(C) Kyodo News
◆ 今季3度目の連敗ストッパー

 現在2位のマリーンズは、今週はメットライフドーム、札幌ドーム、来週は楽天生命パークと3カード連続で遠征が続き、なんとしても西武との3連戦に同一カード3連敗を避けたいなかで、岩下大輝が今季3度目の“連敗ストッパー”となった。

 前回登板の10日の日本ハム戦は初回、先頭の西川遥輝にいきなり四球を与え、近藤健介に犠飛、中田翔に2ランを浴び3点を失った。この日は初回一死走者なしから2番・源田壮亮にライトへ二塁打を打たれるも、続く栗山巧を137キロのフォークで投ゴロ。4番・山川穂高に対して1ボールから3球連続で外角へフォークを投げ込み空振り三振。このピンチを0で切り抜けた岩下は勢いに乗った。

 圧巻だったのは4回。先頭の栗山巧に対し、3球連続フォークで2ボール1ストライクとボール先行も、ここから2球連続で外角のストレートがきっちりと決まり見逃し三振に仕留めた。前の打席フォークで空振り三振に仕留めた山川に対しては、初球にフォークで空振りを奪うも、この打席は一転して直球勝負。3ボール1ストライクから2球連続で外角のストレートで見逃し三振。5番の森友哉もストレートで二ゴロに打ち取った。

 「究極は四球を出さなくても、強い球を投げて三振を取れるのが理想」と過去の取材で話していた岩下にとって、強いストレートで二者連続三振はまさに理想的な三振だったのではないだろうかーー。

 5回以降もストレートとフォークの制球が冴え渡り、4回から8回まで許した安打は0。8回が終了した時点で球数は106球と完封ペースで試合を進めた。

 プロ初完封勝利を目指し9回のマウンドに上がった岩下だったが、代打・川越誠司にセンター前に運ばれると、外崎修汰に四球。源田に左中間を破る適時二塁打を打たれ、ここで降板となった。プロ初完封勝利はお預けとなったが、プロ入り後自己最長となる8回0/3を投げ、4安打、5奪三振、1四球、1失点で、シーズン自己最多タイの5勝目をマークした。


◆ 柿沼も好リード

 岩下の投げるボールも素晴らしかったが、投手の良さを引き出す捕手・柿沼友哉の存在も大きかった。

 柿沼は昨季、岩下をリードするにあたって、こんなことを話している。「岩下はまっすぐありきのピッチャー。どのピッチャーもいえることですけど、まっすぐがちゃんときていないと、変化球でかわそうとしても難しいと思う。しっかり強いボールを投げながら、どこで変化球を意識させるというイメージでやっています」。

 同じボールを続ける傾向についても「その時に思ったこと感じたことを出すようにしています。なので、意識してというのはないですね」と昨季の取材で教えてくれた。

 この日の岩下の投球を見ていると、山川に対して第1打席フォーク中心に攻め空振り三振、2打席目はストレート中心の配球で最後は150キロの外角ストレートで見逃し三振、3打席目は初球にこの日あまり投げていなかったスライダーでファウル、ストレートで空振りを奪い追い込み、そこから3球連続フォーク(2球はボール)を投げ空振り三振。2年連続本塁王の4番・山川を3打席連続三振と、仕事をさせなかった。

 また岩下と柿沼のバッテリーは、小野晋吾二軍投手コーチがスカウト時代に獲得した選手。一軍の勝利に大きく貢献した2人の活躍を、きっと小野コーチも喜んでいることだろう。

 ただ岩下に関していえば、次回の投球が非常に重要になってくる。これまで通りのローテーションでいけば、次戦は敵地・楽天生命パークでの楽天戦となる。前回対戦では4回10安打7失点と悔しいマウンドとなった。ストレートでガンガン押し、きっちりと制球ができれば、来週以降の登板も期待がもてる。

文=岩下雄太

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  • 前回と比べて修正出来ただけOK。マーティンの2本のホームランも良かった。不思議とマグレ当たりしていた奴も居たが、今日からはいつもの戦力害となるだろう。
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