未知な部分が多い潰瘍性大腸炎…炎症が全大腸に及ぶタイプは注意

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2020年09月18日 14:00  まいどなニュース

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写真潰瘍性大腸炎には未知な部分が多いという(Y's harmony/stock.adobe.com)
潰瘍性大腸炎には未知な部分が多いという(Y's harmony/stock.adobe.com)

 安倍首相が辞任したことでキーワードなった潰瘍性大腸炎。慢性の下痢、血便で発症する炎症性腸疾患です。遺伝的素因や食事や感染などの環境因子が関与すると言われていますが、原因は不明です。最近は東アジアで急速に増え始めています。10代から30代にかけての発症が多いのですが、50代から60代での発症も少なくないようです。

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 同じような症状のある病気には、細菌性腸炎、薬剤性腸炎、大腸癌(がん)などがあります。診断には、大腸内視鏡、血液検査、便の培養の検査などが必要です。また、腸管外にも炎症が起こる場合があります。関節炎、皮膚炎、口内炎、目にあるブドウ膜炎などです。確定診断がつけば、病状に合わせた治療が始まります。

 軽症例では、内服や座薬、浣腸製剤が使用されることが多いのですが、重症例では免疫抑制剤が使用されたり、血球成分除去療法が行われることも。それでも症状が改善しない場合、腸管に穴が開きそう、あるいは開いた場合、大腸癌が合併した際には手術が施行されます。軽症、中等症であっても、大腸癌の合併には注意をしなければなりません。

 発症から8年で1・6%、20年で8%、30年で18%と大腸癌になるリスクが上昇するとされます。特に炎症が全大腸に及ぶタイプは注意が必要です。自然治癒率は10%程度とされ、約半数の患者さんが長期で症状が安定するとされています。

 当院にも潰瘍性大腸炎の患者さんが何人かおられますが、軽症の方がほとんどです。飲酒、脂肪の過剰摂取、喫煙なども増悪因子と考えられ、症状の増悪時には飲酒、脂肪成分の接種制限を推奨しています。ただし、はっきりとしたエビデンスは出ておりません。

 免疫抑制剤が積極的に使用されるようになり、重症化の度合が減少してきた印象がありますが、まだまだ未知の部分が多い疾患です。

◆谷光 利昭 兵庫県伊丹市・たにみつ内科院長。外科医時代を経て、06年に同医院開院。診察は内科、外科、胃腸科、肛門科など。

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