「半沢」に東京03角田やアンジャ児嶋「エール」に岡部 ドラマに芸人が起用される理由

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2020年09月20日 11:35  AERA dot.

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写真東京03角田晃広(左)とアンジャッシュ児嶋 一哉(C)朝日新聞社
東京03角田晃広(左)とアンジャッシュ児嶋 一哉(C)朝日新聞社
 近年、ドラマ界に進出するお笑い芸人の存在に注目が集まっている。現在、放送中の大人気ドラマ「半沢直樹」の第1部「東京セントラル証券篇」でカギを握る役を熱演したのは東京03の角田晃広。半沢の部下である三木役を演じた角田は、仲間たちを裏切り銀行に出戻るも冷遇されるという情けない役を体当たりで演じて見せた。結果的に、窮地に追い込まれた半沢に力を貸し、仲間の大切さに気付くという、脇役ながらかなり見せ場の多い役だったため、覚えている人も多いだろう。

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 キーパーソンに角田がキャスティングされたのはなぜか。民放ドラマプロデューサーは次のように推測する。

「三木という情けない男が改心する瞬間、『これは角田さんにしかできない芝居だ』と思いましたね。そもそも、角田さんの人間臭い芝居にはかねて定評があり、東京03の単独ライブがいまだに即日完売するのも、彼の芝居力によるところが大きい。彼らがやっているのはコントではありますが、ある意味ではコントのレベルを大きく超えて、メンバー3人による演技合戦に見えるときすらあります。その絶妙なかじ取りを担っているのが角田さん。ドラマでもコントでも情けない男役が多い印象ですが、ちょっとした表情でそれを演じ切れるのは天性のものを感じます。あと、声もとてもよく、情けない男のうろたえをやらせたら、本職の俳優よりもずっとうまいと思います。将来的にドラマ界で重宝される芸人さんになっていく逸材です」

 一方、「半沢直樹」の第2部「帝国航空再建篇」ではアンジャッシュの児嶋一哉も出演し、物語のカギを握る国土交通大臣の秘書を演じている。

「江口のりこさんや柄本明さんを陰ながら支える秘書役を静かに演じていますが、児嶋さんの場合はたたずまいがとてもいい。あと、目線の送り方や沈黙の芝居が芸人の中でも群を抜いてうまい。アンジャッシュとしては“すれ違いコント”で一世を風靡しましたが、これもまた児嶋さんの芝居によるところが大きいと思います。あれだけの笑いを生む“微妙なすれ違い”を成立させるのは、相当な演技力が必要とされますから。以前にも『おっさんずラブ』で居酒屋の店主を演じたり、園子温監督の映画『恋の罪』ではサディスティックな変態役も好演。物語のスパイスになるような役がとてもうまい人なんだと思いますね」(前出のプロデューサー)

 現在、相方・渡部の不祥事でコンビとしての活動を休止している児嶋。その間もYouTubeを始めたり俳優業に力を入れたりするなど、ピンでの活動にシフトしているがこのまま俳優業に専念してもやっていけそうだ。

■「コント村」芸人の青田買いが始まっている!?

 中堅芸人だけではない。今をときめく「お笑い第七世代」にも、高い演技力が評価されている芸人は多い。なかでも近年、評価が高い若手芸人がいるという。

「日本テレビで放送されている『THE 突破ファイル』は再現ドラマが人気で、主に第七世代を中心にキャスティングされているのですが、みんな芝居がとてもうまい。なかでも、キングオブコントの覇者であるハナコの岡部大さんはどんな芝居でも変化自在にでき、とても評価が高い。そのため、再開されたばかりの朝ドラ『エール』で主人公に弟子入り志願する田ノ上五郎役を演じ、”五郎ロス”もささやかれたほど好評を博しています」(放送作家)

 人気コント芸人によるドラマ界への進出について、TVウオッチャーの中村裕一氏は次のように解説する。

「古くはビートたけしや明石家さんま、ダウンタウンなど芸人がドラマの主役クラスに抜擢されることはありましたが、コント出身の芸人がここまでドラマに進出したケースは過去になかったと思います。コントは短時間で世界観を構築するために圧倒的な芝居を見せなければならない。そういった意味では、芝居がうまくて当然です。ゾフィー、ハナコ、かが屋、ザ・マミィのメンバーを中心に結成したお笑いコントユニット『コント村』は、冠番組が始まるほどの人気を獲得していますが、彼らの魅力も圧倒的な演技力にあります。ハナコの岡部がドラマ『私の家政婦ナギサさん』や朝ドラ『エール』で好演したり、今後、コント村の芸人のドラマ界への起用が進むのは間違いないと思います。一方で、芸人はプロの俳優と比べるとテクニック面などにおいて拙い部分はあるかもしれませんが、舞台やバラエティ番組などで多くの人に注目され、場数を踏んできた、芸人ならではの“味”が芝居ににじみ出ています。今後、ドラマの主役クラスに抜擢されるコント芸人が出てきてもおかしくはないでしょう」

 単なる話題作りではなく、その確かな演技力が買われてキャスティングされている芸人たち。今後誰がドラマ界に進出し、人気を博すのか。そういった目線でドラマを楽しむのもまた一興かもしれない。(藤原三星)

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  • 芸人がじゃなくて吉本興業が!…でしょ。
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  • 昔からNHK朝ドラには、芸人や落語家とか起用してた
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