F1ロシアGP木曜会見(1):SC後の多重クラッシュを受けて、GPDAからレースディレクターに書簡を送付

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2020年09月25日 13:11  AUTOSPORT web

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2020年F1第10戦ロシアGP ロマン・グロージャン(ハース)
トリプル3連戦を終えた2020年のF1は、1週間のインターバルをおいて、ロシア・ソチで10戦目を迎える。木曜日の記者会見で話題となったのは、2週間前の第9戦トスカーナGPにおけるセーフティーカー明けの多重事故についてだった。

 GPDA(グランプリ・ドライバー協会)のディレクターを務めるロマン・グロージャン(ハース)は、GPDAのほかのディレクターたちと話し合った末、GPDAを代表して、レースディレクターのマイケル・マシに書簡を送ったことを明らかにした。

「ムジェロでの再スタート時の多重クラッシュの原因は何かひとつだけではなく、多くの小さなことが積み重なったものだと思う。でも、同じような事故を起こしてはならない。だから、僕たちはマイケル・マシに手紙を書いて渡すことにしたんだ。ルール面でいくつの微調整が必要だと思っている」

「いずれにしても、あのような非常に高速でのクラッシュにも関わらず、ケガ人が出なかったのは不幸中の幸いだったと思う。だってフェンスに突っ込んだマシンもあったからね。そこにだれもいなくて良かった」

 じつは、マシに書簡を送ったのは、グロージャンだけではなかった。アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)もEメールを送っていた。というのも、レース後、FIAは12人のドライバーに警告を与えており、そのなかで最も前を走っていたのがアルボンだったからだ。しかし、アルボンはチームともデータを確認し、自分のドライビングに問題がなかったと困惑している。

「僕のドライビングには何も変なところはなく、また不規則なことも見当たらなかったので、僕はチームと相談してEメールで返事を出したんだ」

 では、なぜ事故は起きたのか。アルボンは次のように分析する。

「コースレイアウトに問題があったと思う。ムジェロはバクーと同じで、ストレートが長い。だから、スリップストリームの効果が非常に大きく、先頭を走るドライバーはコントロールラインのギリギリまで加速しないんだ。だから、バルテリ(・ボッタス)には何も問題はない」

「しかも、セーフティーカーのライトが消えるのが遅かったので、彼は最終コーナーまでセーフティーカーと10車身以内を走行しなければならなかったから、彼がコントロールラインまでダッシュしなかったのは想像できる」

 しかし、アルボンは解決方法を見つけるのは簡単ではないと言う。

「どうすれば良いのかはわからない。セーフティカーのライトを消すタイミングが早かったとしても、それだけで事故が防げたとは思わない。ただ、バルテリをはじめ、ドライバーに過失はなかった。だから、再スタートの手順を見直さないといけないと思う」

 またセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は、再スタートだけでなく、赤旗後のスタンディングスタートも見直すべきだという。

「最初のスタートの時はイン側とアウト側で大きな差はないけれど、レースが進むにつれて、レコードライン以外はタイヤかすが飛び散って路面が汚れていく。だから、その状態のまま、赤旗後にスタンディングスタートを行うと、イン側とアウト側でグリップ力が大きく変わって、公平ではないと思う」

 金曜日のフリー走行後には、マシとドライバーたちによるドライバーズ・ブリーフィングがある。果たして、どんな話し合いが行われるのか。土曜日以降のドライバーとマィケル・マシの声にも注意を払いたい。

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