最後にロッテが抜け出す可能性も…東尾修が指摘する「昨年の覇者・西武との差」

11

2020年09月26日 07:05  AERA dot.

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AERA dot.

写真東尾修
東尾修
 西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、優勝争い終盤のポイントを語る。

【写真】7月から観客を入れて試合を行うロッテの本拠・ZOZOマリンスタジアム

*  *  *
 プロ野球のペナントレースは残り50試合を切った。例年のシーズンなら8月に入った頃の戦いだろうか。新型コロナウイルスの影響で、開幕が6月19日にずれ込み、何もかもが違うシーズンだ。

 本来、チームというものは主力選手を軸に、投打において足りない部分を積極的に入れ替えながら補い、投打の歯車を整えていく。夏場から歯車が整って勝ち星を順調に伸ばしていくチームが優勝に近づく。主力選手ほど、年間のリズムが身体に染みついており、練習量の強弱もつけながら、勝負の秋へ向けて、状態を高めていく。

 ただ、今年は真剣勝負に入ったのが6月。自分の調子の波をつかめない選手も多いはずだ。巨人の岡本和真や、広島の鈴木誠也、西武の山川穂高といった選手でも、不振が長引いたりする。予想もつかない状況が生まれることだってある。

 その中で私は、どれだけ選手に疲労を残さずにマネジメントしてきたかが、ここから問われるような気がする。

 優勝争いが終盤に入ってきた時に、勝てる試合を確実にとれるかが重要になる。とりわけ救援陣の疲弊度というものが、キーポイントになると考えている。重要な一戦になればなるほど、先発投手は先制点をやるまいと、初回からエネルギーを費やして飛ばす。おのずと六、七回で降板することが多くなる。ベンチワークとしても、交代機が遅れての敗戦よりも、早め早めの交代を考えるようになる。救援陣勝負の試合はここまでよりも圧倒的に増えてくる。

 パ・リーグは首位を争うソフトバンクもロッテもチーム打率、チーム得点ともに大差はなく、爆発的な得点力はない。その意味でも接戦が多くなるはずだ。救援陣のコンディションがものを言うのではないか。

 ソフトバンクはモイネロ、森はいるが、勝ち試合の中で2人の負担は大きい。さらに七回を担う投手は日替わりだ。ロッテはどうか。唐川、ハーマン、益田の勝利の方程式に巨人からトレードで沢村が加わった。それだけではない。今季のロッテは、9月14日時点で3連投したケースが1度しかない。無理使いせずに乗り切ってきた。ムチを入れた時に、タンクにエネルギーがなければ良い結果は出ない。ロッテのマネジメントが最終盤で生きる可能性はある。

 リーグ3連覇を目指す西武は少し苦しい。昨年までの圧倒的な打力がない。ただ、パはクライマックスシリーズ(CS)がある。大きく離されたオリックス以外はチャンスがある。一試合一試合を拾っていくことだ。

 セ・リーグは巨人が独走態勢で、議論する必要はない。ただ、プロ野球は9月19日から各球団の判断で段階的に入場者数を増やしていくことを決めた。球場の収容人数の最大50%に引き上げられることになる。セはCSがないわけだから、少しでも巨人を慌てさせる球団が出てこないと、消化試合ばかりが増え、球場に足を運ぶことを待ちわびたファンに申し訳ない。巨人以外の5球団には奮起してもらわないと。

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95〜2001年)に2度リーグ優勝

※週刊朝日  2020年10月2日号

このニュースに関するつぶやき

  • パ・リーグは、接戦で、最後までもつれそうですね。
    • イイネ!20
    • コメント 0件
  • パ・リーグは、接戦で、最後までもつれそうですね。
    • イイネ!20
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(8件)

ニュース設定