昼寝も意外と大事だった! コロナ禍で狂った体内時計を調整する朝・昼・晩の対策

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2020年09月28日 17:00  AERA dot.

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写真※写真はイメージです (GettyImages)
※写真はイメージです (GettyImages)
 コロナ禍の今、何となく体調がすぐれず、眠れない──。それは、体内時計が乱れているからかもしれない。対策を一日の流れに沿って紹介する。

【体内時計を調整する朝・昼・晩の対策はこちら】

*  *  *
 そもそも体内時計とは何か。睡眠研究の第一人者である精神科医の内村直尚さん(久留米大学学長)はこう説明する。

「生命活動に必要な血圧や体温、ホルモン分泌、自律神経の働きなどは、一日のなかで周期的に変動しています。この変動をコントロールしているのが体内時計です。睡眠リズムも、この体内時計の影響を受けています」

 体内時計は脳の視床下部という部分にあり、個人差はあるものの、だいたい25時間サイクルで回っている。地球の自転より1時間長いため、理論上だと1日1時間ずつずれていくが、そうならないようにヒトは無意識のうちに時計をリセットしているという。

 今、在宅勤務や外出控えで、自宅で過ごすことが増えた。通勤時間や残業、飲み会などで削られていた睡眠を増やす絶好の機会ともいえるが、実は体内時計の仕組みからみれば“大きな落とし穴”があると、内村さんは注意を促す。

「在宅勤務は単調で、他者とコミュニケーションをとる機会が少ない。一日中、空調がきいている自宅にいれば、温度の変化もない。こうしたメリハリのない生活によって、体内時計が乱れやすい状況になっているのです」

 影響は睡眠にも及ぶ。寝る時間が遅くなり、朝起きられなくなる、夜中に何度も目が覚めてしまう、昼間に強い睡魔に襲われる……。こんな睡眠障害は、まさに体内時計の乱れで起こっている可能性が高いそうだ。

 体内リズムと睡眠の関係を研究する明治薬科大学准教授の駒田陽子さんも同様のことを危惧する。

「会社に行く場合、出社時間、昼食の時間、退社時間などが決められていますが、在宅勤務だとそれがなく、仕事を続けてしまいがちです。それが体内時計を乱す原因となります。コロナ禍の睡眠障害は、これまで不安やストレスによって生じていましたが、今後は体内時計の乱れによって起こるケースが増えてくるのではないでしょうか」

■朝は何を食べるかより、いつ食べるか

 体内時計の乱れは、体調の変化にも表れる。「以前は朝から調子がよかったが、最近はだるいことが多い」「昼過ぎにならないと調子が上がらない」などの症状だ。すぐに対策を始めたい。特に、20歳までと65歳以降は体内時計がずれやすく、戻りにくいので、より注意が必要だ。

 体内時計を調整するのは、五つの「同調因子」。最も強いのは朝の太陽光で、次が規則正しい食事、特に朝食が大事だ。暑さや寒さなどの環境の変化や運動、人とのコミュニケーションも同調因子になる。それでは、一日の時間帯ごとにやっておきたい対策を紹介しよう。

【朝の対策】
 平日も休日も、同じ時間に起きること。目覚めたらカーテンと窓を開け、太陽の光を十分に浴びる。15分ぐらいは窓の近くで新聞を読んだり、お茶やコーヒーを飲んだりして過ごしたい。

「起床後に朝の日差しを浴びると、光の刺激が脳に伝わり、脳内物質のセロトニンの分泌が活発化されます。これにより体内時計のズレが修正されます」(内村さん)

 必要な光の強さは2500ルクス以上。曇りでもそれくらいの明るさになるが、さすがに雨の日はそこまで明るくない。

 そんなときに役立つのが他の同調因子。例えば、毎朝同じ時間に食べ物が胃に入ると、それが物理的な刺激となって体内時計のズレが修正される。朝、何を食べるかより、いつ食べるかが大事だ。

 雨の日対策として内村さんが勧める意外な体内時計リセット法が、コンビニの利用。実は店内の照明は1千数百ルクスと、一般家庭より明るい。店内で30分ほど過ごすと、太陽光を浴びたような効果が期待できる。夜ではなく、朝に行く場所と心得よう。

【日中の対策】
「ときどき仕事の手を休めて、ベランダに出たり、散歩をしたりすること。1時間に1回はストレッチなどの運動をして、仕事にメリハリをつけること」(駒田さん)

 適度な運動は、セロトニンの分泌を高める作用もある。セロトニンは集中力の維持や気分の安定をもたらすだけでなく、眠りの質を高める脳内物質メラトニンの材料になる。できるだけ昼間に体を動かして、増やしておきたい。

 昼寝も意外と大事だ。

「私たちは寝不足でなくても、起床から7時間前後に一度、軽い眠気がきます。これは体内時計の作用による生理的なものです。午後の作業効率を上げ、ミスを減らすためには適切な昼寝をとる必要があります。昼寝は午後2時前後にし、30、40代ぐらいまでは20分まで、50代以降は30分までにとどめます。長い昼寝は夜の睡眠に支障をきたします」(内村さん)

【夜の対策】
 体内時計が正確だと、朝の光を浴びた16時間後に眠気が訪れる。そうならないのは、原因があるからだ。まず、食後のうたた寝はダメ。夜に眠れなくなる。就寝3〜4時間前からは食事も控えたい。栄養の代謝や吸収も体内時計の影響を受ける。朝スッキリと目覚めるためには、夜、胃腸を休ませる必要がある。

「研究では、10〜12時間程度食事をしない時間を作るのが望ましいとされています。朝7時に起きるとしたら、夜9時までに食事を終えるのがベストです」(駒田さん)

 就寝1〜2時間前には、スマホやパソコン、テレビなどの使用をやめる。画面から放たれるブルーライトは、メラトニンの分泌を減らすからだ。オンライン飲み会も早めに切り上げる勇気が必要。どうしてもスマホなどを見たいときは、ブルーライトをカットするメガネなどを着用する。

 お勧めもある。就寝1〜2時間前の入浴だ。

「入浴には睡眠を促す効果があります。40〜41度ぐらいのぬるめの湯につかりましょう。好きな入浴剤でバスタイムを楽しめば、コロナ禍によるストレスも解消できます」(駒田さん)

 体内時計を味方につけて健康を維持しよう。(本誌・山内リカ)

※週刊朝日  2020年10月2日号

このニュースに関するつぶやき

  • 家ではゲーマーだがゲームのおかげで体内時計完璧やで!
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  • バカの一つ覚えみたいにコロナ禍コロナ禍と言うが、何でもかんでも新コロのせいにしてないか?
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