《茨城・土浦》宅飲み口論で夫を刺殺、バツイチ年上妻が“社長夫人”を捨てた瞬間

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2020年09月30日 05:00  週刊女性PRIME

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写真事件が起きた茨城県土浦市内の容疑者宅はひっそり静まり返って
事件が起きた茨城県土浦市内の容疑者宅はひっそり静まり返って

「真夜中に救急車のサイレンが近づいてきたので、ご近所のお年寄りが体調を崩したのだろうと思ったんです。ところが、夜が明けると、周辺に警察官が大勢来ていて“殺人事件があった”という。

 それも信じられないことに“あのお宅”で事件が起きたというから、もう、びっくりしちゃって……」

 と、事件現場近くに住む女性がその日を振り返る。

通報は県外に住む容疑者の実母

 茨城県土浦市西根南の民家で9月17日午前0時30分ごろ、工務店を経営する池田淳(じゅん)さん(41)が同居する妻に刃物で刺される事件が発生した。

 110番通報を受け池田さん宅に駆けつけた県警土浦署は、現場にいた妻の会社員・池田純子容疑者(43)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕。

 1階で倒れていた淳さんは病院に救急搬送されたが、約4時間後に死亡が確認された。県警は容疑を殺人に切り替えて捜査を進めている。

 県警によると、夫婦は飲酒中に口論となり、純子容疑者が自宅にあった包丁で淳さんの腹部を刺したという。

「純子容疑者は夫を刺したことは認めているが、“殺すつもりはなかった”などと殺意を否認している。しかし、110番通報したのは県外に住む純子容疑者の実母。娘から“夫を刺してしまった”と連絡を受け、慌てて通報したとみられる。本人からの通報ではなかった」

 と地元メディアの記者。

 犯行後に一種のパニック状態になっていたとも考えられるが、腹から血を流し続ける夫をそのままに、すぐ通報しなかったことになる。

 翌18日に司法解剖した結果、淳さんの死因は「膵臓(すいぞう)および腎臓の刺創(しそう=刺し傷のこと)による失血死」と判明した。

 冒頭の女性が口にした“あのお宅”とは、どういう意味なのか――。

 JR常磐線・荒川沖駅から北へ約2キロ。幹線道路に近い静かな住宅街の一角に、淳さんが昨夏から社長を務めるようになった工務店がある。

 古参の地元住民はこう話す。

「先代(淳さんの実父)は相当なヤリ手だったけれど、昨年6月に胆管がんで亡くなったんですよ。ずいぶんとつらそうな闘病生活を送っていたから、淳くんもそう遠くないうちに会社の経営を引き継ぐ覚悟はできていたはず。だからこそ、会社から徒歩圏内に若夫婦の新居を建てたわけだしね」

 登記簿などによると、もともとは会社の資材置き場だった敷地に、木造合金メッキ鋼板ぶき2階建ての新居が完成したのは約5年前のこと。

「工務店の若旦那の新居だけあって、しゃれたデザインだし、ご夫婦とも幸せそうな様子でした。地元ではそこそこ名の知れた会社なので、若旦那夫妻はある意味、注目の的だったんです」(冒頭の女性)

職場結婚で24時間一緒にいた

 新築のマイホームで暮らし始めて約半年後、純子容疑者は男児(事件当時4歳)を出産。淳さんは専務取締役として工務店で働き、新社長になってからも親子3人の生活は笑顔が絶えなかった。

 近所の主婦は語る。

背が高くひょろっとした旦那さんは穏やかでおとなしいタイプ。体格のいい奥さんははっきりとモノを言うタイプだけれども、感じがよくて気配りもすごい。

 社長夫人になっても偉ぶることなく、車を運転中に近所の人を見かけるとわざわざバックさせてまで挨拶するような女性だから」

 夫の淳さんは地元・土浦市に生まれ育った。実家周辺の住民によると、子どものころからおとなしい性格で、年の近い妹にやさしかった。少年野球に熱中する時期もあったという。

 淳さんが家業を継ぐことに後ろ向きだったとみる同業者の男性も。

「先代の社長(父親)は従業員を叱り飛ばすこともあったが、親分肌で実力もあるので経営は順調だった。若社長は現場経験がないため、めったに建築現場には顔を出さず、口も出さず、社内のデスクワークが中心だったらしい。

 若奥さん(純子容疑者)とは職場結婚で、結婚後も一緒に働いていたから24時間、顔を突き合わせてお互いに息が詰まったのかもしれない

バツイチで2人の子どもがいる

 純子容疑者は群馬県太田市出身。淳さんとは再婚で、前夫との間に1男1女がいる。

離婚して、いまの旦那さんとくっついてからも、自宅にちょくちょく前夫との間に生まれた子ども2人を呼んでいた。休日になると、群馬の実家にいまの親子3人でよく帰ることも。

 やさしくて懐(ふところ)の広い旦那さんだろうけれど、新社長としてやらなければいけないことはたくさんあるだろうし。口には出さなくても不満はあったのではないか」

 と純子容疑者の知人。

 自宅近隣の複数の住民によると、夫婦ともお酒をたしなみ、新型コロナウイルスの感染防止のため“宅飲み”が増えていたようだという。

 ただ、夫婦とも飲みすぎるタイプではなく、酔って豹変(ひょうへん)する姿も見せたことがない。自宅から夫婦で言い争う声が聞こえてきたこともなかった。

「よっぽどのことがない限り、あのおとなしい旦那さんが年上の奥さんに、つっかかるとは思えない」(近所の男性)

 夫婦間にどのようなトラブルがあったのか。淳さんの実家を訪ねた。玄関先で応対してくれた淳さんの母親は、力が抜けきった様子だった。

――何か夫婦の間でトラブルはあったのでしょうか?

「何も知らないんです。わかりません」

――残されたお孫さんはどうされていますか?

「……」

――事件について知りたいことは何ですか?

「ありません。もう終わったことですから。そっとしておいてください」

 最後はそう言って、少し言葉を詰まらせた。

 なぜ、純子容疑者はやさしい夫に刃物を向けたのか。

 関係者によると、工務店ではこの8月にベテラン事務員が退職し、純子容疑者の負担は増えていた。

 子どもを保育園に送り迎えし、工務店で働きながら家事をこなす毎日だった。“よそ者”の社長夫人として周囲の目も気になったはずだ。

 県警は、犯行に至る経緯や、以前から夫婦間トラブルがあったかどうかなど背景についても詳しく調べている。

 池田さん一家と親しい関係者によると、淳さんの葬儀は9月24日、親族などごく近親者のみでしめやかに営まれた。遺影は穏やかな表情で、淳さんの母親は気丈に振る舞っているように見えたという。

 葬祭場に男児の姿はなかった。残酷な事実を知るにはあまりにも幼すぎる――。

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