“油のとり方”次第で60種類の病気が改善! ポイントは「オメガ3とオメガ6の比率」

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2020年10月02日 08:00  週刊女性PRIME

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写真※写真はイメージです
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「油脂は身体を支える大切な栄養素のひとつ。とる油を変えると“脳が若返る”“60種類以上の病気が改善する”とも言われるんですよ」

 と教えてくれたのは、油の専門家、オイリスト・地曳直子(じびきなおこ)さん。

油の選び方ひとつで大病を防げる

 新型コロナウイルスの影響で、人との会話や外出が減って、脳への刺激が少なくなりがちな昨今。また、身体のさまざまな不調や免疫力も気になるところ。そこで今こそ、注目したいのが油だ。

 家族の糖尿病をきっかけに栄養療法を学んだ地曳さん。教えを受ける先生によって多様な考え方があるなか、唯一、共通していたのが「油のとり方の大切さ」だった。

「私たちの身体は、とる油によって、体質や体調が大きく変わってくるんです」

 そもそも、油脂は、身体でどんな働きをするのか。主な働きは3つあるという。

「1つ目は、身体のエネルギー源。『太る』というイメージはここからですね。ただ、油脂には身体にたまりやすいものと、たまりにくいものがあります。どんな油脂をとるかによって、体脂肪のコントロールもできるんです。

 2つ目は、細胞の“膜”としての働き。よい油脂をとれば、全身の細胞をよい状態にしてくれます。

 3つ目は、ホルモンのような働きで身体を調整する働き。この働きがよければ、脳梗塞やがん、認知症のリスクを下げられると考えられます」

 つまり、認知症のリスク回避から生活習慣病の予防、肌の調子までが、日ごろからどんな油をとるかにかかっているということ。

 では、身体によい油のとり方とは? 次のページから詳しく解説していきます。

《油脂の3大機能》

1.身体を作る
 身体の器官・臓器を形作る細胞の膜を構成し、細胞の機能を維持。約37兆個の細胞の状態を、食べる脂質によってコントロールできる。

2.身体を整える
 免疫機能、炎症、鎮痛など幅広い生理機能をもつシグナル分子「脂質メディエーター」を作り、身体の状態を整える。

3.身体を動かす
 脂質は1gあたり9kcalの熱量を生む。糖質とタンパク質は、1gあたり4kcalなので、三大栄養素の中でもっとも効率のよいエネルギー源。

とるべき油と避けるべき油

 油の種類は大きく分けて4つに分類できる。

飽和脂肪酸:高コレステロールや中性脂肪の原因となる
オメガ3(αリノレン酸):体内に入るとDHAやEPAに変化する
オメガ6(リノール酸):サラダ油に分類される
オメガ9(オレイン酸)を含む一価不飽和脂肪酸:酸化しにくく、悪玉コレステロールを下げる働きもある

 何より大切なのは、この中での、オメガ3とオメガ6のバランスだという。ともに人体では生成できず、食べ物から摂取が必要な「必須脂肪酸」。

「血管や血液を健康に保ち、血流改善、抗アレルギー作用のある『EPA』や、抗炎症作用、脳・神経系の働きを維持する『DHA』もオメガ3の一種。

 一方、オメガ6も身体に必要な脂肪酸ですが、問題は現代の食生活では過剰になりやすいことです。オメガ6のリノール酸は、体内の酵素によりアラキドン酸に代謝されます。これも脳の働きに必要で、不足すると欠乏症となりますが、過剰摂取だと炎症や血栓を作る分子を増やし、あらゆる疾患を招きます」

 理想はオメガ3が1に対し、オメガ6が2〜4の割合(血液系疾患がある場合は異なる)。自分がオメガ3とオメガ6をどんな比率でとっているのかは、病院で受けられる血液検査「脂肪酸四分画」などで知ることもできるが、現代の食生活ではオメガ3が不足し、オメガ6が過剰な人がほとんど。オメガ3の摂取を心がけ、オメガ6は抑えることが、油脂バランスを整える鍵だ。

「1日、小さじ1〜2杯、オメガ3が豊富なオイルをとる。DHAやEPAを含む青魚を食べるだけでも、バランスが改善されます。また、『炒める・焼く・揚げる』といった油必須調理から、なるべく『煮る・蒸す・ゆでる』の水性料理に変えてみましょう」

 私たちが摂取する油脂量の8割は、食材に含まれる“見えない油”。意識してコントロールできるのは2割ほど。正しいオイル生活を心がけよう。

■目指すバランスは、オメガ6:オメガ3=2〜4:1

【オメガ3】
主な作用……アレルギーを抑制/炎症を抑制/脳細胞活性/血液サラサラ
含有率の高いオイル……アマニオイル/エゴマオイル/サチャインチオイル

【オメガ6】
過剰摂取時の作用……アレルギー悪化/炎症促進/血栓促進/血液凝固
含有率の高いオイル……紅花オイル/セサミ(ゴマ)オイル/コーンオイル

オイルは製法で選び、必ず冷蔵庫で保管

 オメガ3系オイルをはじめ、身体のために取り入れたいおすすめのオイルをご紹介。オイルを選ぶときは、パッケージに記載されている抽出法に注目しよう。

「化学溶剤を使い加熱する『溶剤抽出法』ではなく、コールドプレスなどの『圧搾法』で搾ったものを選んでください。特にオメガ3系のオイルは生鮮食品と考えてほしいので、保管場所は冷蔵庫がおすすめ。油の酸化は光にさらされて進行するので、遮光タイプの瓶に入ったものを。箱入りのものは、箱に戻して保存すると安心です」

 オメガ3系オイルとMCTオイルは熱に弱く、なるべく生でとりたいもの。

「野菜を炒めるとき、油のかわりに水を大さじ1杯入れ、火が通ったら最後に補いたいオイルを垂らす。この『ウォーターソテー』なら、油の使用量もセーブできますし、熱に弱いオイルの栄養成分も、しっかり摂取できます」

《避けるべき恐ろしい油・トランス脂肪酸》

 地曳さんが摂取を避けたい油として挙げるのが、トランス脂肪酸。トランス脂肪酸には、牛などに由来する乳製品や肉に含まれる天然のものと、油脂の加工・精製で生じるものがある。健康被害が危ぶまれるのは後者で、マーガリンやショートニング、それらを原材料に使ったパン、ケーキなどに含まれる。WHO(世界保健機関)は、このトランス脂肪酸が、心血管系疾患発症リスク因子を高めると指摘している。

「トランス脂肪酸は細胞膜の構造を不安定にするため、糖尿病のリスクを高めたり、活性酸素を生成させ、がんや脳梗塞、認知症などのリスクを高めると考えられています」 

 以下のような食品のとりすぎには注意したい。

*トランス脂肪酸が含まれる食品例
クロワッサン/マヨネーズ/カレールウ/コーヒークリーム/ショートケーキ/ドーナツ/ポテトスナック

※上記食品でも加工の方法などにより、トランス脂肪酸の含有量は異なります。

おすすめオイル&食べ方は?

【オメガ3】エゴマ油
 一年草のシソ科植物・エゴマ種子から搾る油。「エゴマを焙煎(ばいせん)したものと、生のまま圧搾したものがありますが、焙煎のほうが酸化しづらくおすすめ。できれば低温焙煎を選びましょう」。エゴマは抗アレルギー作用などがあるルテオリンが含まれる。抗酸化作用の効果を期待するなら、圧搾法で作られた、底に滓(おり)があるものを。オメガ3系は熱に弱いが、温かい料理にかけるのはOK。みそ汁、納豆に垂らすなどすると毎日、摂取しやすい。

*おすすめレシピ:

小松菜の海苔あえ


1.フタつきのフライパンに食べやすい大きさに切った小松菜1束分を入れて軽く塩をふり、水大さじ1を入れてフタをして火にかける。1〜2分して小松菜に火が通ったら、フタを取って水分を飛ばす。


2.ボウルにエゴマ油大さじ2、しょうゆ、からしを少々入れて混ぜ合わせ、(1)を入れ、海苔1枚分をちぎり入れてしっかりと混ぜ合わせる。


*おすすめオイル:

国産焙煎えごま油(30g)

……焙煎した国産のエゴマを100%使った、低温圧搾の香ばしい香りのオイル。540円(※価格はすべて税込み、編集部調べ)/緑里/問い合わせ:0240-23-6501

【オメガ3】アマニ油
 アマ科の一年草の種子、アマニからとれる油。エゴマ油と違い、こちらに含まれるファイトケミカルは、女性ホルモン様(エストロゲン様)作用があり、更年期障害や女性ホルモンのバランスで悩んでいる人におすすめ。ファイトケミカルの効能は、精製度が低いほうが期待大。クリアなものではなく、圧搾法で搾られた、底に滓があるものを。オメガ3系は熱に弱いので、直接火にかけるのではなく、温かい料理や納豆、みそ汁、冷ややっこなどにかけて摂取を。

*おすすめレシピ:

ピーマンのきんぴら風


1.ピーマン3〜4個分を種ごと輪切りにし、鍋にだし汁・しょうゆ・みりん各大さじ1を入れて中火にかける。


2.ピーマンに火が通ったら火を止め、かつお節適量とアマニ油小さじ2を入れて混ぜ合わせ、器に盛って白いりごまを適宜ふる。


*おすすめオイル:

亜麻仁一番搾り(170g)

……ニュージーランド産の原料を使用した低温機械圧搾法で搾った一番搾り。1029円/紅花食品/問い合わせ:050-3786-3793

【オメガ6・オメガ9】米油
 米ぬかから搾る油には3つのパワフルな成分が。ひとつは悪玉コレステロールの吸収を抑える植物ステロール。次に抗酸化力が高いトコトリエノール。最後は米油のみに含まれるγオリザノールで、これは薬剤にもなっている成分。中性脂肪の吸収を抑え、また、自律神経を安定させるので、更年期障害に悩む人にもおすすめ。植物油は圧搾法のものを使いたいが、米油では手に入りにくいことも。「溶剤抽出法で搾った米胚芽油にも同じ成分があり、こちらもおすすめです」

*おすすめレシピ:

人参しりしり


1.にんじん1本分を細めのせん切りにし、塩少々と米油小さじ2をまぶしてフライパンに入れ、フタをして弱火にかける。


2.卵1個をボウルに割り入れ、塩少々を入れ混ぜておく。


3.にんじんがしんなりしたら(2)の卵を入れて炒め、卵に火が通ったら火を止めて白すりごまを少々入れて混ぜ合わせる。


*おすすめオイル:

圧搾米油コメーユ(450g)

……国産の米ぬかを圧搾製法によって搾油。クセのない風味に仕上げたオイル。1296円/三和油脂/問い合わせ:023-653-3021

【中鎖脂肪酸】MCTオイル
 ココナッツやパームから抽出する中鎖脂肪酸が主成分のオイル。分解・吸収されやすく、すぐエネルギーになることが特徴。代謝が落ちた年代の人も、体脂肪として蓄積されづらく、消化に負担がかからないので、胃もたれしやすい人におすすめ。「身体が糖質オフの状態で摂取すれば、脳のエネルギー源(ケトン体)になりやすいので、朝一番の摂取を。人によってはお腹を壊しやすいので、豆乳スムージーや、ヨーグルトに加えるなどで乳化させましょう」

*おすすめレシピ:

さつまいものヨーグルトあえ


1.さつまいも1本分を蒸して、ひと口大に切る。


2.ヨーグルト・マヨネーズ・MCTオイルを1:1:1で混ぜ合わせたもので(1)をあえる。お好みでシナモンやカルダモンを少々ふる。


*おすすめオイル:

仙台勝山館MCTオイル(360g)

……原材料に、希少価値の高い「ココナッツ」を100%使用したこだわりのオイル。2380円/勝山ネクステージ/問い合わせ:022-722-3750

(取材・文/仲川僚子) 

《PROFILE》
地曳直子さん ◎家族の病気をきっかけに分子栄養学を学ぶ。その中で脂質の重要性を知り、以後、講演・執筆・レシピ考案などを通して脂質栄養学の普及に努めている。日本リポニュートリション協会 代表理事。

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