ブラック経営者のサロンで働いたがために借金…、30代ネイリストの苦悩〜その1〜

1

2020年10月04日 13:10  Suits-woman.jp

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

Suits-woman.jp

写真写真

世の中には「ブラック企業」という言葉があります。労働基準法に違反し、労働者を搾取する……そんな悪質な行為は大企業のみならず、個人経営のサロンでも見受けられます。そして、個人経営になればなるほど、その被害は甚大なものになりがちで……。

近衛あこさん(仮名・33歳)は現在100万円ほどの借金があるそう。地道に働けば返せる金額ではありますが、無職のため返済のアテがないのです。

借金100万円に対し、貯金は15万円ほど。来月のお給料もなく、遂に日雇いのアルバイトへ行くことを決心したそうです。

「本業はネイリストなんですよ。それなのに日雇いのアルバイトへ行かなきゃならないなんて……昔の自分なら、考えられません。ただ、勤め先が見つからないので、ネイルで食べていくことができないんです」

あこさんの年齢を見ればそこそこのベテランかと思いますが、実はネイリストを目指したのは30歳から。サロン勤務歴は二年弱だと言っていました。

「溢れんばかりの顧客を抱え、実力があるなら雇ってくれるかもしれません。けれどもまだ歴は浅いし、顧客もそこまでは……。勤めていたサロンを辞めてから、全然仕事がありません」

元々勤務していたサロンは、あこさんの最寄り駅から徒歩10分にある小さなお店だったそう。彼女が入るまでは、店長一人でお客さんをさばいていたのだとか。

「30歳を超えてからこの仕事を始める人って結構いるんですけど、やっぱり大手サロンとかは若いネイリストが多いから気後れしてしまって。そんな中、見つけたのが元勤務先の"S"。こんな経験もない私を受け入れてくれたので、最初はすごくラッキーだと思いました」

店長も当時35歳と年上で、お客さんも地元のおばさまやOLばかり。都会のサロンに比べると年齢層が高かったため、自分の年齢をネックに思うこともなかったそうです。

「それにワンカラーなどのシンプルなネイルがほとんどだったので、個性的なものは求められませんでした。正直に言ってしまうと、そこまでの技術もいらなかったというか……。都会の洗練されたデザインやアートを知らないから、皆"こんなもんか"って感じなんですよね」

技術が低くとも受け入れてくれるサロンが見つかっただけでも、最初は満足だったと言います。ただし労働環境は決して良いものではなく、徐々に怪し気な顔を見せ始め……

30代からのスタートだったので、働かせてもらえるだけで感謝があったと語るあこさん。

有給ナシ、週休1日、シフトは最大限

「店長にキツくあたられるとかはなかったけど、なんかこう……心が無い人でした。物言いとかも厳しくはないけれど"言わなくても分かってるよね?"という圧をかけてくる感じ。だから希望休なんて聞かれたことはなく、勝手にシフトが決まっているんですよね。たった二人しかいないから、そういうところは柔軟かなと思ったんですけど……」

更には有給もなく、シフトも朝10時〜夜22時という長時間労働。早番・遅番の制度もなく、休みは週一日あるかないかといった状況でした。

「これは私が完全に悪いのですが、入れるサロンが見つかっただけでも嬉しくて、あまりきちんと福利厚生などを確認しなかったのです。でも今よく考えると、求人の内容もおかしかったな。給与も勤務時間も応相談って、ずいぶんとボカして書いてましたから」

面接時に、担当者からの説明もなかったのでしょうか?

「面接は店長が行ないましたが、履歴書をサッと読んで、その場で即採用。"明日から来てもらえますか?"って言われたんです。その時に聞けばよかったのですが、その時から店長の無言の圧を感じてしまい……」

長時間労働で残業代もつかない。サロンの定休日もないことから、ほとんどプライベートの時間はありませんでした。

「別にバンバンお客様が入ってくるような繁盛店ではないんですよ。ただ価格が安いので、一時間でも多く店を開けて儲けろってスタンスです。自分の時間なんてもう、ないですよ。ただお給料もあり得ないくらい安かったので、サロンにいた方がお金を遣わなくて済むとこの時は考えていました」

月に20日以上働いているのに、お給料は手取りで11万円。勤務し続けた2年間、昇給はたったの2万円のみ!顧客からの指名料バックも一切用意されていなかったそう。

「指名料バックが発生するのは勤務3年後から、という説明も後からされました。家賃補助なんかも勿論ないですから、生活がキツくてキツくて……。前職で貯めたお金もネイルスクールなどの費用に使ってしまっていたから、すぐに飛んでしまいました。給料から店の備品代や材料費も引かれていましたからね。今考えると、本当にあり得ない」

ところで、店長さんはそんな状況でも何も言わずに耐えていたのでしょうか?

「店長は私に文句とか愚痴を言うタイプじゃなかったのですが、それが逆にアヤしいと思っていました。この人には何かあるだろう……と思って様子を見ていたら、まさかの“オーナーとデキていた”オチです。たまにオーナーが顔を出すとやたら機嫌が良かったから、調べてみたらビンゴでしたよ」

あこさんは裏垢を使って店長のSNSを調べ上げたそう。そこにはオーナーとのデート写真や、プリクラなどが載っていたと言います。

「30代の女と、40代後半のオヤジがプリクラですよ?キモいなって思っちゃいました(笑)ただ二人はラブラブってより、店長がうまく使われているって感じがしましたね……。オーナーはうちのネイルサロン以外に、繁華街のバーやスナックを経営していましたが、ちょっとグレーな人物だったみたいです」

ネイリスト検定一級を取る暇もないまま、実のないネイリスト生活は続いてしまいます。店長とオーナーはデキており、ブラックな環境は一切改善されず……〜その2へ続きます〜

    前日のランキングへ

    ニュース設定