神戸・古橋亨梧の覚醒がエグい。日本代表でのプレーを見てみたかった

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2020年10月06日 06:11  webスポルティーバ

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 古橋亨梧の覚醒がスゴい。

 トルステン・フィンク前監督が突然の退任となったヴィッセル神戸。退任直前のJ1では、3敗4分けと7試合も勝利から遠ざかっていたにもかかわらず、指揮官が代わって以降は無傷の4連勝。その間、5ゴールを叩き出し、チームの蘇生に大きく貢献しているのが背番号11のFW、古橋である。

 これで、今季のゴール数を背番号と同じ11まで伸ばした古橋は、シーズン半ばにして早くも昨季のゴール数10を上回った。一昨季、古橋はシーズン途中にFC岐阜から神戸へ移籍し、J2とJ1にまたがって合計16ゴールを挙げているが、自己最多の更新も、完全に射程圏内にある。




 振り返ってみると、古橋は今季開幕当初から好調さが目立っていた。

 スピードを生かしたドリブル突破はもちろん、フリーランニングの質も向上し、タイミングのいい飛び出しから相手DFの背後を取ることで、決定的な得点チャンスを増やした。

 そこには当然、稀代の名パサー、MFアンドレス・イニエスタの存在も大きく作用していただろう。イニエスタとの呼吸を合わせるなかで、自然と求められるレベルは上がっていたはずだ。

 足元で受けてよし。裏へ走り込んでよし。古橋は相手DFを面白いように翻弄した。

 しかしながら、見方を変えると、出色のプレーで作り出すチャンスの数に比して、得点数が今ひとつ伸びていなかった。

 FUJI XEROX SUPER CUPとJ1開幕戦で、幸先よく2試合連続ゴールを決めたものの、その後のJ1では第2〜14節で4ゴールを重ねるにとどまっていた。

 決して少ない数字ではなかったが、J1全体でも際立つプレーを見せていることを考えると、その数は物足りないものだった。

 ところが、である。古橋は、監督交代が刺激となったのか、最近4試合で5ゴール。しかも、うち2試合で2ゴールずつを挙げる"固め打ち"。直近の第20節、横浜F・マリノス戦(3−2)でも、結果的に決勝点となる3点目を決めている。

 古橋はカウンターから単独でペナルティーエリア手前までボールを持ち込み、目の前に3人の相手選手がいながら横ばいのドリブルでシュートコースを作り出すと、冷静にゴール左へ蹴り込んだ。

 彼の特長であるスピードだけに頼ったものではない、"技あり"の一発だった。

「得点はチームみんなのおかげで取れた。周りに感謝したい」

 古橋は試合後、自身のゴールについては言葉少なだったが、「勝ちにつながったのはうれしい。チームとしても(押されながらも)勝ち切れたのはよかった」と、何より4連勝を喜んだ。

 それにしても、今季J1は過密日程を強いられているにもかかわらず、試合の質が思いのほか下がっていない。

 自らがボールを保持して攻撃を組み立てようとするチームが増える一方で、それに対するチームも引いて守るのではなく、果敢にプレスを仕掛ける。そんな攻防がコンスタントに見られている。

 結果的に川崎フロンターレが独走してはいるが、他チームが酷いプレーをしているわけではない。有り体に言えば、川崎が強すぎるのだ。

 一定水準以上のプレーが保たれれば、必然的に、そのなかから目を引く選手が現れる。

 古橋はその筆頭だが、DFであれば、荒木隼人(サンフレッチェ広島)、瀬古歩夢(セレッソ大阪)、丸山祐市(名古屋グランパス)、渡辺剛(FC東京)。攻撃的な選手であれば、三苫薫(川崎)、江坂任(柏レイソル)、坂元達裕(C大阪)、田中達也(大分トリニータ)、松尾佑介(横浜FC)など、挙げ始めたらキリがないほどだ。

 彼らの多くは、過去にJ1で目立った実績を残していない選手、いわば、今季ブレイクした選手になるのだが、そうした選手の台頭が目立つのも、今季の特徴と言っていいだろう。

 当然、彼らは日本代表(A代表)経験がまったくない、あるいは、少ない選手がほとんどだ。J1で出色の働きを見せる彼らが、そのうちの何人かでも日本代表に名を連ねることになれば、国内組にとって大きなモチベーションとなるに違いない。

 だからこそ、今回、彼らが選考のテープルに上げられることすらなく、その機会が失われてしまったことは残念であり、もったいなかった。

 日本代表は10月、オランダ・ユトレヒトで親善試合を2試合行なう。だが、新型コロナウイルスの感染リスクや、帰国後の自主隔離期間などを考慮し、森保一監督をはじめとするスタッフを除き、日本代表メンバーは海外組だけで編成されることになった。

 もちろん、その判断は妥当であり、異論を挟む余地はない。ひと言で言えば、仕方のないことである。

 しかし、今の古橋が日本代表に加わったら、どんなプレーを見せてくれるだろうか。あるいは、その後のJ1でのプレーにどんな変化が表れるだろうか。

 そんなことを想像するにつけ、世界中で猛威を振るう未曾有の感染症がうらめしい。

このニュースに関するつぶやき

  • 確かに古橋のゴールはどれも素晴らしい。スピードがあってシュート技術が高い。代表に選んだら面白い存在です。もう少し若かったらヨーロッパ行ですね。
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