「ウサギの学生でもいるの?」大学内に29トンの人参が山積みに(英)<動画あり>

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2020年10月08日 21:12  Techinsight Japan

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突如キャンパスに山積みされた大量の人参(画像は『LBC 2020年9月30日付「29 tonnes of carrots dumped outside London university for art installation」(Picture: PA)』のスクリーンショット)
ロンドン大学に29トンもの大量の人参がトラックによって運び込まれ、敷地内に山積みとなっている写真がSNSで話題になっている。後に食品ロスを訴えるアート作品のために運び込んだものとロンドン大学が公表したが、社会問題の関心を高めるこの方法に多くの人が驚いたようだ。『Sky News』『The Independent』などが伝えた。

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英ロンドンのニュークロスにあるロンドン大学ゴールドスミス・カレッジで先月29日、大量の人参がトラックにより運び込まれた。ベン・ピムロット・ビルディングのそばに積まれたおよそ29トンの大量の人参に、何も知らない学生たちは驚きながらも山積みの人参に登ったりして写真を撮り、SNSに投稿し話題となった。

後にこの大量の人参は、食品ロスをテーマにしたアート作品として運び込まれたものだということが明らかになった。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ公式Twitterは、大量の人参の理由を問いかけるユーザーに対して返信する形で「これは本学に在学するラファエルさんの『Grounding』という作品で、美術学修士課程の一環として展示しています。展示終了後にはすべて農場の動物たちの餌として寄付されます」とコメントしている。

このアートを仕掛けたスペイン出身のラファエル・ペレス・エヴァンスさん(Rafael Perez Evans)は「運び込まれた人参はすべて、スーパーマーケットで傷が付いているなどの小さな理由により販売できないものです。この人参は動物の餌になってしまうものなのです」と明かしている。

ラファエルさんは自身のウェブサイトに、作品の説明として「都会と地方での視点の違い」と記している。都心のスーパーマーケットでは見た目を重要視し、食べることができるのに販売基準を満たしていないという理由で業者によって大量の食品が廃棄されてしまうこともあるという。農家の人々が手間暇かけて栽培したものを簡単に廃棄してしまう価値観の違いに焦点を当てている。

ラファエルさんの作品はTwitter上で話題となり「ウサギの様なユニークな学生でもいるのか?」と冗談を飛ばすツイートが多く見られた一方で、疑問の声もあがっている。同大学で歴史を学ぶレスター・ランフォードさん(Lester Langford、20)は「この人参は廃棄されるのではなく、農場に寄付されることは理解しています。しかしカレッジがあるルイシャム区では貧困や食料不足、ホームレスなどの問題があり、このような使われ方には疑問が残ります」とコメントした。

レスターさんと同様に今回の作品に抗議する学生の中には、山積みになった人参の一部を使って手作りキャロットケーキ販売し、フードバンクに寄付する学生もいた。この学生はラファエルさんの作品に対し「非常に無神経な行いだと思います。信じられません」と怒りをあらわにしている。

他の学生は「楽しく、不思議なアート作品でした。それと同時に、食品ロスの重要な問題を想起させる作品でもありました。社会問題の関心を高める方法としては、面白い手段だと思います」と話している。



画像は『LBC 2020年9月30日付「29 tonnes of carrots dumped outside London university for art installation」(Picture: PA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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  • これは流石のウサギも逃げ出すわなwww
    • イイネ!2
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