ママ友LINEグループを「通知オフ」に……「夫婦のいざこざ話」連発のママが面倒くさがられるワケ

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2020年10月11日 21:42  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 コロナ禍において、一気に浸透したものといえば、リモートワークであろう。通勤がなくなったおかげで、満員電車などのストレスが軽減されたが、子どものいる家庭では、夫婦間の家事や育児の分担に関し、特に妻側の不満がこれまで以上に募るようになったという。コロナ離婚」という言葉まで生まれた昨今。ママたちのLINEでは、どのような会話が交わされているのだろうか。今回は、その一部を紹介する。

「旦那さんは会社に行っているの? 」探りメッセージにモヤモヤ

 奈々子さん(仮名)は、4歳になる男児を都内の保育園に通わせている。介護士として働いている奈々子さんは、コロナ禍でも子どもを預けて、出勤し続けたという。

「夫は、国や研究機関から依頼された調査を行うシンクタンクに勤めています。個人情報を含むデータを扱うため、緊急事態宣言時も時差通勤などを利用して、週に数回は出社していました。夫婦ともに変わらず働き続けていたので、夫婦ともにリモートワークとなったママ友からのLINEに、どう返信すればよいのか悩んでしまうんです……」

 奈々子さんは、結婚前までは通信販売を行う企業のウェブ部門で働いていた。

「出産後に育児しながらでも働けるように、介護士の資格を取得しました。そのため一時期は、友人たちとも疎遠になっていたんです。でも緊急事態宣言後に、以前、職場で仲が良かった3人で、LINEのテレビ電話機能を使って、久しぶりに近況報告をしました。それぞれ結婚や出産の時期は違いましたが、みんなママとなったので、グループチャットでは子どもの話題で盛り上がるようになったんです」

 奈々子さんはテレビ電話で、「『最近、夫婦仲が良くない』と、つい愚痴ってしまった」という。するとその後、友人Sから、グループチャットではなく直でメッセージが届くようになったそうだ。

「Sちゃんは、さりげなく『旦那さんは会社に行っている? 』と聞いてきたのです。『今は出社をしている』と伝えると、『この前は夫婦仲が良くないって、言っていたけれど、今はどう? 』とか、『休みの日にずっと一緒にいると息が詰まらない?』と、やたらと夫婦仲について知りたがるようになりました」

 このようにコロナ禍では、夫の出社やリモートワークについて、ママ友同士で話題になることが増えたという。

「さりげなく夫婦仲には触れず、子どもについての話題だけを返信すると、そちらは既読ついているのにまったくく返信なし。しばらくこちらからも連絡をしなかったら、『SNSを見ているけれど、旦那さんと〇〇に出かけたんだね』などと、夫婦仲について探りを入れるようなメッセが来たんです。思わず、もう一人の友人に、Sちゃんからメッセージが来ていないか聞いてみました。すると、そちらにも旦那さんが出社しているか確認するようなメッセージが届いていたようなのです。どうやらSちゃんの旦那さんは、3月からずっとリモートワークで、年内はずっと在宅勤務。派遣社員で働いていたSちゃんも、コロナで契約が終了になって家にいるため、四六時中夫婦一緒の生活に、ストレスが溜まっているようでした。夫婦仲も悪化しているかもしれませんね」

 リモートワークという想定していなかった事態で、長時間夫が家にいるようになり、一人になれる時間がなくなったというママも少なくないだろう。しかし奈々子さんは、「Sちゃんは同じような境遇の友達と、夫の愚痴を言い合いたかったのかもしれませんが、夫婦仲を探られるのはあまりいい気はしませんよ」とため息をついた。

 幼稚園に4歳になる娘を通わせている彩奈さん(仮名)は、春頃から、ママ友とのグループチャットがよく回るようになったと感じていた。

「娘と同じ幼稚園の仲が良いママ友たちと、数人だけのグループを作っています。ママたちの共通点は、パパが年上なこと。普段からみんなで『年上って頼れるかと思っていたけど、意外と頼りないよね』とか、『子どもの世話を頼むとすぐ疲れたって言うんだよ(笑)』とか、夫のちょっとした愚痴を送り合っていたんです」

 しかし、ママ友の中に、メッセージを送る頻度が多すぎる人がいるため、グループチャットの通知を切ってしまったそうだ。

「ママ友のMさんは、料理上手でSNSへの投稿もマメなタイプ。コロナ禍の前は『うちに食べに来てよ』と、よくママたちを食事に誘っていたのですが、今はそれもできないため退屈なようで、『おはよう』『おやすみ』のような短いあいさつから、今日あった出来事をまとめた長文メッセージまで、グループチャットに送ってくるようになりました」

 ママ友の中では、積極的に夫の話をするタイプと、聞かれるまではまったくしないタイプと分かれるそうだ。玲子さんは後者だが、Mさんは前者であり、「コロナ禍になってからは、旦那さんの話がさらに増え、正直疲れると感じるようになった」という。

「Mさんの旦那さんは過去にバンドを組んでいたことがあって、女性にとてもモテたそうなんです。そのせいか以前から、Mさんは旦那さんの帰りが遅い時、SNSで旦那さんを名指しして『〇〇と一緒にいる人は、〇〇に早く帰るように言ってください』とか、『私がこんなに具合が悪いのに、〇〇は帰って来ない』とか、そういった愚痴を投稿していました。そのことには何の文句もありませんが、旦那さんがリモートワークになり、些細なことでの衝突が増えたそうで、Mさんはグループチャットにまで、『さっきSNSに書いたけれど、今、夫と喧嘩中……』『どうすればいいかな?』などとメッセージを送りだしたんです」

 「Mさんは、自分のSNS投稿を、みんなも見ているという前提なんです」と彩奈さんは指摘する。

「いちいち面倒なので、SNSはチェックしていないのですが、グループチャットで反応しないと、幼稚園のお迎えなどで会った時に気まずいので、『大丈夫?』など一言だけレスするようにしています。でもなにげにこれがストレスなんですよね……」

 コロナ禍で直接人に会う機会が減った今、夫婦のトラブルといった込み入った話を、ついグループチャットに送ってしまうということもあるのかもしれない。

「誰かに聞いてもらいたいという気持ちはわかるのですが、正直、夫婦のいざこざまで送ってこられても返信に困るんです。グループチャットでは、みんなMさんにレスしていますが、仲の良いママ友から『Mさんは、ちょっと面倒だよね』とメッセージが来て、このモヤモヤは私だけではないんだ……とホッとしています」

 一人で夫婦間の悩みを抱え込むよりは、周りに吐き出したほうがいいのだろうが、グループチャットには終わりがないため、そのさじ加減が難しい。コロナの流行は、ママ友付き合いにも大きな影響を及ぼしたようだ。

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