東京メトロ銀座駅、1964年以来の大改装 3路線のカラーでライトアップ

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2020年10月16日 14:02  TRAICY

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東京地下鉄(東京メトロ)は、銀座駅を56年ぶりにリニューアルした。1964年の日比谷線開業時以来の大規模改装となる。

銀座駅の改装は、2012年から進められている銀座線の全線リニューアルプロジェクトの一環。同プロジェクトではこれまでに神田、末広町、上野広小路、上野、稲荷町、田原町、浅草の7駅の改装が完了している。銀座駅については、2015年にデザインコンペが行われ、2017年にデザインが決定。同年11月から着工し、約3年間で大部分の工事が完了した。総工費は約220億円。

銀座駅のデザインは「人と街をつなぐ光のゲートアベニュー」をコンセプトとした。銀座エリアらしい上品さや優雅さ、高級感を演出するため、改札付近の照明を落とし、落ち着きある空間に仕上げている。さらに、銀座線、丸ノ内線、日比谷線の3路線が乗り入れる複雑な構造の同駅において、乗り換え客の利便性を図るため、各路線のホームに近いエリアの柱をラインカラーに合わせた色でライトアップ。「銀座の柳」をイメージした光のグラデーションで、美しさと直感的なわかりやすさを両立した。

▲銀座線はレモンイエロー、丸ノ内線はチェリーレッド、日比谷線はシルバーホワイトの光でライトアップ

また、改札階の天井や出入口には、利用者が銀座のどのエリアにいるのか地下からでもわかるよう、地上のランドマークを描いた「オリエンテーションサイン」と呼ばれるイラストを掲示した。例えば、銀座四丁目交差点下に位置する改札口の銀座線改札口の天井には和光や銀座三越など、数寄屋橋交差点東側のB10出口には銀座クリスタルビルの絵が描かれている。

銀座線のホーム階は改札階と同様、銀座にふさわしい上品で落ち着きある空間を目指した。側壁には、100年前(1920年)からの銀座の街の移り変わりを描いている。電車を待ちながら銀座駅の歴史を感じられる演出だ。

銀座駅の改装は、利用客が通行する大部分の工事が完了しているものの、バックヤード等の工事は2023年まで続く見込み。銀座線全体のリニューアルについては、銀座駅と同時期に外苑前、青山一丁目、京橋、日本橋の4駅を改装した。改装を進めているのは渋谷、新橋、虎ノ門駅の3駅で、残る表参道、赤坂見附、溜池山王、三越前の4駅については今後着手する予定だという。

▲銀座線改札付近

▲丸ノ内線改札のオリエンテーションサイン

▲日比谷線改札のオリエンテーションサイン

▲B10出口のオリエンテーションサイン

▲銀座線付近の柱は“Ginza”の“G”をパターン化したデザイン

▲丸ノ内線付近は“M”

▲日比谷線付近は“H”

▲一部の出入口地上部もラインカラーでライトアップされている

▲銀座線ホームから覗くオリエンテーションサイン

▲銀座駅の歴史を表現するため、躯体内部の柱をあえて見せている箇所もある

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