新「iPad Air」レビュー iPad Proに匹敵する内容のお買い得モデルだった

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2020年10月21日 22:02  マイナビニュース

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iPadシリーズの中堅モデル「iPad Air」がモデルチェンジしました。従来モデルは、高性能を凝縮した「iPad Pro」とコスパの高い「iPad」に挟まれて、特徴を出し切れていない印象がありました。しかし、新しいiPad AirはiPad Proの魅力的な部分をどん欲に盛り込みつつ過剰な部分のみを省略し、性能と拡張性、価格のバランスが取れた“欲張り”なモデルに仕上がっていました。

新しいiPad AirとiPad Pro、性能が等しい部分が多い

新しいiPad Airは、見た目がiPad Proのようなデザインに変わったこともあり、「iPad Proとの違いがよく分からない」という声もあります。まず、iPad Proとの違いをチェックしていきましょう。

上の表を見れば分かるとおり、キーとなる装備はiPad Proと同等か、違いはあるものの気にならないレベルに抑えられていることが分かります。

スピーカーとイヤホンの差はAirPodsでカバー

新しさを感じさせるオールスクリーンデザインになったiPad Airは、外装の質感もiPad Proに迫る高さです。iPad Proと異なり、iPad Airのディスプレイは120Hzのなめらかな表示に対応したProMotionテクノロジーに対応しておらず、Webページを高速でスクロールさせた場合の追従性やApple Pencilでの書き込みのなめらかさで差がついていますが、実際は目を凝らしてチェックしなければ違いは分からず、普通に使う分には差は気になりませんでした。Apple Pencilはどちらも第2世代に対応しており、充電や持ち歩きがスマートにできます。

外部端子はどちらもUSB Type-Cで、Lightningよりも拡張性が大幅に高まりました。USB Type-C対応の外部ディスプレイやカメラなどの周辺機器との接続がラクチンになるほか、MacBookシリーズを使っていれば充電器が共用できるのもメリット。純正のカバー兼キーボードは、どちらもMagic KeyboardとSmart Keyboard Folioの両方に対応します。

スピーカーとマイクは性能差があります。iPad Proは4基のスピーカーとスタジオ品質の5つのマイクを搭載しているのに対し、iPad Airはオーソドックスなステレオスピーカーとマイクにとどまります。映像コンテンツを楽しんだり、テレビ会議やビデオ通話でマイクを使う際はクオリティに差が出ますが、AirPodsなどのイヤホンを使えば多くのシチュエーションで差を埋められます。特に、AirPods Proを使えば立体音響の空間オーディオに対応するので、スピーカーの差を補ってあまりある体験ができます。

生体認証は、iPad Proが最新のiPhoneと同じFace IDなのに対し、iPad AirはTouch IDを採用しするのが相違点です。iPad Airはホームボタンがないため、Touch IDセンサーは電源ボタンの部分に設けられたのが目新しいところ。Face IDは顔を画面にある程度近づける必要がありますが、iPad Airならば電源を入れる操作で一緒にTouch IDの認証も済むので、スマートさは互角かそれ以上といえるでしょう。

カメラ+LiDARスキャナーはiPhone 12 Proとのタッグでカバー

チップ(CPU)は、iPad AirがiPhone 12と同じ最新のA14 Bionicを搭載するのに対し、iPad ProはA12Z Bionicとなります。機械学習の性能はA14 Bionicのほうが高いものの、基本的な処理性能はコア数の多いA12Z Bionicのほうが優れるとみられます。利用するアプリによって差が出る可能性はありますが、どちらも十分なパフォーマンスを持っており、ひとまずは違いを気にしなくてもよいでしょう。

大きく異なるのがカメラです。iPad Airはオーソドックスな広角カメラのみを搭載しますが、iPad Proは広角カメラと超広角カメラのデュアルカメラとなります。さらに、iPad Proは物体までの距離を正確に計測するLiDARスキャナーも搭載します。これらの違いから、写真や動画の撮影、ARコンテンツの利用では大きな差が出ますが、トリプルカメラとLiDARスキャナーを搭載しているiPhone 12 Proを持っていればおおむねカバーできそうです。

価格は、最小メモリー容量同士で比べるとiPad Airが62,800円(64GB)なのに対し、iPad Proが84,800円(128GB)と2万円以上安く入手できます。メモリー容量の違いこそあれ、6万円台前半で「iPad Proに匹敵する性能や装備を持つ高性能タブレット」が入手できるのは魅力的です。(磯修)

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