風間俊介、連ドラ3作同時出演中!コロナ禍無縁の「最も使えるジャニーズ」の声

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2020年10月23日 17:00  週刊女性PRIME

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風間俊介

『ZIP!』(日本テレビ系)の月曜パーソナリティーほかレギュラー番組は4本、さらに現在は3作の連続ドラマに同時出演中の風間俊介。業界では「最も使えるジャニーズ」との声も。いったい、彼の何がそんなにすごいのかーー。コラムニストの木村隆志さんが解説する。

 23日夜、『記憶捜査2〜新宿東署事件ファイル〜』(テレビ東京系)がスタート。さらに11月2日にも『監察医 朝顔』(フジテレビ系)の第1話の放送が予定され、年間放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK)も併せて、風間俊介は3作の連ドラに同時出演していることになる。 

 ドラマ以外でも、23日スタートの『RIDE ON TIME』(フジテレビ系)でナレーションを務めるほか、『林修のニッポンドリル』(フジテレビ系)では学級委員長として出演。

 『ZIP!』(日本テレビ系)の月曜パーソナリティ、『ハートネットTV パラマニア』(NHK Eテレ)も含め、4つのレギュラー番組に出演している。22日に出演した『VS嵐 3時間スペシャル』(フジテレビ系)のようなバラエティーのゲスト出演も多く、3月と8月には特番『ひとつ利口になりました!』(TBS系)でMCも務めた。

 コロナ禍でライブができないなどジャニーズ勢の活動が限定的になる中、風間だけはますます増えているのだ。実際、テレビ業界では風間のことを「最も使えるジャニーズ」とみなす人は多い。なぜ風間はテレビ業界で「最も使えるジャニーズ」と言われているのだろうか。

すべての時間帯に出演できる
好感度の高さ

「最も使えるジャニーズ」と言われる最大の理由は、汎用性の高さにある。

 まず俳優としては、現在『記憶捜査2』でキャリア組の管理官、『監察医 朝顔』で捜査一課の刑事、『麒麟がくる』で徳川家康を演じているが、昨秋の『チート〜詐欺師の皆さん、ご注意ください〜』(読売テレビ・日本テレビ系)では警視庁捜査二課の刑事で詐欺師を懲らしめる集団「チート」の創設者、今冬の『頭取 野崎修平』(WOWOW)では銀行再生を担う融資部行員も演じていた。

 ジャニーズにはイケメンこそ多いが、風間ほど刑事や銀行員などスーツ姿の職業に違和感がない人はいないのではないか。

 そのほとんどが2番手クラスの助演であり、主演の多い同年代のジャニーズとは明らかに異なる。事実、前述した作品でも、主演の北大路欣也、上野樹里、長谷川博己、本田翼、織田裕二を引き立てた上で、自らの存在感を放っていた。相手役の年齢性別を問わずに引き立てることができ、しかも朝昼からゴールデン・プライム、深夜まで、すべての時間帯に出演できる好感度の高さがある。

 風間は俳優だけでなく、タレントとしても汎用性が高い。温厚なイメージの上に、「既婚者で子どもがいる」という安心感があり、加えてディズニーやステータス(航空会社の会員資格)を熱く語るマニアックな一面が個性として機能。

 さらに、親友の相葉雅紀を筆頭に、ジャニーズの主力クラスと親交が深いため、自然体で絡んで盛り上げられる。あるいは、「ジャニーズなのに踊れない」「カウントダウンコンサートに呼ばれない」などの自虐トークで盛り上げられることも強みだ。

 ポジション的にも、レギュラー、ゲストから、コーナー進行、MCまでこなせるところが、起用する制作サイドにとっては心強い。ジャニーズの王道路線ではない風間はポジションにとらわれず、いい意味で気軽にオファーできるし、昨年、今年と退所や不祥事などのスキャンダルが続くジャニーズの中では、最も安心できる存在とみなされているのだ。

 ジャニーズの枠を外して芸能界全体で見ても風間の汎用性は際立っていて、単に器用というより、応用のプロフェッショナルという印象がある。

視聴者にもテレビマンにも
嫌われない

 もともとジャニーズのタレントは、熱烈なファンがいる反面、強烈なアンチがいるケースが多いが、この傾向は風間に当てはまらない。以前からカッコつけるような言動がまったくないため男性層からの批判も少なく、「嫌われることがめったにない稀有なジャニーズ」と言っていいだろう。

「嫌われることがない」という点は、各局のテレビマンも同じ。その活動スタイルとキャラクターは一朝一夕にできるものではなく、風間が約23年間の芸能生活で培ったものに他ならない。中堅・ベテランのテレビマンたちは、現在に至るまでの道のりを見てきた人も多く、「努力が実を結んだ」「やっと時代が風間に向いてきた」と感じているようなのだ。

 アイドルとしての歌やダンスではなく、俳優としての演技と、タレントとしてのキャラクターで勝負。そんな風間の活躍を見た後輩ジャニーズたちの間にも、「嵐ではなく風間さんのようになりたい」という人が増えていくのではないか。

 先日、知人のある演出家が風間のことを「今、大河ドラマで演じている徳川家康は風間にピッタリ。『鳴くまで待とうホトトギス』とばかりに、焦らずさわがず努力を重ねるところが似ている」と評していた。付け加えるのなら、まもなくスタートする『監察医 朝顔』で風間が演じる桑原真也の真摯な人柄も時折、本人にダブるときがある。

 もっと言えば、出世作の『3年B組金八先生』(TBS系)で演じたイジメの首謀者・兼末健次郎も、『それでも、生きてゆく』(フジテレビ系)で演じた少女殺人犯・三崎文哉も、いまだに「風間自身に似たところはないのか?」と重ねてしまうときがある。

 こんなに好感度が高いのに何年すぎても悪役の印象が消えないのは、風間の演技力にほかならず、単なる優男に収まらない人間的な深さも、魅力の一つなのかもしれない。

木村隆志(コラムニスト、テレビ解説者)
 雑誌やウェブに月間20本強のコラムを提供するほか、「週刊フジテレビ批評」などに出演し、各番組のスタッフに情報提供も行っている。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、主要番組・新番組、全国放送の連ドラはすべて視聴。著書に「トップ・インタビュアーの「聴き技」84」「話しかけなくていい!会話術」など。

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