菊花賞は大本命のヒモ穴狙いか、逆転狙い。穴党記者が命運を託す4頭

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2020年10月24日 06:51  webスポルティーバ

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 3歳牡馬クラシック最後の一冠となるGI菊花賞(京都・芝3000m)が10月25日に行なわれる。主役を張るのはもちろん、史上初の無敗の父子三冠がかかるコントレイル(牡3歳)だ。

 先週の秋華賞では、デアリングタクトが史上初めて無敗の牝馬三冠を達成した。その快挙に続くのか、多くのファンが注目している。

 無論、断然の1番人気になるだろうが、菊花賞における1番人気の成績はどうか。過去10年の結果を見てみると、5勝、2着1回、3着2回、着外2回。比較的安定しており、コントレイルも大きく崩れることは考えにくい。

 まして、コントレイルはここまで無敗。基礎能力の違いで押し切ってしまう可能性はかなり高そうだ。そうなると、穴党の出番はなさそうな気がするが、日刊スポーツの太田尚樹記者は「確かにコントレイルは断然の存在ですが、穴党も諦めてはいけないと思います」と話す。

 その理由について、こう語る。

「"1強"の時は、ヒモ荒れが多いですから。秋華賞でも、2着に10番人気のマジックキャッスル、3着に9番人気のソフトフルートが入って、馬連や3連単は好配当となりました。今年の牡馬クラシックを振り返っても、GI皐月賞(4月19日/中山・芝2000m)では8番人気のガロアクリーク(牡3歳)が、GI日本ダービー(5月31日/東京・芝2400m)では10番人気のヴェルトライゼンデ(牡3歳)が、3着に突っ込んできています。

 父ディープインパクトが三冠を達成した時も、2着に来たのは6番人気のアドマイヤジャパン。3000mの長丁場ですし、何が起こるかわかりません。ヒモ穴を見極めることができれば、コントレイル絡みでもオイシイ配当をゲットできるかもしれませんよ」

 そこで、太田記者は"ヒモ荒れ"を期待して、コントレイルと同じオーナーの馬に狙いを定める。




ディープボンド(牡3歳)です。ダービー5着馬ながら、ちょっと人気が落ちすぎ、といった印象を受けます。確かに前走のGII神戸新聞杯(9月27日/中京・芝2200m)では4着に敗れましたが、先行勢総崩れの展開のなか、2、3番手の好位につけて2着馬とはコンマ2秒差。その踏ん張りには、数字以上の評価ができます。

 ひと叩きしての良化も感じますし、主戦の和田竜二騎手も『先週(の1週前追い切り)がすばらしい動き。長距離もこなせると思うし、自分のペースで行けたら、粘りが違うと思う』と手応えを口にしていました。3コーナーに下りがあって、得手不得手が出やすい京都コースで、重賞を含めて2勝していることも強みと言えるでしょう」

 そして、太田記者は京都巧者をもう1頭、穴馬候補に推奨する。

マンオブスピリット(牡3歳)です。ダービー(16着)と神戸新聞杯(9着)は振るいませんでしたが、前走で初めて手綱をとったミルコ・デムーロ騎手が『左にもたれていたし、左回りはよくないのかも』と話していました。

 となれば、右回りに替わる今回は巻き返しが期待できます。しかも、ディープボンド同様、こちらも京都で2勝を挙げていて、ディープボンドが勝ったGII京都新聞杯(5月9日/京都・芝2200m)でも僅差の2着。一変があっても不思議ではありません」

 一方、デイリー馬三郎の木村拓人記者は"ヒモ穴"狙いではなく、「打倒コントレイル」をも目論んだ思い切った勝負に出る。

「個人的には、コントレイルは同じ矢作芳人厩舎の先輩、リアルスティール(2015年の菊花賞2着)に近いタイプと見ています。あの年の菊花賞は決してレベルが高くなくて、そこで2着なので......。

 そんなリアルスティール同様、コントレイルも、体型的にも、走り的にも、血統的にも、長い距離は不向きだと見ています。本来2400mでも長いのではないかと思っているので、3000mという未知なる条件で、これまでと同じく単勝1.1倍、1.2倍というのでは、まったく買う気になりません。ならば、距離が伸びてよさそうな馬を狙いたいです」

 そんな木村記者が期待するのは、コントレイルとは初対戦となるバビット(牡3歳)。目下、重賞2連勝を含めて4連勝中だ。

「人気の順では上位になりますが、1着と考えるなら、配当は悪くはありません。中距離でもある程度脚力があって、距離が伸びても能力を落とさない、となるとこの馬でしょう。

 父はナカヤマフェスタでスタミナに寄っていて、母父がタイキシャトルということで、中距離でのスピードも補えています。燃費のいい走り方で、自分でペースも作れます。コントレイルに勝つには、とにかくスタミナ勝負に持ち込みたいところですが、それにも適しています。

 前走のGIIセントライト記念(9月21日/中山・芝2200m)は、約2カ月半ぶりのレースで馬体重が8kg増でしたが、難なく完勝。鞍上の内田博幸騎手も『正直太いと思った。あれで、よく勝った。次はもっとよくなるはず』と話していました。

 時計が遅いのが気になる点ではありますが、あの開催の中山は異常に時計がかかる特殊な馬場でした。そうした条件のなか、休み明けで凌ぎ切ったレースぶりを、むしろ評価したいです。打倒コントレイルの筆頭ですよ」

 木村記者ももう1頭、気になる馬がいるという。

ヴェルトライゼンデです。半兄が昨年の勝ち馬ワールドプレミア。しかも馬のフォルムは、父がディープインパクトからドリームジャーニーに代わって、ヴェルトライゼンデのほうがずっといいと思います。ワールドプレミアよりも切れるタイプではなく、長くいい脚を使えるタイプですから、距離が伸びるのは、なおさらプラスに働くでしょう」

 コントレイルとは過去に4度対戦し、いずれも敗れているが、「今回、逆転の条件がそろった」と木村記者は言う。

「(ペースを作る)バビットがいるおかげで、この馬にとっては競馬がしやすくなります。そこで、バビットが潰れるような展開になれば、それはかなり流れが速くなっていると予想できます。そんな展開は、コントレイルにとっても厳しい状況。でも逆に、長くいい脚を後ろから使うヴェルトライゼンデにとってはおあつらえ向き。

 とにかく、コントレイルにとっては、やりづらい展開になることは間違いなく、前方のバビット、後方のヴェルトライゼンデ、どちらかがコントレイルを負かしてくれるんじゃないかと思っています」

 注目の菊花賞。我々は歴史的な偉業を目にすることになるのか、それとも、驚愕の結果に衝撃を受けるのか。見逃がせない一戦のゲートがまもなく開く。

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