レッドブル・ホンダ分析:FP1からメルセデスに迫る速さ。ニュルで機能したパーツはアルガルベでも有効か

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2020年10月24日 15:51  AUTOSPORT web

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2020年F1第12戦ポルトガルGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
今年、初めてF1ポルトガルGPが開催されるアルガルベ・サーキットの印象を、ホンダF1の田辺豊治テクニカルディレクターは「アップダウンはありますが、ある意味標準的なレイアウト」と表した。

 フリー走行2回目で2番手のタイムを記録したマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の平均速度は時速213.290kmだった。ニュルブルクリンクで行われた前戦アイフェルGPは初日のセッションが中止となったので、土曜日のフリー走行と比較すると、フェルスタッペンの平均時速は時速213.275kmと、ほぼ同じだった。

 ちなみにコースの特徴を決めるもうひとつの要素である最高速を、同じようにフェルスタッペンで比較すると、ニュルブルクリンクが時速310.8km(フリー走行3回目)で、このアルガルベは時速322.3km(フリー走行2回目)だった。

 この平均速度と最高速は、一般的なハイダウンフォース仕様の空力パッケージが使用されるサーキットで、レッドブルリンク、ハンガロリンク、バルセロナ、ムジェロ、ソチと今年F1が開催されたサーキットのなかで最も多く、田辺TDが言うように、アルガルベはF1が開催されているほかのサーキットによく似たタイプと言える。

 前戦アイフェルGPに新しい空力パーツとリヤサスペンションを投入し、メルセデスとのギャップを詰めたレッドブル・ホンダ。このポルトガルGPでは現時点で新パーツは確認されていないが、ニュルブルクリンクで機能したパーツが、似たようなコース特製を持つアルガルベでも有効だったことは想像に難しくない。

 初めてのサーキットと滑りやすい路面に戸惑いながら走行するドライバーが多いなか、フェルスタッペンはフリー走行1回目からメルセデスに接近するペースを披露していた。

 そんな好調だった初日のレッドブル・ホンダにとって、この日冷やっとする場面が2度あった。ひとつは同じホンダのパワーユニット(PU)を搭載するアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーのマシンが炎に包まれたこと。原因は調査中だが、「突然、シャットダウンした」(田辺TD)とのこと。いずれにしても、炎に包まれたパワーユニットは交換することになるが、すでに使用しているものと使用するため、このグランプリでペナルティを受けることはない。

 もうひとつは、フェルスタッペンがランス・ストロール(レーシングポイント)と接触したときだ。

 最終コーナー手前でアタックしていたストロールに進路を譲ったフェルスタッペンは、タイムアタックを始めるために、ストロールについて行った。コントロールラインを過ぎたところでストロールがタイムアタックを終えたと勘違いしたフェルスタッペンは、ホームストレートでストロールのスリップストリームを利用してオーバーテイクを試みる。

 しかし、このときストロールは連続してタイムアタックをしていたため、DRSを使用してアクセル全開だった。そのためフェルスタッペンは完全にオーバーテイクできないまま、2台は並んで1コーナーへ。そして、接触した。

 幸いだったのは、フェルスタッペンのマシンに大きなダメージがなかったこと。そして、審議の結果、おとがめなしとなったことだ。

 好調なスタートを切ったアルガルベでのレッドブル・ホンダ。トラブルと無用なアクシデントは避けたいところだ。

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