心理学的にも証明されている!…幼いときから「いじめはダメ」と、繰り返し教える効果

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2020年10月24日 20:10  まいどなニュース

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写真(polkadot/stock.adobe.com)
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2歳や3歳の子どもたちは何かといってはお友だちとケンカします。オモチャの取り合いや相手をぶったり、突き倒したりするのも日常茶飯事です。こんな時に親なら誰でも「危ないわよ」「仲良くしようね」などと声がけをするでしょう。悪い事をしたら叱られる、当たり前の幼児期の風景です。ここから一歩踏み込んで「幼児期からいじめはいけないことだと教え込む」大切さについてお話ししたいと思います。

【写真】嫌なことをされたら「やめて」と自分から言えるように教えることも大切

■プライミング効果とは

心理学ではプライミング効果という言葉があります。プライミング効果とは、あらかじめ受けた情報によって行動が無意識に影響されることです。前もって教え込んだことや、事前に見聞きしたことがその後の行動に影響を与えることはよく知られています。

わかりやすい例をだすと、子どもの遊びのひとつ「10回クイズ」もプライミング効果の一種です。

「ピザって10回言って!」
「ピザピザピザピザ……」
「じゃ、ここは何?」(ひじを指さす)
「ひざ!」

正解は「ひざではなく、ひじでした」という、言葉遊びです。これは事前にピザピザピザと唱えることで自然と「ピザ」という言葉の音が頭に刷り込まれ、ピザという発音に似た「ひざ」と解答してしまうところが言葉遊びとしてのポイントです。事前に何度も刷り込まれた言葉が次の行動に影響を及ぼしているわけです。

実はプライミング効果は言葉遊びだけではありません。マーケティングや自己啓発などでも活用されています。

「わたしはきっと上手くいく」と言葉に出して言うことで、前向きな行動につながり、本当に実現することが多いと言われています。スポーツ選手なども良い場面をずっと想像し「自分は成功する」「自分は必ず三回転できる」と口にする、イメージトレーニングも似たような目的があります。

また、その逆で「わたしはどうせ上手くいかない、無理」とネガティブな言葉が口癖になると、気持ちも後ろ向きになり、願いや目標から遠ざかることになるでしょう。 

 言霊なんて言いますけれど、やはり口に出して言ってみること、つまりは自分に言い聞かせ、信じて行動に向かわせることで、願っていることが叶うのはある意味正しいと私も思います。

さて、このプライミング効果を、私はいじめ対策のひとつとして取り入れるべきではないかと思っています。つまりいじめの早期教育です。

3歳の子どもにいじめで相手がどれほど傷つき、それはとてもひどいことをしているのだと、こと細かに説明しても理解できません。そもそも幼児期にはいじめという感覚はなく、自分中心で考えた結果、「僕が遊びたかったオモチャを使ってる、ちぇっ」と思って無理矢理オモチャを奪い取ったりします。これは本質的ないじめとは違います。

ある程度の年齢になれば、いじめがいけないことだと表面的には理解しますが、根本的に「いじめは人として最低な行為だ」という認識よりも「いじめていることがバレると先生に怒られる」と考える子のほうが多いのではないでしょうか。

■幼い子への言葉がけで大切なことは

このように幼い子どもにとっては「いじめ」はとても曖昧で、漠然とし、つかみどころがない言葉で、「いじめちゃダメよ」と言っても、自分のどの行動がいけなかったのかはわかりません。

そのため、子どもを叱るときには具体的に「ぶってはダメだよ」と「ぶつ」ことはいけないのだと、まず何が間違っているかを端的に伝える必要があります。「ぶったら痛いよね、お友だち痛くてイヤだよね」と相手がどんな気持ちになるかを教えてあげるといいのではないでしょうか。

もしわざとでなかったとしても、相手を傷つけるような行為をしてはいけないこと、もし相手を傷つけてしまったら自分の行動をふりかえるように子どもに問いかけるところがポイントです。

他の言い回しとしてよく使われるのが「自分がされて嫌なことは他人にするな」です。この叱り方が悪いわけではないのですが、自分が嫌に思うことと他人が嫌だと思うことは違うかもしれないことを子どもに教えなくてはなりません。

私が思うのは、「自分がされて嫌なことをするな」ではなく、特に幼児期では「相手が嫌と言ったらやめようね」「相手がやめてと言ったらやめようね」と教えるべきだと考えています。

同時に嫌なことをされたら「やめて!」と自分から言えるように幼いうちから少しずつ教えることも大切です。

いずれにしても、幼児期の「繰り返しの言葉」は自然と子どもの心に根づきます。小さいうちから、もっとも身近にいる親から「それはいけないことだ」と語りかけられれば、いずれもっと大きくなったときに、「ん? これはマズイな」と自分の行動を振り返ります。いじめが本格的ないじめになる前に、無意識に、反射的に「こんないじめをしてはダメだ!」と思い、一歩手前で行動を自制できるようになるかもしれません。

前もって教え込むことがその後の行動に影響を与えることを考えれば、やはりなるべく早いうちから、繰り返し子どもに「いじめはいけない」「いじめは絶対にダメ」と教えることは大切なのではないでしょうか。

いじめの問題は根深く、何かひとつの特効薬があるわけではありません。あらゆる方向からいじめをなくすための努力を大人は放棄してはいけません。

幼いときからの「いじめはいけない教育」はとても大事なことなのです。

◆くま ゆうこ デジタルハラスメント対策専門家。株式会社マモル代表取締役社長。自身の強みであるWebマーケティングのノウハウを活かし、 いじめや組織のハラスメントを未然に防ぐシステム「マモレポ」を開発する傍ら、学校コンサルティング、いじめ・ハラスメントのセミナー登壇、執筆を行う。

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このニュースに関するつぶやき

  • 自分で「やめて」と言える事も重要とか、それ位最初に言ってるだろう事で解決すると思ってるなら、少女買春暴行とか自己責任になるぞこの記者…?
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  • 中韓は逆だからね。
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