ヤクルト・五十嵐が神宮で引退登板 燕愛溢れるスピーチに拍手

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2020年10月25日 23:14  ベースボールキング

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25日、引退試合で登板したヤクルト・五十嵐亮太(C)Kyodo News
◆ ハグの嵐、わずか1球で決着。

 ヤクルトの五十嵐亮太投手(41)が25日、神宮球場で行われた中日戦で現役最後のリリーフ登板。8回に打者1人を打ち取り、試合後のセレモニーでは笑顔でファンに別れを告げた。

 五十嵐の現役最後の登板は4点ビハインドの8回。斎藤隆ピッチングコーチから力水を受け取りマウンドへ上がると、バックを守る味方選手はハグを交わしてポジションへ。

 イニング先頭の7番・シエラに対して真ん中へ143キロのストレートを投げ込み、シエラは初球からフルスイング。強烈な打球が三遊間を襲ったが、三塁手・エスコバーが横っ飛びで好捕し、結果は三ゴロ。最後はわずか1球の決着だった。

 一死を奪ったところで、高津監督がマウンドへ歩み寄り投手交代。エスコバーからラストアウトの記念球を受け取った五十嵐は笑顔でマウンドを後にし、梅野雄吾へバトンタッチ。記念球はヤクルトファンが埋め尽くす一塁スタンドへ投げ込まれた。


◆「喜びを分かち合える景色をずっと見ていたい」

 緑色のユニフォームがスタンドを埋めた試合後のセレモニーでは、「みなさん、今日はありがとうございます。僕の思い出が詰まったここ神宮球場で、こうしてここに立てていることを幸せに思い、感謝の気持ちでいっぱいです」と切り出し、ファンとチームメート、両親と家族へ感謝の気持ちを述べた。

 五十嵐は「僕は20年間以上も中継ぎとしてやってきました。その間、一度も満足することなく、向上心を持ち続けてやってこれました。それはヤクルトスワローズの先輩たちの姿を見て学んできたことです。僕なりに考え、受け継ぎ、後輩たちに伝えてきたつもりです」と言葉に力を込めた。

 そして、「いまヤクルトスワローズは苦しい戦いが続いています。しかし、どんな時も下を向かずに戦ってきた選手、そして僕たちを信じ続けてくれた高津監督、コーチの姿を僕は知っています。いま一度、チーム、そしてファンのみなさんがともに戦い、乗り越えていけると信じています」と呼びかけた。

 「最後に僕からお願いがあります。みなさんお立ちいただいてもよろしいでしょうか。僕の願いに答えてくれるなら、今年一番の拍手を選手、そしてチームに送ってください」

 総立ちのスタンドから拍手が降り注いだ。

 続けて「僕はこれからもスワローズが、ファンの皆さんとともに戦い、喜びを分かち合える景色をずっと見ていたい。みなさん、これからも東京ヤクルトスワローズ、ともに戦っていってくれるでしょうか?ヤクルトスワローズを愛していってくれるでしょうか?」と問いかけ、スタンドの拍手は鳴り止まず。

 最後は「これからもヤクルトスワローズをよろしくおねがいします。23年間ほんとうにありがとうございました。ありがとう!」と締めくくった。

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  • 素晴らしい投手でした。
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