杉内俊哉、門田博光、多村仁志…自業自得や不幸なケガに泣いた男たち

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2020年10月28日 07:02  webスポルティーバ

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 約3カ月遅れて開幕した今季のプロ野球も残すところあとわずか。無事にシーズンを終えるため、新型コロナウイルス対策の継続はもちろんだが、過密日程で戦ってきた選手たちにはケガにも注意を払ってもらいたいところだ。

 シーズン終盤は自身の記録がかかっていたり、順位を争う緊迫した試合が続いたりして、ついつい熱くなることもあるだろう。過去にも、頭に血が上ったことによる不注意でケガをした例は多い。




 まず野球ファンが思い浮かべるのは、ソフトバンクや巨人で活躍した左腕・杉内俊哉だろう。ソフトバンクの前身、ダイエー時代の2004年6月1日のロッテ戦で先発するも、福浦和也に満塁弾を浴びるなど2回で7失点。ベンチに戻ると椅子に向かってグラブをたたきつけた。

 それでも怒りがおさまらない杉内は右手で椅子を殴り、続けて利き手の左手でも殴打。両手を骨折して長期離脱を余儀なくされた。同試合に大敗し、チームは首位タイから転落。何より、先発ローテーションの柱である杉内の離脱はあまりにも大きかった。当時のダイエーの王貞治監督は「何のために選手としてやっているのか。絶対にやってはいけないこと」と手厳しかった。

 同じように、西武や巨人のクローザーとして長年活躍した豊田清も"手痛いケガ"を負った。2003年9月24日のロッテ戦で1点リードの9回表に登場し、2アウトで里崎智也を三振に仕留めたはずが、振り逃げで一塁に。そこで登場した代打の初芝清にレフトに運ばれ、代走の代田建紀がホームに戻ってきて同点とされてしまう。

 逆転はされなかったが、豊田はベンチに戻るとクーラーボックスを殴打。手の甲からは鮮血が流れ、全治3週間の裂傷を負ってしまった。同試合でセーブを挙げていれば39セーブとなり、自身が前年にマークしたパ・リーグ記録を更新していただけに悔しさが募ったのかもしれないが......登録抹消で残る試合での達成チャンスも棒に振った。

 記憶に新しいところでは、昨シーズンにDeNAのスペンサー・パットンもやらかしている。8月3日の巨人戦で2点リードの8回表に登板するも、坂本勇人に適時打を浴びて同点とされ、1死も奪えずに降板。怒りのあまりにベンチの冷蔵庫を殴り、利き手である右手の小指を骨折した。リリーバーとして42試合に登板して22ホールドを挙げていただけに、本人にとってもチームにとっても痛い離脱になった。

 巨人の元助っ人外国人、ダン・グラッデンは選手を殴って取り返しのつかないケガを負った。1994年5月11日のヤクルト戦、西村龍次が投げたインハイの球にグラッデンが激高。止めに入った捕手の中西親志にアッパーカットを食らわすと、両軍ベンチから選手が飛び出して大乱闘となった。

 グラッデンは中西ともみ合った末に右手の親指、左手の小指を骨折して出場選手登録を抹消。代償はあまりにも大きかった。同試合ではグラッデンと中西、この投球が2度目の危険球と判断された西村の3人が退場。1試合に3人の退場者が出たのは史上2度目の出来事だった。

 ここまでは本人の責任が大きいケガばかりだが、予想だにしない「不幸なケガ」を負ってしまうケースもある。南海やオリックス、ダイエーで活躍し、通算567本塁打をマークした門田博光もそんなケガを負ったひとり。オリックス時代の1989年9月25日のダイエー戦で本塁打を放ちホームインした門田は、次の打者のブーマー・ウェルズとハイタッチ。するとその直後に苦悶の表情を浮かべ、右肩を押さえながらうずくまった。

 チームメイトは「何が起きたんだ?」と事態が理解できない様子だったが、門田の右肩は脱臼していた。ベンチ裏でトレーナーが応急処置を施して関節を元に戻すも、関節の周囲の筋肉を捻挫。1週間ほどの戦線離脱を余儀なくされた。

 西武や巨人で活躍し、"デーブ"の愛称で親しまれた大久保博元も、歓喜の瞬間にことは起きた。西武の一軍打撃コーチを務めていた2008年5月7日の日本ハム戦、片岡易之(現・治大)がダルビッシュ有からサヨナラ打を放つと喜びが爆発。勢いよくベンチを飛び出して片岡をめがけて走り始めるも、両足の太もも裏を肉離れ。自力で歩行できず、細川亨とクレイグ・ブラゼルに抱えられながら退場した。

 ベイスターズやソフトバンクなどで活躍し、第1回WBCの優勝メンバーでもある多村仁志が負った「不幸なケガ」は枚挙に暇がない。横浜に在籍していた2004年のシーズン前、チームメイトとのポスター撮影中にジャンプしたところ、右足の関節を捻挫。同年は労組・日本プロ野球選手会による史上初のストライキが決行された年でもあるが、ストライキの際に行なわれたファンとの握手会で左手の炎症を起こす。その後、2日連続でスタメンから外れた。

 さらに、2005年に沖縄で野球教室を開いた際は、野球バッグを肩にかけたまま大勢のファンにサインして左肩を内出血。そのシーズン途中には、靴紐を結ぼうとかがんだ際にぎっくり腰を発症し、その翌日に出場選手登録を抹消されるなど、挙げ出したらキリがない。身体能力の高さゆえの全力プレーによるケガも多かったが、こういった不幸がなければ球史に残る大打者になっていたかもしれない。

 アスリートは体が資本。予測できないケガもあるが、くれぐれも軽率な行動は控えて無事にシーズン終了を迎えてほしい。

このニュースに関するつぶやき

  • セシルフィルダーも入ってもおかしくないと思う。
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  • デーブは現役選手時代じゃないから違うでしょw
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