欧米の再拡大、水際緩和に影響=政府、当面は様子見―新型コロナ

1

2020年10月31日 08:01  時事通信社

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

 政府は、新型コロナウイルス感染を防止する水際対策の緩和のうち、ビジネス目的で滞在期間が3日以内の「超短期」出張者の受け入れを当面見送った。対象国として想定していた欧州で感染が再拡大したためだ。来夏の東京五輪・パラリンピック開催に向け、往来再開の既成事実を積み重ねたい政府だが、なかなか踏み切りにくい状況だ。

 「感染状況が落ち着いている一部の国・地域について入国拒否対象の指定を解除する」。菅義偉首相は30日の政府対策本部でこう語り、中国や韓国など9カ国・地域を入国拒否措置の指定から外す方針を示した。

 この日の対策本部ではほかに、国・地域を問わず7日以内の短期出張から帰国した日本人らに2週間の待機を求めないことも決定。政府は入国制限の緩和措置を次々と打ち出している。

 ただ、スムーズに入国制限の緩和を行えているわけではない。海外の感染は必ずしも収束に向かっておらず、むしろ悪化している地域も少なくないからだ。

 深刻なのは欧州。フランスは30日に全土で外出制限措置を発動するなど厳戒態勢に入っている。首相は周辺に「欧州は大丈夫なのか」と語り、神経をとがらせている。ドイツやイタリアも厳戒態勢だ。当初は欧州などからの「超短期」出張者の受け入れを認める方向で調整に入ったが、いったん立ち止まらざるを得なくなった。

 米国でも感染拡大は加速している。東京五輪を見据えれば、政府としては欧米との往来再開に道を開きたいところだが、日本政府関係者は「今の状況で欧州や米国を(制限緩和の対象国に)入れるのはリスクがかなり高い」と指摘する。強引に進めて国内感染が広がれば菅政権への批判が集まるのは避けられず、当面は様子見の状況が続きそうだ。 
    ニュース設定