“いつまでも可愛い”ファンタジーを体現 深キョンは「女優版キティちゃん」!?

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2020年10月31日 09:11  クランクイン!

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写真深田恭子  クランクイン!
深田恭子  クランクイン!
【人物コラム/田幸和歌子】新垣結衣や綾瀬はるかなど、30代になってますます可愛くなる女優はときどきいる。そんななかでも特別なのは、11月2日に38歳の誕生日を迎えるも、年々株価が上がり続けている深田恭子、“深キョン”だ。

【写真】“いつまでも可愛い”深田恭子 撮りおろしショット

 現在放送中の『ルパンの娘』(フジテレビ系/毎週木曜22時)で演じているのは、“Lの一族”こと泥棒一家の娘・三雲華。全員が死んだことにした前作ラストを受け、続編となるシーズン2では、禁断の恋の相手だった刑事・和馬(瀬戸康史)の家に一家で転がり込み、「事実婚」状態に。さらに第2話では、あっという間に華が出産。そのカオスさに視聴者も驚いた。

 それにしても、相変わらず清楚なワンピース姿のファンタジー感溢れる深キョンも、「泥棒」バージョンのセクシーな赤いボディスーツ姿の深キョンも、見事にハマっているが、なぜこうも特別なのか。

■丸さ・柔らかさを維持した「老けない」感と「主張のなさ」

 一つには、「老けない」方向の特殊性がある。ガッキー、綾瀬などは、長身&華奢で、無色透明な無機質感があるのに対し深キョンは肉感的だ。しかし、丸みのある柔らかさは失われやすい。加齢とともにたるんでいくのが自然の理であり、だからこそ女性たちは「アンチエイジング」に余念がない。しかし、アンチエイジングは、「エイジング」に抗う行為であるだけに、ストイックで、無駄が省かれ、硬質な印象になっていく。

 しかし、深キョンの場合は、どこにも抗った感が見えず、それどころか「エイジング」という概念すら知らない妖精のような不思議感を漂わせ、丸さ・柔らかさを維持したナチュラルな軟質のままだ。深キョンの特徴としてよく挙げられる「キョトン顔」が、無駄なしわを作らないことに影響しているのだろうか。ともかく自然の理に反している。

 もう一つ、深キョンの特異性には、「主張のなさ」もあるだろう。今は田中みな実を筆頭として、「美」に対する努力とテクニックを論理的に語るタイプが同性に憧れられる傾向があるが、深キョンは一切語らない。本当は相当努力しているはずなのだが、バックステージを見せない。主張しないし、もがきも見せない。近年はインスタグラムきっかけで、さらに人気が上昇した部分も大きいが、見えてくるのはやはりいつでも変わらぬ可愛さと、『ルパンの娘』シーズン2の1話にゲスト出演をしていた、親友・吉田沙保里との仲の良さばかりだ。

■賢くスムーズにキャラ変・脱臭してきた歴史
 
 とはいえ、昔から「妖精」だったわけじゃない。1996年に第21回ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを獲得した2年後、ドラマ『神様、もう少しだけ』(フジテレビ系)でヒロインに抜擢。当時は、ルーズソックス姿のギャルが普通にハマっていたし、その後は『to Heart 〜恋して死にたい〜』(TBS系)、『フードファイト』(日本テレビ系)、『ストロベリー・オンザ・ショートケーキ』(TBS系)などで、純粋なヒロインなどを演じることが多かった。

 しかし、「男性目線」のヒロインから、女性ウケの女優にシフトチェンジしたのが、映画『下妻物語』(2004年)で演じたロリータファッションの桃子だ。外見は可愛いのに、他人に関心がないことから、「心根が腐ってる」と言われる桃子の欲望剥き出しの様は清々しく、強く、カッコよかった。

 2005年から出演していた『新堂本兄弟』(フジテレビ系)などでは、ときどき不機嫌な顔も見せていたし、「天然」イジリもされていた。さらに『ヤッターマン』(2009年)のセクシーおっちょこちょい悪女のドロンジョ、ドラマ『富豪刑事』シリーズ(テレビ朝日系)の天然お嬢様キャラで、コメディエンヌとしての道を確立していく。さらに、ファンタジーのような非現実的な存在感は、30代に入ってさらに磨かれ、『ダメな私に恋してください』や『初めて恋をした日に読む話』(ともにTBS系)など、漫画原作の実写化との相性の良さにつながっていった。

 こうして振り返ると、節目節目で賢くキャラ変してはいるものの、多くのアイドル的人気役者がぶち当たる「実力派」「演技派」へのシフトチェンジのもがき、あがきは、深キョンに関してはほとんど見えない。まるでそんな評価軸が存在しない世界に生き続けているかのように軽やかに、自身の主張や感情、ニオイを消していっている。

■どんな役もコスチュームもOKなフラットさ・プレーンさ

 深キョンといえば、「東京ガス」CMのラムちゃんや、『ヤッターマン』のドロンジョ、さらに『ルパンの娘』で披露してきたボディスーツ姿や婦人警官、セーラー服姿など、「コスプレ」需要の高さも大きな特徴だ。これはおそらく「深キョン」という女優の本質的な部分でもある。なぜなら、どんなキャラ・どんなコスチュームもかぶることができるのは、個人としての主張や生身感、ニオイがないこと、フラットさ、プレーンさのせいだと思うからだ。

 何年経っても丸さ・柔らかさを維持した「可愛さ」を持ちつつ、表情の変化は少なく、どんなモノでものっけることのできる汎用性の高さは、まるでキティちゃんのようだ。

 そういえば、深キョンの出世作『神様、もう少しだけ』で演じていたヒロインは、サンリオのキャラ・マイメロディ好きの女子高生だったし、深キョン自身、キティちゃん好きとして知られていた時期があった。そうしたフラットさ、プレーンさに、エロスものっけているのだから、強いのは当然かもしれない。

 自身が演じたい役や作品、なりたい役者像などに体当たりで挑むのではなく、表面上ではもがいたりあがいたりすることもなく、作り手や視聴者の望むものを何でものせられるよう、素材力をひたすら磨き、万全の状態で受け入れる深田恭子。

 今は男女問わず、背景や思考を戦略的に見せるタレント・役者が多いなかで、「仕上がり具合」「成果品」のみであくまで勝負し続ける潔さは、プロ可愛いと言わざるを得ない。(文:田幸和歌子)


<田幸和歌子>
1973年生まれ。出版社、広告制作会社勤務を経てフリーランスのライターに。週刊誌・月刊誌等で俳優などのインタビューを手掛けるほか、ドラマコラムをさまざまな媒体で執筆中。主な著書に、『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)、『KinKiKids おわりなき道』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』(ともにアールズ出版)など。

このニュースに関するつぶやき

  • 現代は『白痴美』を『いつまでも可愛い』と述すのか。
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  • 深キョンは30代後半でも本当に奇跡の可愛さだよwww
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