散歩中に倒れた飼い主を追って救急車の後ろに飛び乗った犬(ブラジル)

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2020年10月31日 20:42  Techinsight Japan

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犬の飼い主を乗せた救急車(画像は『Anderson Fechner Bahi 2020年8月30日付Facebook』のスクリーンショット)
ブラジルのリオグランデ・ド・スル州ウルグアイアナ(Uruguayana)で今年8月、飼い主が散歩中に突然倒れてしまい救急車が呼ばれた。大好きな飼い主が救急車に乗せられてしまったのを見た犬は咄嗟にある行動をとり、人々の心を温かくしている。このニュースは9月に『The Dodo』で、10月29日に『Mirror』で伝えられて拡散している。

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アンダーソン・バヒさん(Anderson Bahi)は8月末の晩、車で帰宅途中に道路脇に救急車が停まっているのを目にした。気になって事情を聞くと、犬の散歩をしていた飼い主の男性が突然倒れてしまったという。

そのまま反対側の車線に車を停めたアンダーソンさんが様子を伺っていると、赤いドッグウェアを着た小さな犬が救急車の周りをウロウロしているのが目に飛び込んできた。

アンダーソンさんが動画で撮影を始めると、その犬は思いがけない行動に出た。なんと救急隊員が倒れた男性を救急車に乗せて後部ドアを閉めた直後、後部バンパーのわずかな隙間に飛び乗ったのだ。


アンダーソンさんは、「お願いだから一緒に連れてって!」と言わんばかりの犬を見て胸を揺さぶられたそうで、当時をこのように振り返る。

「遠くからだったからしっかりとは見えなかったんだけど、ひとつだけはっきりと分かったことがある。それは『あの犬が飼い主を思う気持ちは特別なんだ』ということ。“忠実な愛”というやつだね。」

飼い犬に気付いた救急隊員はその後、後部ドアを開けると犬を車内に招き入れたそうで、アンダーソンさんはSNSに「この仔犬は飼い主と一緒に救急車に乗りたいと主張。そして見事成功したようだ」と言葉を添えて動画を投稿した。

しかしながら、この話はここで終わらなかった。救急車が病院に到着すると、犬は病院の外で飼い主が出てくるのをじっと待った。そして健気な犬の話はすぐに、病院近くに住む動物保護活動家マリア・ルシア・ムニスさん(Maria Lúcia Muniz)に伝わり、マリアさんは飼い主が回復するまでこの犬の面倒を見ることを申し出た。

幸いなことに、飼い主は45分後に帰宅が許されたそうで、マリアさんは「私の出番はありませんでした。その後、あの犬は飼い主と一緒に自宅に戻ったようですよ」とハッピーエンドだったことを明かし、「本当に、心強く打たれるものがありましたよ」と語った。

犬は飼い主に忠実なことで知られ、これまでにも世界各国から心温まるニュースが伝えられている。今年5月には新型コロナウイルスが猛威を振るっていた中国湖北省武漢市の病院で、亡き飼い主を病院内で3か月も待ち続けた犬がいた。また昨年3月にはアルゼンチンで、ラブラドール・レトリバーが二度と帰ることのない飼い主を待ち続け、アルゼンチンの“忠犬ハチ公”として話題になった。



画像は『Anderson Fechner Bahi 2020年8月30日付Facebook』『Amal Saker 2020年8月30日付Facebook』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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