“91歳の芸術家”、木村セツさんがつくる「新聞ちぎり絵」がSNSで話題沸騰!

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2020年11月02日 05:00  週刊女性PRIME

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【お弁当】お弁当箱の継ぎ目は自分のほうに向けて食べます。向こうはいいほうを見せて。黒いゴマ散らしたのがよかった。 撮影/佐伯慎亮

「主人が亡くなる2〜3日前に“いくつになっても勉強しなくちゃいけませんよ”って」

とても91歳とは思えない若々しい話しぶりで電話取材に応じてくれた木村セツさん。’18年11月に夫を亡くし、翌年の元日から新聞ちぎり絵をはじめた。

夫の言葉に突き動かされて

 きっかけは、夫の病院に飾ってあった色紙で作られたちぎり絵。娘さんにすすめられハガキ大の紙に下絵を描き、色とりどりの新聞を貼っていた。

「左手首を骨折したんです。主人が亡くなる前日に。そのリハビリがてらに本を見ながらバラを作りましてね。それが、“ようできた”言われて。そこからやる気が出てきました」

 お孫さんが新聞ちぎり絵をツイッターに投稿すると、話題に。メディアにも登場するようになったセツさんの作品をまとめた書籍『90歳セツの新聞ちぎり絵』も発売された。ときにはサインを求められることも。

「下手なんやけど“ありがとうございます。木村セツ”って書いただけで満足してくれはって。うれしいやら恥ずかしいです」

老眼鏡を使うことなく細かい作業を続け、夢中になると眠ることも忘れてしまいそうになる。ひとつの作品を丸2日あれば作ることができると聞き、驚く。

「絵の入っているきれいな新聞を切って、よろこんで。こういう楽しみがなかったら、さみしいて。生きさせてもろうてるかいがないですわ」

90歳で開花したセツさんの新聞ちぎり絵は、見る人にもよろこびを運んできてくれる。

【キャベツ】「輪切りです。細かい曲線のちぎりが暇(手間)取って、貼るのも大変やったけど、できあがったときは、うれしかったな。」

【イガグリ】「こよりでイガイガ作りましてん。ピンセットで先をつまんだら、みんなとがります。栗の色がええ色でました。光ってるとこを後から上に貼りました。」

【ブロッコリー】「山の景色の写真からみんなとって、ちょっとの間に貼りましてん。自分では、これがいちばんようできた思てます。娘に「おかあさん早うしたな」言われました。」

【剣先イカ】「おめでたいときに、農業してる人ばっかり集まって、村の氏神祭で神さんに供えますねん。イカのつるっとした感じを出したかったから、新聞は継がずに作りました。」

このニュースに関するつぶやき

  • あー素敵。見かける度に手先が器用だった祖母を思い出す。こういうの、やはり人柄や人生で積んできたものが出るのかな。
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