母親代わりになった犬(画像は『Daily Star 2020年10月29日付「Dog adopts seven baby opossums after their parents tragically die in forest fires」(Image: Talita Peixoto/Newsflash)』のスクリーンショット) ブラジルで飼われているメス犬が、森林火災で孤児になった7匹のオポッサムを受け入れた。オポッサムが犬の背中にしがみつく様子は親子そのものだが、飼い主の女性は専門家からある警告を受けたという。『Daily Star』『Express.co.uk』などが伝えている。
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ブラジル南東部サンパウロ州で生物学を学んでいるタリタ・ペイショットさん(Talita Peixoto)は少し前に、友人から孤児になった7匹のオポッサムの赤ちゃんの世話を託された。タリタさんが住む近隣の自治体モンテアルトでは1か月以上前に森林火災が起き、友人のサミュエル・マリアさん(Samuel Maria)がオポッサムの赤ちゃんを救出したのだった。
オポッサムはお腹にカンガルーのような袋を持つ有袋類で、母親の妊娠期間は約2週間と短く、赤ちゃんは未熟な状態で生まれる。しばらくは母親の育児嚢でお乳を飲むが、ある程度まで育つと母親の背中に乗ったり、身体にしがみついて移動する。タリタさんはオポッサムがひとり立ちできるようになるまでの間、自宅で面倒を見ることにした。
そんなある日のこと、タリタさんがポッサムに餌をあげているとそのうちの1匹が自宅で飼っているメス犬の“ジョジョ(Jojo)”の身体にしがみついた。ジョジョは床の上でまったりとしており、特に気にも留めていないようだった。
タリタさんは当時の様子をこう振り返る。
「オポッサムは母親がいなくてなんだか寂しそうに見えたので、他の6匹もジョジョの身体の上に乗せてみました。すると7匹はジョジョにピタリとくっつき、ジョジョも赤ちゃんたちを受け入れたのです。それを見て『なんて美しい光景なんだろう』と思いました。」
「その後、7匹の赤ちゃんはジョジョを母親のように慕い、自分からジョジョの背中に這い上っていきました。」
しかしながらこの関係は、長くは続かなかった。タリタさんは専門家から「都市部に近い地域では、オポッサムの最大の敵は犬になる。赤ちゃんのうちに犬や人間に親しみ過ぎると、それが原因で命を落とすことになる」と警告を受け、オポッサムがジョジョと接触しないよう引き離したそうだ。
タリタさんは「自立できるまでという約束で一時的に預かったオポッサムですから、仕方がないですよね」と語り、7匹をすでに自然にかえしたことを明かした。
ちなみに昨年2月にはオーストラリアで、
生まれた子犬を亡くしたばかりのビーグル犬がオポッサムと同じ有袋類であるポッサムの子を可愛がり話題になった 。
画像は『Daily Star 2020年10月29日付「Dog adopts seven baby opossums after their parents tragically die in forest fires」(Image: Talita Peixoto/Newsflash)(Image: Newsflash)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)