『電波少年』の坂本ちゃん、最盛期の年収8000万円から転落しても“幸せ”な今

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2020年11月02日 16:00  週刊女性PRIME

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坂本ちゃん

「今から10年くらい前かな、新宿ゴールデン街にあるシャンソンバー『ソワレ』というところで働くようになったんです」

 こう話すのは、2000年から、『進ぬ!電波少年』の企画『電波少年的東大一直線』に出演し、一躍ブレイクしたお笑いタレントの坂本ちゃん。「お恥ずかしい話ですけど、芸能のお仕事がなくなったころから……」と“今”を語り始めた。

「見事に調子に乗っちゃいましたよね〜」

今も金曜日に『ソワレ』で店番をしているのですが、そこにいらっしゃるお客さんのお顔をスマホで撮らさせていただいて、後日、似顔絵にするのが日課。5〜6年ほど前から人様の似顔絵を書くのが趣味なんです」 

『電波少年的東大一直線』終了後には、いろいろな番組などに引っ張りだこ。最盛期は年収が8000万円程度にまでのぼり、月に食費として100万円程度を費やすなど、まさに“この世の春”状態だった。

「『進ぬ!電波少年』の企画が終了したとき、当時のマネージャーさんから“お前がもし天狗になったら、すぐにお前の鼻をへし折ってやるからな”って言われてありがたいなって。私も30歳を過ぎていたので、調子に乗ることはないだろうって思っていたんですけど、見事に調子に乗っちゃいましたよね〜(苦笑)」

 さらに、突然売れっ子になった彼は、母親や弟からお金を無心され、2000万円もの大金を渡したという。その後、家族とは絶縁状態になってしまう。

バーに来た客の似顔絵を描くのが心の支え

 そして今、バーに来た客の似顔絵を描くという趣味が彼の心の支えになっているという。

「原色を塗るのがすごい快感で楽しい。似てないかもしれないけど、お客さんが喜んでくれることがすごくうれしいんですよ。せっかくだったら、売っちゃえ〜みたいな(笑)」

 原色に彩られたイラストの数々は、ポップアート感にあふれ、独特な似顔絵を作り出している。SNSやお客さんの間で話題となり、2年前には『自宅で開催! 坂本ちゃん個展 新宿ゴールデン街の出会い+α』と題した個展を開いたほど。開催するための準備資金はクラウドファンディングで呼びかけ、見事、目標金額50万円を達成した──。というが、“自宅で開催”とは一体どういうことか!?

「当時、私は立ち退き寸前のアパートに住んでおりまして、どうせ解体されるんだったら、思い出のわが家で個展を開いてしまおうと。おかげさまで、来場してくださった方々の多くが似顔絵を購入してくださり、とても生活が助かりました。自分の顔ですからね、やっぱり買ってくださるというか、ありがたいシステムを見つけてしまいましたね、ホホホ」

アパートの立ち退きを迫られて…

 そして立ち退きの際には、こんなひと幕があったそうだ。

「私が住んでいた江戸川橋周辺は町工場が多くて、私以外は立ち退きが完了していました。つまり、私のボロボロのアパートだけが残っていたんです。ある日突然、“立ち退きをしてくれないか”という交渉役の人が訪問してきたんですけど、そんな体験は初めてだったので、戸惑うばかりで。そのおじさんが、“20万円で立ち退いてくれないか”って言うんですけど、相場がわからないじゃないですか。

 すると、おじさんが私を見て“坂本ちゃん?”と気づいてくれた。こっちもキャラで交渉できるなと思って、 “生活できないわ〜”と、ごねてみたら、すぐに“25万円でどう?”と金額が増えたんです(笑)

 それなら、と思った坂本ちゃんは、

「私が所属する浅井企画にはコント55号さんという偉大な方がいらした事務所ですから、55号にかけて55万円でどうですか?」

 と、ギャグのつもりで言ったという。すると「ちょっと面白いですね」って話になって、55万円になった。

「ひとつネタができたわラッキー♪ と思って、55万円を受け取って立ち退きを承諾したんですけど、その話を周りにすると、“お前はバカか。最後に一軒残った立ち退きで55万円って安すぎるだろ!”って。私、小心者ですから、そんなに多くもらえるとは思ってもいなかったんですけど、考えてみたら最後の一軒ですもんねぇ。もっといただけましたよね〜」

 ともあれ、立ち退き料を手にして引っ越した彼。今の家はというと、

「新しく引っ越した部屋もボロボロなんですけど、好きなものに囲まれて、絵を書いているだけで幸せです。芸人としてのお仕事も、もちろんいただきたいし、苦しいことにかわりはないのですが、そういう空間があるだけで幸せに思えるのはありがたいことですよね」

 天国も地獄も味わった坂本ちゃん。自分の“幸せ”を手に入れた今、次は2度目のブレイクに一直線!?

さかもとちゃん 1966年山梨県生まれ。'99年、お笑いコンビ「アルカリ三世」結成。'00年、34歳のときに出演した『進ぬ!電波少年』の企画「東大一直線」でブレイクし、日本大学文理学部など8校に合格して日本大学に入学。おネエキャラでも知られており、現在は新宿ゴールデン街のシャンソンバー「ソワレ」に週一出勤&個展を開催するなど精力的に活動中。

☆坂本ちゃん、岡元あつこ、荒木千恵の三人で、YouTubeチャンネル「熟女会議(仮)」を配信中。
「基本、エロい話しかしてませんので、もし興味がある方はアクセスしてみてくださ〜い!  エロというのは誰も傷つきませんから。愛について語っている? いいえ、エロです。聴いてみて〜♪」

《取材・文/我妻アヅ子》

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  • いつか #春野恵子 氏(当時の家庭教師、今は講談師・浪曲師)と共演を…。
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