アイタタタ!免疫力UP、めまい、頭痛、腰痛、老眼に効く「激痛ツボ」はここだ!

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2020年11月03日 08:00  週刊女性PRIME

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イラスト/アサミナオ

「仕事でパソコンを使っていたら頭痛が起き、特に頭の前のほうに強い痛みが……。駆け込んだ治療院で足のツボを押してもらったときには、思わず叫び声が出るほどの激痛が走って。でも、押し続けられるうちに痛みが少しずつ軽くなり、2〜3分もたつと頭痛がおさまったんです」と語るアラ還の女性。

 また、「右足のすねにしびれと痛みがあり、歩くのがつらくて。治療院で腰のツボを押してもらったら、最初は耐えきれないほどの痛みでしたが、5分ほどたつと痛みが薄れ、終わるころにはしびれと痛みがラクになりました。それ以来、テニスボールを使って自分でも腰のツボ押しをしています」という50代の男性も。

痛む部分に気を集中し症状を改善

 これらは、いずれも田中鍼灸指圧治療院に通うお客さんの声。叫びを伴うほど激痛のツボ押しによって、つらい症状が改善している人がたくさんいるのだ。

「中医学的には、肉体的な不調や内臓の機能低下による不調は、経絡(けいらく。気が流れる道筋)を通じて離れた部分にこりや痛みとして現れると考えられます。その部分に指圧などで刺激を与えると、経絡を通じて不調を改善できるんです」(田中勝さん、以下同)

 ツボ押しによって痛みが生じる理由を、田中さんは次のように説明する。

「皮膚の直下には痛覚神経があり、筋肉がこっていなければツボを押しても強い痛みは感じないものです。しかし、不調や病気を反映している部分には筋肉のこりがあるため、指圧すると指と硬い筋肉によって痛覚神経が圧迫されて痛みが出ると考えられます

 ではなぜ、激痛ツボを押すことでつらい症状がラクになるのだろうか。

「例えば動物の場合、強い痛みがあるときには安全な場所でじっとして回復を待ちます。これは、痛む部分に意識を置くことで気を集中させ、気を流すことで痛みを治していると考えられます。激痛ツボを押すと強い痛みを感じてその部分に意識が向き、同じ作用が起きます」

 痛みに耐えて激痛ツボを刺激して、健康な身体を手に入れよう! 次のページからは、症状別の詳細なツボ押しガイドをご紹介。

症状別ツボ押しガイド【前編】

 強い痛みを感じる部分をプッシュ。痛みに耐えられるようになったら健康になっている証拠。

《知っておきたいツボ押しのポイント》

・1日1〜2回、1回1〜3分ツボ押し
 押しはじめは強い痛みを感じるものの、押し続けているうちに次第に痛みがやわらいでいく。最低30秒、できれば3分は押し続けたい。朝晩1回ずつ行い、痛みが気になるときには日に何度押してもOK。

・親指か第2関節の先を使う 
 ツボ押しに使う指は、人さし指、中指、親指。指圧は指の腹の部分で押すのが一般的だが、ツボに強い刺激を与える場合は親指の関節を曲げて、指先、または指を曲げて第2関節を押し当てる。

・症状が出ている側のツボを押す
 ツボは身体の左右にあるが、症状が出ている側のツボを押すのが原則。例えば、右のこめかみが痛む頭痛の場合は右側のツボを押す。どちらの痛みが強いかわからない場合は左右のツボを押してみて、より痛むほうのツボを刺激。

■「胸腺」を強化するツボで免疫力を増強
 中医学では、免疫力を強化するために大切なのは心臓の上にある「胸腺」という臓器だと考えられている。というのは、胸腺はウイルスなどの敵と戦う白血球を教育する器官だから。胸腺を強化するツボは胸と腕にある。

・神封(しんぽう)……わきの下の延長線上で乳首の高さ付近、身体の中心線から指幅2本分、乳頭側に寄ったところ。

押し方:両手の中指の先を左右のツボに当て、同じタイミングでグーッと力を入れて押す。

■めまいの原因は胃と肝臓の機能低下
 田中さんの長年の治療経験から、めまいは脂っこいものをとりすぎて胃や肝臓が弱っている人に起きることが多いとのこと。胃と肝臓を元気にするツボと、免疫力を強化するツボを刺激することでめまいを改善。

・上完骨(かみかんこつ)……耳の後ろの出っ張った骨(乳様突起)から指幅3本分後ろのくぼみが完骨で、そこから指幅1本分上のところ。

押し方:人さし指を曲げて第2関節をツボに当て、グーッと力を入れて押す。

・内関(ないかん)……手のひらを上に向け、手首にできるいちばん太い横ジワの真ん中からひじのほうへ指幅2本分寄ったところ。

押し方:手首をつかむように親指を押し当て、手のひら方向に向かってグーッと押す。

症状別ツボ押しガイド【後編】

■腰痛に悩んだら、腎や子宮に効くツボを刺激する
 中医学では、腰は「腎の府(“腎の居場所”の意)」といわれている。「腎」とは人の成長・発育・生殖や水分代謝、骨などを司る臓腑のこと。そのため、腰痛の根本的な原因は、腎や子宮の機能低下にあると考えられている。

・関元兪(かんげんゆ)……腰骨のいちばん高いところに手を当てて親指を背中側に伸ばし、親指が当たる部分の指幅1本下のところ。

押し方:背中のツボはテニスボールを使って押すのがラク。床と背中の間にテニスボールを置き、背中でグリグリと回しながらツボを刺激。

・ふ陽(ふよう)……外くるぶしに小指を置き、骨に沿って薬指、中指、人さし指をそろえて人さし指が当たった部分で、押すと筋肉がへこむところ。

押し方:ツボと同じ側の手の親指の先をツボに当て、手でふくらはぎをつかむようにしてグーッと押す。

■頭痛は痛む部分によって刺激するツボが異なる
 中医学では、頭部に身体全体の気が集まると考えられており、頭痛の部位と臓腑には関連性があるといわれている。そのため頭痛は後頭部の痛み、側頭部の痛み、こめかみの痛みの3つに分けて考え、それぞれの経絡にあるツボを押す。

・崑崙(こんろん)……後頭部の痛みに。外くるぶしとアキレス腱の間にあるくぼんだところ。

押し方:ツボと同じ側の手の親指の先をツボに当て、手でふくらはぎをつかむようにしてグーッと押す。

・陥谷(かんこく)……こめかみの痛みに。足の人さし指と中指の骨の付け根にある関節の出っぱりから足首よりにあるくぼみ。

押し方:親指の先をくぼみに当てグーッと強く押す。

・足臨泣(あしりんきゅう)……足の薬指と小指の間を足首に向かってたどり、骨の付け根手前の陥没したところ。

押し方:親指の先をくぼみに当てグーッと強く押す。

■目の疲れや眼圧の改善にも役立つ老眼のツボ
 目の症状には、血液を貯蔵したり全身の気の流れを整える働きを司る「肝」と腰痛でも説明した「腎」が密接な関わりがあるとされている。ここで紹介する肝と腎に関わるツボは、現代人のほとんどが強い痛みを感じるはず。

・脳空(のうくう)……手の薬指と小指の間を耳たぶの下側に当てて指を挟み、中指が当たる付近にあるくぼみ。

押し方:人さし指の第2関節でグーッと強く押す

・太衝(たいしょう)……足の甲側の親指と人さし指の骨が結合する手前にある軽いくぼみ。

押し方:親指の先をくぼみに当てグーッと強く押す。

(取材・文/熊谷あづさ) 

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