“ちりつも”ムダ出費していませんか? 家計をむしばむ『ラテマネー』の正体

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2020年11月24日 08:00  週刊女性PRIME

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週刊女性PRIME

※画像はイメージです

「レジ前の数百円のお菓子や100均の雑貨を “つい” 買ってしまう人。その “ラテマネー出費” こそ、お金が貯まらない体質の表れです!」

 そう指摘するのは、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢(ふろうち・あや)さん。

1週間のレシートで10年間のムダを試算

 ラテマネーとは、アメリカの資産アドバイザーが考案した言葉で、日常的にコーヒーショップで飲み物を買うような “毎日、何げなく使ってしまうお金” のこと。

「大きい金額は躊躇(ちゅうちょ)しますが、ワンコイン(500円)以下のものについて、買うかどうかひとつひとつ慎重に検討する人はあまりいません。特に、月の予算を決めていない人ほど、値段の小ささで購入を判断しがちで、ムダなラテマネーが増える傾向にあります」(風呂内さん、以下同)

 例えば、2日に1回スーパーでの買い物時にレジ前のお菓子を買ったら、300円×180日=5万4千円。100均での衝動買いや、通販で送料無料にするためのあわせ買いで月3000円とすると、3000円×12か月=3万6千円。合計で年間で9万円もの出費に! 

 では、無意識のラテマネーはどうやって減らせばいい?

まずは、1週間のレシートをすべて確認し、“意識せず買ったけど、必要なかったかも”と思うものをチェック。ラテマネーをあぶり出しましょう。ただ、これだけでは数百円の出費なので、ムダを実感しづらいはず。それが1年間(×52週)でいくらか、10年ではどうかを計算してください。単位が数百円から数万円になるので、本当に使うべきお金だったのか判断しやすくなります。浮いたお金で大きな買い物や、リッチな食事をするのもいいですね」

 ラテマネーを把握すれば、ムダな出費を削れるうえ最適なお金の使い方につながる。でも、すべてのラテマネーをやめるのは寂しい気も……。

「ほぼ毎日パート帰りにコーヒーを買って、年間約4万円を使っていたとしても、それがリフレッシュや癒しになっていると思えれば、それはOKなラテマネーです。ダメなのは、幸福度が高まらないことに、無意識にお金を使うこと。ラテマネーを整理して、本当に使いたいものにお金を回せば、節約しながら心もうるおう家計になりますよ」

【ラテマネー危険度チェック】

□レジ前のお菓子など(300円程度)をよく買う
□ポイントアップデーを狙って買い物に行く
□使い道を考えず雑貨を買う
□ECサイトの「お気に入り」機能を使っていない
□洋服は定価で買う
□スマホでマンガや動画などのコンテンツを週2回以上買う
□誰かがよいと言っていたものを買う
□ATMの手数料を払う
□今、財布に入っている金額がわからない
□毎月の貯蓄金額を決めていない

→5つ以上「はい」がある人はラテマネーの危険度大!
*「はい」の項目があっても、“毎月の貯蓄金額を決めていない”が「いいえ」で、実際に貯金している人は危険度低め。ただし、油断は禁物です。

脱・ラテマネー 7か条

 日常に潜む無意識の出費を見つけて、貯金につなげよう!

■利用しやすい銀行&キャッシュレス化すべし
 ATMの手数料ほどムダなものはない。「現金を引き出す機会が多い人は、手数料がかからない時間帯に行きやすい銀行や、手数料の無料回数が多い銀行を選びましょう。キャッシュレス化できるなら、銀行口座と紐づけたデビットカードやプリペイドカードを活用して脱ATMするのもありです」

■ミーハー買いはやめるべし
 洋服を定価で買うのは、“誰よりも早く欲しい”という気持ちの表れ。「新作やトレンドにとらわれすぎると“無意識買い”につながります。今はフリマアプリなどで中古品も買えますし、新品で人より早く手に入れることに、どれほどの価値を感じているか自問自答してみましょう」

■ラテマネー癖を洗い出すべし 
 まずは、普段の買い物を振り返ることから始めよう。「1週間分のレシートを見て、満足度の低いものにラインをひきます。すると、新発売のお菓子やレジ袋など特定のもの、ポイントアップデーや仕事帰りの時間帯など特定のシチュエーションにムダ買いが多いとわかり、次からは注意できます」

■アプリへの課金は月1回にすべし
「スマホで購入するゲームや、アプリ内のコンテンツには、そのたびに数百円ずつ課金してはダメ。1か月に使う金額を決め、月の初めにチャージするほうがムダを生みません」。同時に、動画や音楽のサブスクアカウントや利用状況もチェック。家族で複数契約している場合は、一本化を。

■購入前にイメージトレーニングすべし 
 雑誌やSNSで話題のプチプラコスメや食品など、飛びついて買ったものの余らせてしまうことがよくある。「誰かにおすすめされると、本当に欲しいと思っていないのに買ってしまう場合があります。買った後、どうやって活用するのか利用シーンまで考えて購入しましょう」

■買い物リストを作るべし  
 100均やネット通販でついで買いするのは、“買うべきもの”が明確化されていないから。「わたしは、カレンダーアプリにいつ、どこで、何を買うか入力し、ECサイトの“お気に入り”に欲しいものをいったん保存しています。事前にリストを作ることで、本当に必要なものなのか冷静に判断する時間を作れます

■レシートは毎日財布から出すべし 
財布の中の金額がわからない人は、予算管理ができておらずラテマネーを使いがちです。1週間の予算を決めたら、毎日財布からレシートと残金を出して確認しましょう。使える金額が明白になるので“安いからいいか”が起きなくなり、お金を使うペースも意識できます」

(取材・文/河端直子)

《PROFILE》
風呂内亜矢さん ◎1級ファイナンシャル・プランニング技能士CFP(R)認定者。メディアでお金の情報を発信するほか、YouTubeでも家計の疑問を解説。著書に『ほったらかしでもなぜか貯まる!』(主婦の友社)など

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  • 今月のカード請求内容を見たが…うん、ヤンチャしちゃったw明日から頑張るわ当方(死亡フラグ
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