DeNAロペスは11人目。国内FA権を取得した「助っ人」たちの功績

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2020年11月27日 06:31  webスポルティーバ

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 今オフの目玉とされた大野雄大(中日)、山田哲人(ヤクルト)の残留が早々と決まったプロ野球FA戦線。だが、今年はふたりをのぞいて95選手がFA資格を有している。日本シリーズが終了した翌日から始まるFA宣言期間で、FA有資格者がどういう決断をするのか興味深い。




 そのFA有資格者のうち、外国人選手として11人目となる国内FA権をホセ・ロペスが取得した。

 ロペスは2013年に巨人に加入し、2015年からはDeNAでプレー。2017年8月31日の中日戦から2019年6月2日のヤクルト戦まで、一塁守備で1623守備機会連続無失策のNPB記録を樹立し、2018年には一塁手としては初めてレギュラーシーズンの守備率10割の偉業を成し遂げるなど、ゴールデングラブ賞を5度受賞している。

 今季は81試合に出場して、打率・246、12本塁打、42打点。打撃不振による二軍降格があったなかでも、日米通算2000安打や外国人史上初めての日米それぞれで1000安打も達成した。

 国内FA権は、出場選手登録日数が145日を満たしたシーズンが8年に達すると取得できるというもの。ただ、外国人選手の場合は「FA宣言をする」ことはほとんどなく、そのメリットは、国内FA権取得の翌シーズンも日本球界でプレーすると外国人枠の対象外になれることにある。

 ロペスもDeNAでは来季の構想外になったものの、一昨年までの勝負強い打撃とあいかわらずの高い守備力を踏まえれば、計算できる選手であることは間違いない。大枚をはたいて獲得した新外国人選手が失敗に終わるリスクがあると考えれば、外国人枠を使わずに補強できるロペス獲得へと動く球団が現れても不思議はない。

 これまで国内FA権の取得条件を満たした10人の外国人選手は、その翌年にどんな選択をし、どういう成績を残したかを振り返ってみよう。

 まず記憶に新しいのが、昨年のウラディミール・バレンティン(ソフトバンク)。

 2011年に年俸6000万円(推定/以下同)でヤクルトに加わると、2013年には60本塁打のNPB記録を樹立。ヤクルト時代の9年間で288本塁打を記録し、年俸も2019年は4億4100万円にまで高めると、昨オフにソフトバンクに推定年俸約5億円の2年契約で移籍した。しかし、今季は60試合に出場して、打率・168、9本塁打、22打点。契約を残してはいるものの、首もとに涼しい風が吹く結果に終わっている。

"虎ひと筋"を貫いて2019年限りで現役引退したランディ・メッセンジャーも、国内FA権を取得した選手だ。

 2010年に年俸6000万円でタテジマに袖を通すと、2年目からは先発ローテーションの一角を担い、2015年からは5年連続で開幕投手を務めた。国内FA権を取得した2018年オフには、前年までと同額の3億5000万円で早々と残留。2019年は右肩の不調に苦しんだが、阪神での10年間は先発249試合98勝84敗の成績以上の存在感だった。

 その阪神で2010年から4年間プレーしたジェイソン・スタンリッジも、FA資格の条件を満たした歴代8人目の外国人選手。

 2007年シーズン途中に年俸3000万円でソフトバンクに加わって、2009年に一度はアメリカ球界に復帰。2010年に阪神でプレーし、2014年からの2年間はふたたびソフトバンク、そして2016年からは千葉ロッテに移籍した。2017年シーズン中に国内FA権の資格条件を満たしたものの、2018年シーズンに契約する球団は現れずに現役引退となった。

 2008年に国内FA権を取得したのが、今季限りでDeNAの監督を退任したアレックス・ラミレス

 2001年に年俸5500万円でヤクルトに加入すると、1年目からリーグ優勝と日本一に貢献。2003年には本塁打王、打点王、最多安打のタイトルを獲得した。2007年オフに契約年数をめぐって交渉が決裂し、2年総額10億円で巨人に加わった。

 移籍1年目の2008年は打率・319、45本塁打、125打点と大活躍し、外国人枠の対象外となった2009年も打率・322、31本塁打、103打点。2012年からDeNAに活躍の場を移すと、2013年にはNPB通算2000安打を達成。NPB通算13年で2017安打、380本塁打を放ち、首位打者1回、本塁打王2回、打点王4回。監督としても2017年にはチームを日本シリーズに導いた。

 そのラミレスと同じベネズエラ出身のアレックス・カブレラも、2009年に資格を取得している。

 2001年に年俸1億5000万円で西武に加入すると、ケタ違いのパワーで量産する本塁打でファンを魅了。西武時代の年俸最高額は6億円にまでなった。2007年限りで西武の構想外となると、2008年からオリックスへ。

 外国人枠の対象外となったオリックス3年目の2010年は打率・331、24本塁打、82打点と、年俸4億円に見合う活躍を見せた。しかし、このオフの契約交渉で折り合わずに2年総額3億6000万円プラス出来高でソフトバンクへ移籍。だが、度重なる故障で本領発揮とはならず、2年目のシーズン途中での退団となった。

 国内FA権を取得した外国人11選手のうち、このカブレラを含めて5選手が西武のユニフォームに一度は袖を通した選手たち、というのも興味深い。

 日本球団を4チーム渡り歩いたブライアン・シコースキーもそのひとり。

 セットアッパーとして2001年のロッテを皮切りに、2004年からは巨人、2007年はヤクルト、2008年からは再びロッテ、そして2010年から通算3シーズン西武に在籍した。2010年シーズン中に国内FA権を獲得し、2011年は外国人枠の対象外でプレー。2012年はカナダ独立リーグに所属し、2013年は西武に復帰するも、一軍登板のないまま退団となった。

 そのシコースキーの翌年に外国人枠の対象外になったのが、許銘傑(シュウ・ミンチェ)ホセ・フェルナンデス

 2000年から西武でプレーした許銘傑は、2011年シーズン中に国内FA権の資格を取得。シーズンオフに外国人選手として初めてFA権を行使し、西武時代と同じ年俸2200万円でオリックスに移籍した。移籍1年目の2012年は37試合0勝3敗1S10ホールドとブルペンを支え、2014年から2016年までは母国・台湾球界でプレーして現役を引退した。

 許銘傑が在籍1球団で国内FA権を取得したのに対し、小刻みに移籍しながら条件を満たしたのがホセ・フェルナンデスだった。

 2003年のロッテを皮切りに、翌2シーズンは西武、2006年から2008年は楽天、2009年はオリックス、2010年から2シーズンを再び西武でプレーし、2011年6月に国内FA権を取得した。西武とは契約交渉が折り合わず、年俸7000万円で楽天へ。

 楽天での2012年は外国人枠の対象外でプレーし、129試合に出場して打率・243、3本塁打、51打点。2013年はメキシコリーグでプレーしていたが、7月にオリックスに加入するも、出番に恵まれずにシーズン限りで現役を引退した。

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 日本球界にFA制度が導入された1993年以前も、レオンとレロンのリー兄弟や三冠王のブーマー・ウェルズなど、日本球界で10年以上プレーした選手は数多くいた。そのなかで、国内FA権の取得第1号となったのは郭泰源だ。

"オリエンタル・エクスプレス"の異名をとった150キロ超えのストレートを武器に、主力投手として西武の黄金時代を支えた。西武に在籍した1985年から1997年までの13シーズン通算成績は117勝68敗18セーブ。

 郭泰源はFA制度導入前から日本球界でプレーしていたが、FA制度導入後の日本球界に所属して権利を手にした第一号というと、タフィ・ローズになる。

 NPB通算13年間で本塁打王4回、打点王3回、外国人最多の通算464本塁打を記録したローズは、1996年から2003年まで近鉄でプレーし、2003年オフに近鉄との契約交渉が決裂して巨人に移籍。2004年シーズン途中にFA権利権利の条件を満たし、翌2005年シーズンから外国人枠の対象外となった。

 しかし、巨人2年目の2005年は101試合出場で打率.240、27本塁打、70打点。初めて規定打席に達せず、オフに戦力外通告となる。2006年はアメリカ球界に復帰したが、2007年から3シーズンをオリックスでプレーした。

 番外編は、2011年から広島や西武で活躍し、2014年からソフトバンクの絶対的守護神として君臨したデニス・サファテだ。

 NPB歴代最多となる54セーブをマークした2017年シーズンの時点で、順調なら2019年シーズンに国内FA権を取得し、2020年からは外国人枠の対象外としてプレーしていたはずだった。しかし、実際には2018年以降は故障が長引き、その勇姿をマウンド上で見ることは叶っていない。

 外国人選手の国内FA権の制度上の問題への議論はある。ただ、彼らが異国の地で厳しい競争のなかに身を置きながら長く活躍し、ようやく手にした権利ということは忘れないようにしたいものだ。

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