MotoGP:優勝したライダーはのべ9名。マシン性能差がより少なくなった2020年シーズン/ポルトガルGPレビュー

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2020年11月27日 12:21  AUTOSPORT web

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写真2020年MotoGP第15戦ポルトガルGP決勝レース
2020年MotoGP第15戦ポルトガルGP決勝レース
 MotoGP最終戦ポルトガルGPでミゲール・オリベイラ(レッドブルKTMテック3)が優勝を飾った。オリベイラはスティリアGPに続いて2勝目。新型コロナウイルス感染拡大の影響で7月からの再開となった今シーズンのMotoGPクラスは開幕戦カタールがキャンセルとなり、全14戦で争われた。

 再開第1戦目のスペインGP決勝で王者マルク・マルケス(ホンダ)が転倒し、右上腕骨折の重傷を負う。マルケスはすぐに手術を受けて、続く第2戦アンダルシアGPで復帰するのだが、結果的に手術で入れたプレートが折れて再手術を余儀なくされたことから、以後のレースを欠場することになった。そして、マルケスの不在は今シーズンの混戦を描き出すことになる。

 開幕2連勝をファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)が飾るが、3戦目のチェコGPではルーキーのブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が初優勝を達成。この勝利はKTMにとってもMotoGPクラス初優勝となった。4戦目のオーストリアGPではアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)、続くスティリアGPではオリベイラ、サンマリノGPでフランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)、エミリア・ロマーニャGPでマーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)と毎レース勝者が変わり、続くカタルニアGPでクアルタラロが3勝目を記録。クアルタラロはチャンピオンシップ争いをリードするものと見られていた。

 ところが、クアルタラロはこれ以降のレースでトップ争いに加わることができず、フランスGPでダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ・チーム)、アラゴンGPでアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)が勝利し、ここまでの10戦で8人の勝者が誕生することになる。

 いっぽうチャンピオンシップ争いは優勝こそないもののコンスタントに上位入賞を続けたジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)がアラゴンGP終了時点でランキングトップに浮上。ミルはヨーロッパGPで初優勝を達成して今シーズン9人目のウイナーになると、続くバレンシアGPでタイトルを確定させた。そして、オリベイラが最終戦で2勝目を記録してシーズンを締めくくった。

 急きょ、最終戦として加わったポルトガルGPは、オリベイラにとってMotoGPライダーとしては初のホームレース。ポルトガルGP自体、2012年以来の開催で、ポルティマオ(アウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルベ)での世界グランプリ開催は初めて。アップダウンが激しく、縦方向のブラインドの多いコースレイアウトは他のMotoGP開催コースとは異なるレイアウトが特徴となっている。10月上旬に事前テストはあったものの、レギュラーライダーは実戦車(MotoGPマシン)での走行はできず、各ライダー、市販のスーパースポーツ車でコースレイアウトの習得に努める程度のテストしかできなかったため、実戦での一発勝負のレースとなった。

 そんな状況の中、MotoGPクラス2年目となるオリベイラはフリー走行総合2番手でQ2に進むと、Q2では終盤のアタックでファステストを記録してMotoGPクラス初ポールポジションを獲得。決勝でもスタートからトップに立つと、独走でホームレース初勝利を手にした。

「いいペースがあることは分かっていたけど、レース中盤以降、タイヤがどうなるか少し予測ができなかった。ところが、タイヤが非常によくもったので、あまりリスクを冒さずに、1分40秒1、1分40秒2のペースをすごく楽に記録して走ることができた。残り5周は、いろいろなことを考え始めたから、コンマ2秒ほどペースを落として、楽しく走ることに努めた。正直なところ、早くレースを終わらせたかったよ。最初から最後までレースをリードできたことは、ボクにとっていいい経験となった。ライディングを楽しむことができ、少しプレッシャーがあったけど、うまくマネジメントすることができた。これが最も重要なことだ」とオリベイラ。

 2020年シーズンで優勝したライダーはのべ9名、表彰台に立ったライダーは14名に上った。2016年以降、4連覇、2013年と2014年を加えると、2019年までの過去7年で6回タイトルを獲得したマルク・マルケスが飛び抜けた存在であったことを改めて証明すると同時に、2020年シーズンは現在のMotoGPライダーたちの実力が接近していることを証明するシーズンともなった。

 1000ccMotoGP時代になってドルナが進めてきた共通ECUハード/ソフトの導入、年間エンジン使用基数制限などにより、各メーカーのマシンのポテンシャルが非常に接近していることも今シーズンの結果は物語っている。マルケス不在がそれをより鮮明にするシーズンとなったと言えるだろう。

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