鈴木史朗「ヤラセも台本もなし」、珍事件連発の“ご長寿早押しクイズ”を語る

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2020年11月28日 08:00  週刊女性PRIME

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週刊女性PRIME

『ご長寿早押しクイズ』開始当初にはギックリ腰になったことを明かした鈴木史朗

 今はネット番組やユーチューブばかり話題だけど、昔はみんなテレビにかじりついていた。お茶の間を沸かせたあの人気番組って、裏ではイロイロあったんじゃ!? 当時は語れなかった秘話を当事者たちに聞いてみた!!

『さんまのスーパーからくりTV』
コーナー司会・鈴木史朗

「ファー、ファッ、ファー」

 明石家さんまの特徴的な引き笑いがスタジオに響き渡る。

 '92年から'14年まで続いた『さんまのスーパーからくりTV』(TBS系)の人気コーナー『ご長寿早押しクイズ』で飛び出す珍回答に、さんまだけでなく、お茶の間でお腹を抱えて笑った人は少なくないはず。

全国388か所で撮影しました。移動はほとんどロケバスです。毎回、往復で6時間。着いたら撮影は3〜4時間かかるわけです。毎週のことですから、疲れてしまって。撮影は本当に大変でした

 よく通る、落ち着いた低音ボイスでそう語るのは、長年にわたり司会を務めた鈴木史朗(82)。青のジャケットに四角いメガネ。いくぶん皺は増えたけれど、誠実で優しそうな姿は変わらないまま。

 同コーナーはおじいちゃん、おばあちゃんに鈴木が出す問題を早押しで答えてもらうもの。シンデレラが忘れたものは? と聞けば「パンツ」と答え、パンダの好物は? と聞けば、葉っぱだけに「ハッパ、ロクジューシ」と答えたり。全然関係ないことまで話すなど、やりたい放題。

 ただ、あまりにも突飛な回答が多いけど、ヤラセだったりしたんじゃないの?

ヤラセはいっさいありません。台本なんかないですよ。あっても、おじいちゃんおばあちゃんに台本は覚えられませんから。進行だって聞いてくれないんですから……

 この人気コーナーがスタートしたのは'94年のこと。鈴木にオファーが来たけれど、最初は断ろうとした。

私も古い人間ですから“お年寄りを笑いものにするとはけしからん!”とディレクターに言ったんですよ。でも“1回だけやってみてください”と食い下がるので、1回だけ引き受けたんです。それが実際にやってみると、お年寄りがみな、喜んでくれる。これはいいかもしれないと続けることにしました

今後の抱負はピンピンコロリ

 自由なお年寄りが多かったけど、トラブルはなかった?

あるおじいちゃんがトイレに行かれたまま帰ってこなかったことがありました。トイレまで見に行ってもいないんです。どこに行ったんだろうと探したら、知人のおばあちゃんが“山に炭の焼け具合を見に行った”と言うんです。それで山まで呼びに行って、撮影が1時間ほど遅れたこともありました。決勝戦ですから、待つしかなかったんです

 さらには、お蔵入りになったロケもあったと明かす。

「大阪で撮影をしたことがあったんですが、みなさんサービス精神旺盛ですから自らボケてくださるんです。ただ、それはあまり面白くなくてボツになってしまいました。やっぱり、自然体でとんでもない答えでないと、面白くないんです。放送できない下ネタも多かった。ほぼカットです」

 撮影は長時間に及ぶこともしばしば。そんなとき、お年寄りを元気づけるため、撮影の合間にはこんなことも。

「歌謡番組の司会をやっていたので、歌は詳しいんです。昭和初期のヒット曲『丘を越えて』など、いろいろ歌いました。すると、喜んでくれるんですよ。戦争に行った人も多かったので、当時のお話も聞かせていただきました」

 鈴木も、今年で82歳。今後の抱負は?

今は本を読んだり、人気ゲームの『どうぶつの森』をやったりして静かに生活しています。今後の抱負はピンピンコロリ。“ちょっと横になるよ”と言ってそのまま、というのが理想です

 番組自体は終わったが、特番は年1回ペースで放送中。今年はまだ未発表だが人気コーナーは長生きしている。

このニュースに関するつぶやき

  • 楽しかったコーナーでした。あー、しばらく見ない内に鈴木史朗さん自身がご長寿になっておられる。
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